人間も微生物の海に漂う
15年ほど前、本書マイケル・D.ガーション 著の『セカンドブレイン―腸にも脳がある !』を読んで、腸への認識を新たにした。トンでも本かなと思ったが、門外漢ながら、本書の主張に説得力を感じた。
← マイケル・D.ガーション 著『セカンドブレイン―腸にも脳がある !』(古川 奈々子訳 小学館 (2000/03)) 「頭にある脳が身体すべてを支配するという考え方に大転換を迫るのは、「第二の脳」とも言うべき独立独歩の腸神経系の発見であった」という本。拙稿「西原克成著『内臓が生みだす心』」参照。
本書の場合、あくまで、「第二の脳」とも言うべき腸神経系の発見に関わるものであって、当時は未だ、腸内細菌など細菌に関する知見はそれほどなかった。よって、「腸には、その他の末梢神経系すべてを合わせたよりも多くの神経細胞があり、神経伝達物質もそろっていて、頭の脳との連絡をすべて断ち切られてもやっていける独立独歩の存在がある」という知見に留まるものだった。
今や、腸神経系のみならず、腸内細菌、否、身体の内外の細菌(マイクロバイオーム)と相俟っての認識が問われるに違いない。
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