落ちるのが怖い
→ ヴァルター・シュピース(Walter Spies)「Blick von der Höhe 」(1934) (画像は、「Walter Spies Frame」より) 拙稿「ヴァルター・シュピースのバリ風神話世界」参照。我がブログに、「ヴァルター・シュピース」を検索語にしてアクセスする方が多いらしい。
蔵の奥を覗いたら、たぶん、父の蔵書だろう、古い本があった。もう、半世紀以上昔の本。谷崎やら相撲の本やら、貨幣(中国の古銭)の本、酒、俳句などの本。
但し、父の蔵書の大半は、刻苦精励していた(入賞も何度も)篆刻関係の本と、あとは時代(歴史)小説。後者は数百冊ある。
日当りのいい車道は雪も消え、気温も数度あったし、晴れていたので、今日は今年のバイク初乗り。
スクーターで床屋さんに寄ったあと、書店巡り。買うつもりはなかったのだけど、本、まとめ買いしてしまった。一休さんの「狂雲集」やウエルベックの長編、与謝野版「源氏物語」を読んでいるので、今月はほかの本に手を付けることは叶わないのに。やはり、書店に寄ると、目移りするよね。そうだねー!
← エリカ・ジョング 著『飛ぶのが怖い』(柳瀬 尚紀 訳 河出文庫) 「ヘンリー・ミラーやアップダイクが絶賛した新しい女性の文学。性愛をテーマにしながらもユーモラスな傑作」だとか。
ラッキーだったのは、帰宅して一時間もしないうちに、雨が降り出したこと。バイクだったから、冬だし、雨に祟られるのは辛い。
書店巡りをしたのは、昨秋、書店(の郷土本コーナー)に犯せてもらった自分の本の売れ行きを確かめるため。ほとんど売れ残っている状態。期待に反してというより、予想通りか。
でも、本気なんだよ。表現活動はつづけていく。
飛ぶ夢をよく見る。飛ぶというより、飛行する夢。多くは、座椅子に深く腰を沈めたまま、道路上などを地上すれすれに何処までも飛行していくというパターン。今日は、オリンピックに影響されたのか、スノーボード(ハーフボードか)に二人乗りし、ヘリか何かにぶら下げられ、空中高く飛んでいく夢。スノーボードの前席の奴は何か手を掴むところがあるらしいが、吾輩は、前の奴にしがみつくか、ボードを掴むだけ。ボードは容赦なく舞い上がっていく。吾輩は、置き去りにされまいと必死。空中で自分がどうなったか、目覚めた瞬間、忘れてしまった。忘れて良かった?
← 国見弥一作『メロンの月 やいっち短編集』(中田書店各店にて販売中。)
そういえば、昔、エリカ・ジョング作の『飛ぶのが怖い』という本が日本でも話題を呼んだことがあったっけ。吾輩も読んだ。もう、内容はすっかり忘れたけれど。
座椅子で地上すれすれのところを遊泳する夢は、結構、快適というか快感を味わっていた。落ちそうになったら、ひじ掛けの部分をグイッと持ち上げるか、引っ張ると、また滑空する力が湧き出てくる。
それに対し、今朝見たハーフボードに跨る夢は、いやいや飛行し、落っこちまいと懸命だったのだ。
情けないことに、落ちるのが怖い、だったらしいのだ。
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