カズオ・イシグロの本を読むよ
久しぶりに親戚宅へ。御歳暮ってわけじゃないけど、「冨冨冨」という富山県期待の新ブランド米、過日収穫したキウイフルーツ二箱、銀杏一袋などを持参。親戚宅では、昼食をいただいた。
→ 途上、神通川の堤防上での信号待ちの際、暗雲に垣間見えた立山連峰。
自宅では昨年の六月からご飯を炊くのをやめたので(お医者さんに炭水化物の摂取を控えるようにと言われたので)、普段はスーパーで買うパックの御飯か、三個パックの電子レンジでチンする飯ばかり。
炊きたての御飯の美味しいこと! サツマイモの味噌汁、大根の浅漬け、あと、なんと言っても手製のコロッケ。これが楽しみで行ったようなもの。
無論、持参した銀杏も電子レンジでチンしていただいた。
← カズオ・イシグロ【著】『わたしを離さないで』(土屋 政雄【訳】 ハヤカワepi文庫) 優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。(中略)彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく―」とか。
カズオ・イシグロ作の『わたしを離さないで』を書店で衝動買い。
言うまでもなく今年のノーベル文学賞受賞作家。
多くの日本人には、初耳に近く、村上春樹さんが受賞できなかった鬱憤を晴らすかのように、日系作家ってことばかりが強調されていたっけ。
本人にはありがた迷惑だったのではと、勝手に忖度したり。
吾輩は、無論、何年も前から、気にはしていたし、書店で手にとってパラパラ捲ってみたりもしていたが、最後の踏ん切りが付かないでいた。あるカズオ・イシグロを読むコミュニティに招かれたこともあって、立ち寄った小さな書店で本書を見かけたのも何かの縁と、入手したのだ。
帰宅して、早速、読み始めている。
→ ドロシー・P・ラスロップ画の人魚。本書には、W・デ・ラ・メアの「妖精詩集」への挿絵で有名なドロシー・P・ラスロップの手になるイラストが載っている。
W・B・イエイツ 編著の『ケルト幻想物語』 を読了した。
民俗学者でもあったイエイツが「アイルランド各地方の農民や漁夫など人々の間に口碑として伝わっていた昔話や妖精物語を自ら蒐集し記録した。併せて、他の作家たちが再話した物語も含め選択編纂し何冊かの本を刊行した。本書はその中から更に選択編集したもの。
その際には、自分の足でアイルランド南部地方を歩いて、伝承の昔話・伝説を採集・再話したクロフトン・クローカーの業績を参考にしている。
ほかに、オスカー・ワイルドの母で詩人でもあったレディ・ワイルドの本も土台にしている。
← W・B・イエイツ 編著『ケルト幻想物語』 (井村 君江 編訳 ちくま文庫) 「魔女、巨人、悪魔、幽霊、また半神半人の英雄、王や聖者の伝説など、目に見えぬものたちが目に見えるものたちと互いに関わり交り合う幻想の世界が展開され」ていた。
アイルランドには、キリスト教の影響を受けることが遅く、イエイツの生前(特に少年の頃)には農民の間に自然は霊的な力を持つという汎神論、霊魂不滅や・転生を信じる心が伺えたのだろう。イエイツには、彼が言う未開人の心性への親和性が子供のころからあった。
中南米のマルケスや特にアジェンデなどの作品にも、文明化された欧米先進国には見受けようもない精霊の世界が息づいている。今やそういった<未開人>の心性は風前の灯火なのかもしれない。
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