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2018/02/01

優生保護法…不良な子孫の出生を防止する

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→ 川原慶賀筆『ウミヒゴイ』(所蔵館:ライデン国立自然史博物館) (画像は、「川原慶賀の見た江戸時代の日本1」より) 「慶賀が描いた動植物図のほとんどはオランダに送られ、シーボルトらの著作である『日本動物誌』等の図として利用された。標本がなく、慶賀の写生図をもとに記載された ウミヒゴイ Parupeneus chrysopleuron (Temminck et Schlegel, 1844) などの例もある」 川原慶賀筆の画「ウミヒゴイ」と「ウミヒゴイ 市場魚貝類図鑑」なる頁の写真と見比べるのも一興! 拙稿「川原慶賀…シーボルトの眼 ? !

 今日は、曇天。水っぽい小雪がちらついたり、小雨が降ったり、晴れ間が垣間見えたり。
 近く寒波が襲来するという予報を聞き、天候を幸い、庭仕事を少々。

 メインは、パイプ車庫の屋根(覆い)の補修。

 屋根に被せてあるビニールシートが雪に、あるいは日差しに傷み、破れてきた。新しい、日光にも強いというシートを一昨日、ホームセンターで購入してきた。いつもながら、一人でパイプ車庫にシートをかぶせるってのが難しい。悪戦苦闘の末、なんとか曲りなりに被せ終えた(買ってきたシートが小さくて、もう一枚、被せないといけないのだが)。
 ところで、降雪のため、表の庭だけは何とか除雪しているが、表から裏の庭へは、一切、手付かず。庭仕事のため、長靴を履いて、積もった雪の原をどんどん歩いて行ったら、衝撃の惨状。
 なんと、ミカンの木が雪に埋もれている。雪をかぶり、その重みで撓み撓り、斜めになったところに、さらに雪が降り積もって、その重みで倒壊してしまったようだ。
 枝葉や幹の半分くらいは、雪から解放したが、根っこのほうまでは掘りだせなかった。あるいは、根っこが土から顔をのぞかせているかもしれない。
 例年にない降雪と、除雪の作業領域を減らしてしまった結果が、このような惨状を招いたのだ。
 惨状はほかにも。剪定した枝葉を蓄えるためのサイロ状の塔を2つ作ったのだが、これまた二つとも横倒しになっていた。降り積もる雪の重みの凄さ!

 庭仕事。体に鞭打っての作業。強引にでもやり切るんだと頑張った。汗さえ、滲み始めて。
 そのあと、自分への褒美とばかりに、銭湯へ。広い湯船にじっくりと浸かる、その快感。
 銭湯もいいのだが、早く自宅の風呂に入りたい。春が待ち遠しい。

 パスカル著の『パンセ』を読み始めた。今後、車中での待機中に、少しずつ読み進めるつもり。
 出版社の内容案内によると、「人間性にひそむ矛盾を鋭くえぐり、真の人間幸福の問題を追求した本書は、あらゆる時代を超えて現代人の生き方にせまる鮮烈な人間探求の記録である」とか。
 初めて読んだのは、大学生(西洋哲学科)になりたての頃だったか。中央公論社の世界の名著シリーズの一冊として刊行されたもの。当時、刊行された本シリーズを、哲学を志向する者として、出る順番に読んでいった。ニーチェ、ベルグソン、パスカル、デカルトなどなど。

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← パスカル 著『パンセ』(前田陽一/由木康 訳 中公文庫)

 パスカルは言わずと知れた、天才。だが、宗教人としても傑出している。異常なほどの信仰心の持ち主。神への渇望に身を責め苛んだ人。存在自体、奇跡。
 彼の姿勢の凄さに圧倒され、再読は敷居が高かった。そのパスカルの「パンセ」を久しぶりに読む。

旧優生保護法の不妊強制、被害者が初の提訴 」(読売新聞 東洋経済オンライン 経済ニュースの新基準):

 旧優生保護法に基づき知的障害を理由に不妊手術を強制されたのは憲法違反であり、救済措置も行われていないとして、宮城県内の60歳代の女性が30日、国を相手取り1100万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。
                 (中略)
 弁護団によると、女性は15歳だった1972年、県の検査で「遺伝性精神薄弱」と判断され、県内の病院で不妊手術を強制された。裁判では、同法は子供を産むかどうかの自己決定権や個人の尊厳を侵害しており、幸福追求権を保障する憲法に違反していると主張。さらに、障害者差別にあたるとして96年に母体保護法に改正された後も、被害者の救済制度を作らなかった国の不作為も追及する。

 国は例によって、訴状を詳しく精査してとか、決まり文句を述べるだけ。

SOSHIREN わたしのからだ ホームページ」によると:

 優生保護法は、2つの目的をもった法律でした。一つは「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」--病気や障害をもつ子どもが生まれてこないようにする、という意味。もう一つは「母性の生命健康を保護する」--女性の、妊娠・出産する機能を保護するという意味です。この2つの目的のために、不妊手術と人工妊娠中絶を行う条件と、避妊具の販売・指導についてを定めたのが、優生保護法なのです。
                 (中略)
 優生保護法の2つの目的「不良な子孫の出生防止」と「母性の生命健康の保護」 は、実は一つに結び合わされています。「保護」される「母性」とは、“健康な子ど もだけを、国家に必要な数だけ産む生殖機能”のこと。つまり優生保護法は、“産ん でよい人”と“産んではいけない人”を選別したうえに、“産んでよい人”の生殖 も、国家の人口政策・優生政策の中に位置づけてしまったのです。

 後年、「母体保護法」へと改正されたとはいえ(「母体保護法 - Wikipedia」 )、この法律のあくどさ。過去の法律だからと言って、国に責任がないのか。

 優生保護法の目的の一つは優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する……病気や障害をもつ子どもが生まれてこないようにすること。
“障害をもつ子どもの出生は家族と社会の負担であり本人の不幸だから、障害をもつ子どもを産む可能性のある人の生殖機能を奪ってもかまわない”といった障害者への偏見に満ちた考えを、国が表明したということ。
 こんな法を作り執行し、多くの犠牲者を作り、しかも、一切の責任を負わない国に、相模原障害者施設殺傷事件での被告Aの「障害者は不幸しか作れない。いない方がいい」という主張に対して、何を言う権利や資格があろうか。
 国は、被告Aと発想が同じじゃないか! 早く過去の蛮行を悔いて被害者らに詫びるべきだろう。

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