東から西への視点を軸とした弥生時代像
→ 数日ぶりに銭湯へ。気持ちいいなー。ああ、早く自宅の風呂に入りたい。夜半過ぎに仕事からの帰宅直後、シャワーだけでも浴びれたらと、つくづく思う。うちには、剪定した枝葉がいっぱいある。焚き火で風呂ってのも乙なんだが、富山市内は焚き火禁止なんだよね。
与謝野晶子訳の『カラー版日本文学全集2 源氏物語 上巻』を読み始めた。
現代語訳は、いろいろあるね。それぞれ特色はあるとか。では、なぜ、与謝野晶子訳。それはね、手元にあるから。姉の蔵書。昭和の、日本文学全集のもの。箱入りで、挿画も楽しめる、立派な装幀の本。読むっきゃないよね。与謝野晶子訳は、和歌はそのまま載っている。誰か、訳してくれないか!
確か、一度、本書を読み始めたことがあるはず。ほとんど読み進めないうちに断念。
「源氏物語」は、何度となくトライしたことがある。一度は、無謀にも原文で、またある時は、仕事の必要もあって英語の学習熱が高まっていたこともあって、サイデンステッカーで。
いずれも、呆気なく挫折。やはり、誰かの力に縋らないとダメみたい。
読み友(読書メーターの)の某が、何度となく「源氏物語」を読み返しているのに刺激を受けたこともあって、座右に数か月以上、置き去りになっていた本書(上下巻)を読むことに。今度こそ、読了したい。
← 『カラー版日本文学全集2 源氏物語 上巻』(与謝野 晶子 訳 河出書房)
除雪作業のあと、部屋に入ったら、汗を流すべく、シャワーを浴びたいけど、浴室を暖めるのに一時間は要する。裸になって、タオルで拭うだけ。着衣を全部、着替えて気分を一新。昨夜から読み出した、与謝野晶子訳の「源氏物語」を読む……読みたいけど、疲れて一頁も読めないだろうなー。
やはり、椅子に体を預けた途端、何もする気になれず、寝入ってしまい、翌朝どころか、昼近くまで、一頁も読めませんでした。
今も庭を除雪。日中のうちに、可能な限り除雪しておかないと。夜になっての降雪に備えて。
昼間の気温が低くて、雪が解けない。まあ、降らないだけ、ましか。
宵闇が迫るにつれ、雪が降り積もってきた。明朝までに、また数十センチの積雪か。雪を何処へ捨てればいいのか分からない。
宵闇が迫るにつれ、段々、除雪がきつくなってきた。体? もだけど、気温が低くて、溝などに除雪した雪が解けず、今後の雪を除雪する(捨てる場所)がなくなってきている。融雪装置は、終日、稼働させてほしい。切実な願いだ。体も、節々が傷んできた。部屋で休みつつ、与謝野晶子訳の源氏物語を読もうと思うのだけど、体が憂くて本を読む気になれない。今日は、三頁しか読んでないぞ!
下手すると、屋根の雪下ろしも必要かも。きつい。
→ 未明にトイレに行った際、ちょっと小窓を開けて玄関先の庭を見てみたら、魚A(ギョエー:我輩は、魚座でA型なので、こんな悲鳴を発する)~~~、昨夜までは10センチ余りだったのが、なんと70センチ以上に。長靴でも、雪が入り込む。朝の4時から6時過ぎまで、せっせと雪掻き。これ以上、積もると、除雪作業が困難になる。やるっきゃない! 気温が零下だと、汗はなかなか掻かないものだが、作業の密度が濃くて、汗がにじむ。しかも、汗はすぐに冷える。冷たい。
寺前直人著の『文明に抗した弥生の人びと 』を読了した。
縄文時代に関係する本、あるいは古代史に関わる本は、考古学も含め結構、読んできた。
が、なぜか、弥生時代の本は、やや敬遠気味。
それは、朝鮮など大陸文化技術の影響を受け、渡来人の流入もあり、縄文から当時最新の文明化へと進んだ……何か紋切り型の弥生観が自分にこびりついていたからだろう。縄文式土器の装飾豊富ぶりに比べ、弥生の器は、機能重視ののっぺらぼうな味わいの乏しいもの。などなど、紋切り型の弥生観が牢固としてあったからだろうと思う。
何か、退屈という先入観があった。
だが、本書が示すのは、「弥生時代研究は百花繚乱のさまを呈している」とか、「弥生時代のはじまりについての議論の範囲を紀元前10世紀にまでさかのぼ」っていること、「弥生時代の最初の数百年間は、金属器のない時代、すなわち世界的な時代区分でいうと新石器時代に属する可能性がきわめて高くなった」ことなどである。
さらに「従来の「日本で食糧生産を基礎とする生活が開始された時代」という弥生時代の定義に対して、さまざまな異論がもたれはじめている」というのだ。
つまり、従前の定義によると、「現在の国境の内側で「食糧生産を基礎とする生活が開始された時代」が弥生時代」だったわけである。「国境が存在しない当時の社会において、水田耕作を行っていた朝鮮半島南部の文化と日本列島とを佐原のいう基準のみで区分することは、考古学的にはできない」のであるという。
← 寺前直人 著『文明に抗した弥生の人びと 』(歴史文化ライブラリー 449 吉川弘文館)
また、エピローグでの著者の言葉によると、「豊富な資料群のなかで、私が着目したのは、弥生時代の前段階である縄文時代にみられる日本列島の地域的な変動である。縄文時代後期以降、それまで目立った集落が存在しなかった西日本の広域において定住的な集落が出現し、東日本に由来する大量の土偶や石棒類が、局地的に認められる。さらにこの変動に呼応するかのように、中部関東から西関東を中心に栽培されていたアズキやダイズが九州島にまで広がっていったとする意見がある。東から西に儀礼とともに栽培が伝わり、人口が増加していった可能性すらあるのだ」という。
本書は決して、弥生時代の概説書とはいえないかもしれないと、著者は言う。むしろ、「東から西への視点を軸とした弥生時代像」が示されている。その意味で、ポレミカルな野心的な書と言えるかもしれない。面白かった。
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