ケルト幻想
今日は雨の中、久しぶりに書店へ。二か月分の本をまとめ買い。
← ジャン オーギュスト ドミニク・アングル「オシアンの夢」(1813 Oil on canvas フランス、モントレーバン、アングル美術館) 「ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングル-オシアンの夢-(画像・壁紙)」など参照のこと。
今朝、やけにうるさい音で叩き起こされた。パチンコの玉を屋根などに落とされたような、バラバラという音。慌ててカーテンを開けて外の様子を窺うと、なんと霰だった。氷雨が朝方、雪じゃなく、霰になったんだ。真相が分かって安心したけど、寒い!
連休なので、久しぶりにカレーライスを作って食べた。肉たっぷり、野菜もたっぷり。コンソメやら牛乳を加えてマイルドに。二食分、作ったので、明朝もカレーライスが待っている。
→ 柏原兵三が少年時代疎開していた入善町をバイクで訪れた際、前田普羅が富山在住同時、句会の場として利用させてもらったという浄蓮寺の近くにバイクを停めた。ちょっと一休みしててね。
W・B・イエイツ 著というか、編の『ケルト幻想物語』 を読み始めた。
ケルト文化や芸術、文芸には大いに関心がある。本書を読むのも、ケルト探求の一環だ。ジョイスも含めアイルランド文化への関心。今はスペインのカタルーニャにも。ケルトというと、鶴岡真弓さんの本も何冊か読んできたよ。
鶴岡さんやケルト文化については、幾つも記事に仕立ててきた:
「ケルトの装飾表現再考」
「蛍光で浮ぶケルトと縄文か」
「ケルト…エッシャー…少年マガジン」
「ケルトとはウロボロスの輪の積み重ね?」
「ウロボロス…土喰らうその土さえも命なる」
← W・B・イエイツ 著『ケルト幻想物語』 (井村 君江 編訳 ちくま文庫) 出版社の内容案内によると、「透視力を持ち、妖精から特別の能力や薬草の知識を与えられた妖精学者の話、常若の国や妖精界、他郷、あの世などの淵に立ち現われる魔女、巨人、悪魔、幽霊、また半神半人の英雄、王や聖者の伝説など、目に見えぬものたちが目に見えるものたちと互いに関わり交り合う幻想の世界が展開される」とか。
ここでは、下記の記事から一文を抜粋しておく。
「オシアンの夢…目を閉じてこころ澄ませて聴くケルト」:
スタール夫人やシャトーブリアンらは「オシアン」を絶賛し、ナポレオンは愛読書として携行した。未開で野蛮と思われたスコットランドに、ダンテにも劣らぬ崇高で美しい物語が存在したことは、ジャコバイトの敗北で打ちひしがれるスコットランド人たちに新たな誇りをもたらした」と書いてある。叙事詩「オシアン」の影響下にあった人々を一部、列挙すると、ゲーテ、ブレイク、ナポレオン、ワーグナー、スタール夫人、シャトーブリアン、メンデルスゾーン、(アングル)などなど錚々たる面々が居並ぶ。
(中略)
ナポレオンやヒトラーらを駆り立てたもの。それはケルト文化、あるいはヨーロッパ文化の表層の流れを時に逆巻く波と嵐の只中へと変えてしまう自然。常には辺縁の地に追放され、闇の奥に拭い去り封じ込めたはずの自然そのものの逆襲なのではないか。
人間と自然とが截然と分けられるのではなく、人間も際限なく枝や蔦の絡まりあった、生物と無生物とが輪廻する自然の中に飲み込まれている織り込まれた文様の一筋に過ぎないのであって、つまりウロボロスの頭であり尻尾であり本体でもある自然が余所行きに澄まし込んだ人間中心文明への嘲笑、強烈なしっぺ返しなのではないか。…そんな妄想に駆られたりもする。
でも、エンヤの音楽に聞き入ると、そんな安っぽい妄想より、もっと自然に対して謙虚であるべきなのだと思い直されてくる。
自然の声に耳を傾ける。沈黙の声。宇宙の無音の音。
今は、ただ、そんな音に耳を澄ましていればいいのかもしれない。
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