雪搔きにめげず 読書も
全19巻に及ぶ、宮内庁による編纂の「昭和天皇実録」は、とても読めそうにないし、手に取る機会もないだろう。いうまでもなく資料的な価値だけでも相当なものがあろうとは分かっているのだが。
浩瀚な実録だとはいえ、全てが網羅されているわけではない。また、宮内庁、つまりは国によって編集されいる以上は、『日本書紀』などを持ち出すまでもなく、その支配者の都合で編まれたもの。『風土記』や『古事記』、『万葉集』その他で俯瞰し、相対化する必要があろう。
本書がこの役割を果たすかどうかは分からないが、その一助にはなるに違いない。
といいつつ、雪搔きの日々が続いていて、与謝野晶子源氏も含め、なかなか読めないのがもどかしい。
(続き)「この物語を読んだのは主に宮廷の女房達ですが、彼女達は高級貴族の召人(愛人というより性的処理の道具)という立場で」「彼女達にとっては、面倒を最後まで見てくれる光源氏はやはり憧れの存在だったのではないかと思います」というのは、こうした平安の宮中の世界を理解するには、大切な常識なんですね。吾輩は、つい、今の常識で<断罪>しそうになる、自戒しないと。
源氏物語をどう読むか、初歩の初歩の段階で戸惑っています。当然、書かれたその時代や世相に即して読むってのは、大切で基本でしょう。その意味で勉強しないで読み、今の常識で理解しようとするなんて、頓珍漢も甚だしい。可能な限り(ムカつく感情を抑えつつ)その時代や世相に即して読む……。光源氏の情の動きや苦悩や欲望(本能)のなすがままの行動。常識人は、一定の規範(くびき)のもとに行動しますが、権力と権威と血筋と麗しい見目と教養のある人物は、当時としての倫理をも超えて時に気ままに行動する。
関わった女性を最後まで面倒を観れるのも、地方や庶民から収奪したカネが無尽蔵にあるからのこと。光り輝く源氏は、恋(女性)多き男性の多くの女性をも憧れさせる行動として考えると、源氏物語は改めて興味深くなります。とにかく、一筋縄ではいかない。
ようやく「末摘花」の帖を読み終えたところ。読みながら、一体、どういった視点で読めばいいのか、まるで定まりません。一番、安易で楽なのは、自分の狭い常識や道徳観で読むってこと。ただ、これだけとムカつく感情が避けられない。ある種の情の細やかな、素養も地位もある(なんでもある、つまり、おカネに窮していない、よって、気になる女性にはどんどんアプローチするし、思い立ったらすぐ行動できる)、そんな理想の男性ならではの物語として、感情移入して読めたらなって思います。
(続き)橋本治さんの『窯変源氏物語』も含め、いろんな源氏物語がありますね。まずは、今の与謝野晶子版の源氏物語を読むことが先決。読むのが遅い自分は今月いっぱいでも読めそうにない! そうそう、光源氏はかなりな地位にあるけれど、その上には帝がいる。道長にとっての帝って、どういう存在だったのか。いろいろ思うことはあっても、自らの一門は絡みつく藤の蔦として寄生し続けることが大切と達観していたのでしょうか。
← 『カラー版日本文学全集2 源氏物語 上巻』(紫式部作 与謝野 晶子 訳 河出書房)
甘かった。夜中に玄関を開けて積もり具合を見て、これなら楽勝と、引っ込む。未明の5時前に支度をして作業開始……しようとしたら、一晩での積雪の凄さに驚いた。歩けない。ごぶりながら開始地点へ行き、作業開始。二時間半、ひたすら雪搔き、雪下ろし。
今までは積雪30センチで作業していたけど、今回は50センチ以上。スノーダンプを使って雪を運ぶも、重たい。何十回も運ぶ。段々、雪を運ぶ場所がなくなってくる。側溝の水も流れが悪いし、そもそも冷たいので、なかなか融けない。作業を終えた(諦めた)のは、7時15分ころか。
部屋に入っても、疲れすぎて、新聞を読んだり、オリンピックの報道を観たりして、今9時を回るも、眠れない。体の節々が傷む。寝て起きたら、もっと痛いんだろう―ナー。本、読む気力が湧かん。
雪が降り続いて、除雪したところが埋もれて真っ白に。頭の中も真っ白だ。
午後の二時過ぎ、またまた雪搔き。新たに積もった20センチの雪を小一時間をかけて。買い物と銭湯へ行く前の準備運動ってとこ。とうとう今日は今のところ、与謝野晶子源氏を4頁読んだだけ。部屋には雪(搔き)に濡れた衣料品を干して、なんだか侘しい。
(いただいたコメントへのレス)ありがとうございます。銭湯、気持ちよかったです。でも、早く自宅の風呂に入りたい。読書、与謝野晶子源氏は今のところ、なんとか15頁。今月中に上巻が読めるかどうか、あやうい。でも、だんだん、楽しめるようになってきました。
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