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2018/01/07

吉野源三郎『君たちはどう生きるか』の問うもの

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→ 孤高の画家・高島野十郎「壺とりんご」 拙稿「孤高の人・高島野十郎 
 ペットボトル、リサイクル資材ということで、スーパーなどへ。そのボトルのCMフィルム。手で、ハサミで破り取っていたけど、何処から破るかの目印があることに、今日、初めて気が付いた。もっと早く教えてほしかった。これからは、ラッピングフィルムを剥がすのが楽しくなりそう!

 このところ、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』が話題になっている。いかにも時代を感じさせるのは、漫画本の形で。

 十年余りごとにこの本が話題になる。この本は昭和12年に出された。この年、川端康成『雪国』、永井荷風『濹東綺譚』、志賀直哉『暗夜行路』という昭和文学の代表作、山本有三『路傍の石』、石坂洋次郎『若い人』、横光利一『旅愁』、豊田正子『綴方教室』などが出ている。
 さらに、吉川英治の『宮本武蔵』も朝日新聞にて連載中だった。

 今も読まれ続ける作品の多いこと。奇跡の年とも呼ばれることも。戦争への趨勢を感じ取っていたのか。しかし、戦争を正面切って論じない。ただ、私はこう生きる、では、君たちはどう生きるかを陰に問うていたのかもしれない。
 十年ほど前、再読したが、久しぶりに読み返さないといけない気がする。時代がきな臭いしね。

 念のため、以前、本ブログにて、昭和12年とはどういう年か調べ、自分なりに憶測し、以下のように書いていた(「「魔の雪」…雪国」にて):
 

何ゆえに昭和十二年が日本の文学史の中で奇蹟の年となったのか、それは盧溝橋事件や第2次上海事変などを端緒に日中戦争が始まったということ、言論の封殺が行き着くところまで行っていたのか、政治的発言や行動は時流に乗るものでない限りは許されず、文学においても心ある人は徹底して内向するしかなかったその結果なのか、あれこれ想像は膨らむがこれもここでは探求を頓挫させておく。

 スーパーのポイントがたまっていた。包丁やDVDプレーヤー、防水のウオーミングシューズ、ホットサンドメーカーの4点を注文した。わざわざ買うのは、躊躇していたから、ま、いっかである。

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← 『読書のすすめ』(岩波文庫編集部 編 岩波文庫)

 『読書のすすめ』(岩波文庫編集部 編)を読了した。ほとんど車中での待機中に。
 本書に連なる方々は、現役の方もいるけれど、多くは一昔前の作家、学者、評論家など。刊行が1997年なのだから、当然かな。

 さすがに読書への考えも独特だし、早熟だったり。自分が本を読み始めたのは、かなり遅まき。高校生の頃、勉強より読書に溺れていった。世界の名著(中央公論)が刊行され始め、これがグッドタイミング。出る順に読んでいった。パスカル、デカルト、ベルグソン、ニーチェ、キルケゴール、ホッブズ、ヘーゲル、ラッセル、ヴィトゲンシュタイン……。その後、日本の名著シリーズも出て、親鸞などを読んだ。

 大学生になって、英語のほか、ドイツ語、ラテン語を学んだ。それぞれ優の評価をいただいたが、身に付かなかった。哲学を専攻していて、原書を読む重要性を痛感していたのだが。日本はもちろん、ロシアなどを含む欧米の書を読んでいったけど、原書には手が出なかった。それが悔い。
 悔いではあるが、ある時点で、原書に力を割くより、日本の本を、あるいは翻訳本でいいから、とにかく数多くを読もうと決断したのである。それはそれで妥当な判断だったと思っている。

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