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2018/02/11

雪と水と焔のバラード

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← 気温が高め。雪解けがどんどん進んでいる。屋根などの雪が融け、滴り落ちる音が心地いい。だが、一歩裏手に回ると根雪が分厚く残っている。これでもかなり減ったのだが。裏庭のすみにミカンやバナナの皮を棄てる場所がある。餌に窮する野鳥が折々飛来し、皮を啄む。窮鼠ならぬ窮鳥が普段なら見向きもしない皮さえも漁る。越冬の厳しさ!2018/02/10 13:

 除雪の日々。やったからって誰に褒められない。放っておけば、そのうち、陽光が解かしてくれる。だけど、日々を生きる限りは、やるっきゃない。それが雪国の冬の宿命。この不毛さを嘆くしかないが、それでもこの地で生きる。なんて、与謝野晶子訳の「源氏物語」を読み始めているけど、倦まず弛まず、気長にじっくり、紫式部、それとも与謝野晶子ワールドを楽しむんだ。2018/02/08.21:

 福井や石川(金沢)など、近来ない大雪。除雪が大変。これからは、屋根の雪下ろし。これが大変。若い人が少ない中、年配の方々が命懸けで。前にも提案したが、ボイラ―などを高めに設置し、屋根の天辺から温水を出せるようにするのはどうだろう。普段は、風呂や暖房用でいい。いざという時、屋根にお湯が出る穴を付けたホース(管)を設置しておくわけである。今年には間に合わないけど、アイデアはどうだろうか。2018/02/08 21:44

 立山連峰を久しぶりに。夕日の赤を映して素晴らしい!2018/02/09 19:

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→ まさに牛歩で与謝野晶子訳の源氏物語を読んでいる。

 ようやく若紫の段。瘧(マラリア)を病んで加持のために北山を訪れた源氏は、通りかかった家で密かに恋焦がれる藤壺(23歳)の面影を持つ少女(10歳ほど)を垣間見た。事情があり、祖母の北山の尼君(40歳ほど)の元で育てられ10余年たったという。
 源氏は少女の後見を申し出たが、結婚相手とするにはあまりに少女が幼いため、尼君は本気にしなかった。当たり前だ。源氏は、少女を親である宮の庇護のもとに入る前に、急いでいたいけな少女をかどわかすようにして我がものとする。
 源氏は彼の好みの女にしつけようと少女を愛玩する。自分の思いは尊いものと信じ切っている源氏。だが、吾輩のような凡俗の倫理道徳だと、少女の拉致監禁である。権力をかさに、自らの美青年ぶりを恃んでの、卑劣な犯行。これでいいのか。
 でも、多くの識者は素晴らしい文学作品だと云うんだから、立派なんだろう。ムカつく吾輩が愚かと思うしかないのだろう、か。 2018/02/10 13:

 唐戸俊一郎著の『地球はなぜ「水の惑星」なのか 水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史』を読了した。
 まさに水の惑星・地球についての最新の研究成果が(理科系乃至理科好きの)高校生レベルの知識があれば理解できるよう、数式を用いず解き明かしてくれている。
 分かってきたかなりの知識と、解明を待っている課題も併せ、丁寧に説いてくれていることに(文科系の大学に進んだ)小生は好感を抱いた。

 地球は水の惑星と言いつつ、水(水分)の大半は海水であり、真水は実は乏しい、なんて俗説くらいは小生も持っていたが、実は、地殻の下に広がるマントル層や核の部分にも水が少なくとも海水に匹敵する量の水が(数倍とも)含まれるという。むろん、いわゆる水ではなく、水素がコアやマントルの中に取り込まれる形であり、しかも、その<水>が循環しているという。
 海。海水がそもそも、量の増減はあっても、地球が誕生して間もなくからずっと存在し続けてきたこと自体、謎であり続けたというのも、興味深い。とうに消え去っていても不思議でないのに。

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← 唐戸 俊一郎著『地球はなぜ「水の惑星」なのか 水の「起源・分布・循環」から読み解く地球史』(講談社ブルーバックス) 「地球は「水の惑星」と呼ぶにふさわしい天体だ。しかし、地球の水の「起源・分布・循環」という三つの謎は、大きな未解決問題として残されている。本書は、水がこの惑星にどんな影響を与えてきたかの謎に、地球誕生からプレートテクトニクスまで、さまざまな角度で迫る」とか。

 地球にはプレートテクトニクスがあることは知られているが、地球型惑星である、水星や金星、火星にはないというのも、初耳。そのプレートテクトニクスが起きるのにも、マントル層に<水>が取り込まれていることなど、水が深く関わっているのだという。

 昔、アポロ計画で月の石が持ち帰られ、調べ尽くされ、少なくとも月の表面の石には水分は含まれないと断じられ、水のない乾ききった月というイメージが植え付けれたが、近年の研究で、月の石に<水>が含まれ、しかも、その含有率は地球と同じだと判明したのだとか。
 月には水がある、という研究成果も月の成り立ちと併せ興味深い(そのメカニズムについても解明され著者の論が示されている)。

 まあ、雪に悩まされ、雪解けに心踊らされ、源氏の蛮行に焔が燃え上がり、水の惑星に想像力が羽搏き、雪と水と焔の日々なのである。

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