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2017/12/29

「ヤポネシアへの三段階渡来モデル」を提唱

 灯油や大根、白菜、それにミカンが値上がりしているとか。そういえば、我が家のミカンの木、今年も一個も実が生らない。3年前の豊作は夢だったよう。
 野菜などは種類によっては連作は難しいというけれど、梅も柿も、もう生らなくなって数年が経過している。肥料の問題なのかなー。

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→ ジョセフ・ライト Joseph Wright of Derby  『亡夫の武具の番をするインディアンの族長の寡婦 The widow of an Indian chief watching the arms of her deceased husband』(1785 Oil on canvas, 101.6x127cm, Derby Museums&Art Gallery ダービー美術館) (画像は、「アート at ドリアン ジョセフ・ライト」より) 拙稿「ジョゼフ・ライト…科学・技術をも照らす月の光(後篇)」など参照。

 雪が降り続いている。昨夜には小止みだったので、峠は越えたかなと安堵しかけていたのに、ガッカリである。まさに丑三つ時の夜中の2時頃から除雪開始。積雪は30センチあまりか。屋根からの雪、庭木からの雪が加わる。
 一時間半ほどの作業で汗びっしょりになった。

 何年もの除雪体験からの知恵を駆使しての作業を心掛けている。帰郷して十年目にして、ようやくのこと。遅きに失しているかも。

 まず、マスク。喉が弱いのか、冷たい空気を吸っているうちに、喉が傷み、ついには気管支までがやられ、ほとんど肺炎のようなひどい風邪を引いてしまう。

 では、いつもマスクをすればいいじゃないかとなるが、それは大概、冬、仕事で夜中に帰宅すると、庭の入り口からの積雪。車が入れない。余儀なく、ちょっとだけよのつもりで、除雪開始。けれど、ちょっとだけよで始めて、ちょっとだけで終わった例(ためし)がない。で、ムキになって作業し、区切りがついたかなと思った頃には、最早、出遅れ、喉に怪しい傷みが。

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← 斎藤 成也 著 『日本列島人の歴史』(岩波ジュニア新書) 「列島人の歴史を,現代からさかのぼります.ゲノム,人骨や土器など,様々なデータを参照し,起源へと迫」るという。拙稿「ポラーニョから「日本列島人の歴史」へ」参照のこと。 

 二つ目は、やはりスノーダンプの使用である。昨冬の始め頃、ホームセンターで、思いきって高めのを入手。正解だった。使ってみると、使いやすいし、効率的。それまではスコップ(シャベル)オンリー。若さもあって、シャカリキに。スノーダンプだと、スコップの4倍程の雪を一気に、しかも手で取っ手で引いて運ぶ。滑るように運べる。スコップだって滑らせて運べるが、運搬中に、結構、零れる。スノーダンプだと、一度に運べる量も多いし、(これが不思議なのだが)大きな器に積んだ雪はほとんど零れない。

 三つ目と言えるか微妙だが、とうとうカーポートを設置したことがあげられる。
 今冬は降雪量が例年並。つまり、そこそこの雪が降ると予想されるということ。実際、既にカーポートが大活躍している。

 斎藤成也 著の『核DNA解析でたどる 日本人の源流』を読了した。
 この手の話題の本は、大好物で、よほど専門的なものでない限り、古代史を含め、目につく限り読んできた。
 出版社の内容案内によると、「渡来系弥生人と縄文人の子孫とされる日本人。出アフリカ後、彼らはどのようなルートで日本列島にたどりついたのか? 最新の核DNA解析の成果をふまえ、新たに生まれた謎を詳細に解説する」!とか。

 まる一昼夜で(夜中の除雪作業を挟みながらも)本書を読了した。
 本書については、興味深い記述が少なからず。

[書評]『核DNA解析でたどる 日本人の源流』 - 松本裕喜|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト」によると:
「旧石器時代に東南アジアに住んでいた人々の子孫が移住してきてこの列島に住みつき縄文人を形成(土着縄文系)、弥生時代には北東アジアに住んでいた人々の一系統が渡来、水田稲作農業を導入し北部九州から列島中央部に移住、縄文人の子孫との混血を重ね、現在の日本列島に居住する多数派(ヤマト人)を形成した(渡来弥生人系)。これが人骨の形態の研究から山口敏や埴原和郎が1980年代に提唱した「二重構造モデル」」が従前から云われてきた。

9784309253725

← 斎藤 成也 著『核DNA解析でたどる 日本人の源流』(河出書房新社)

 ここが本書の要諦だろうか、著者は、「縄文人、弥生人とは異なる第三の集団を想定し、「ヤポネシアへの三段階渡来モデル」を提唱」している。
 ただし、「縄文人のあと弥生人の来る前に第三の集団の渡来があったとする仮説だが、この集団は漁労を主とする「海の民」なのか、考古学の藤尾慎一郎の説く「園耕民」(農耕も行う狩猟採集民)なのか、検証はこれからの課題」なのだという。

 本書でも著者は、縄文人の由来について、従前とはまるで違うデータ解析がなされているにも関わらず、解き明かされていない謎だという。
 他の集団と比べると、出アフリカの人びととの繋がりが深いようで、その辺りがヒントになるのかもしれない。この点が(決して結論ではないながらも、自分にとっては)本書を読んでの収穫だった。
 今後の研究の進展を楽しみに待ちたい。

参照サイト:
[書評]『核DNA解析でたどる 日本人の源流』 - 松本裕喜|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト

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