想像を超える自然現象 とんでもない傑物
← 一休宗純著『狂雲集』(柳田聖山 訳 柳田聖山 解説 中公クラシックス) 「『狂雲集』は漢詩の形をとった禅語録である。自ら狂雲子を名のり、はぐれ雲のように生きた一休は、新しい時代の幕開きをまえに、混迷と倦怠に覆われた室町の世相を激しく痛罵した」とか。
「狂雲集 - Wikipedia」によると、「『狂雲集』は、一休宗純による風狂破格の世界を呈する漢詩集。ほとんどが七言絶句で、狂雲とは一休の号である」とか。
その一休宗純著の『狂雲集』を読み始めた。
本人はもちろんだが、本著も世評が高く、一度は読みたいと思ってきた。
ようやく手にし始めた。自分にはかなりレベルの高い本。
良寛共々一休さんの名前だけは馴染みだ。けれど、その正体は霧の彼方。
若いころもだが、馬齢を重ねるごとに、信仰に生きることの困難さをつくづく感じる。宗教への関心は情緒的なものじゃなく、ある意味切迫した課題のようでもある。
← ワノフスキー,アレクサンドル・アレクセビッチ/鎌田 東二/野村 律夫/保立 道久/蒲池 明弘【著】『火山と日本の神話―亡命ロシア人ワノフスキーの古事記論』(桃山堂) 「ロシアの革命家で日本への亡命者ワノフスキーは、古事記の根幹に火山の記憶を発見した―。戦後まもなく出版された『火山と太陽』を復刻。同書を手がかりに日本列島の火山神話の謎に迫る」といった本。 「概略紹介 - 古事記、火山、秀吉──歴史を幻視する本 桃山堂」参照。
ワノフスキー,アレクサンドル・アレクセビッチ/鎌田 東二/野村 律夫/保立 道久/蒲池 明弘【著】『火山と日本の神話―亡命ロシア人ワノフスキーの古事記論』を読了した。ワノフスキーは、日本に亡命したロシア人としては珍しい知識人。
「概略紹介 - 古事記、火山、秀吉──歴史を幻視する本 桃山堂」によると:
想像を絶する自然現象を前にして、その意味を探ろうとする哲学的な思考、その驚異の情景を詩的にあるいは物語として言語化しようとする文学的な意志、そして目撃した事実を後世に伝えたいとおもう歴史記述者のような情熱、そうした精神がないまぜとなった"火山の叙事詩"として日本の神話は誕生した。そう確信したワノフスキーは独創的な古事記論を書き上げました。それはこんな内容です。──日本列島ははげしい火山活動の中から発生したが、その混沌とした大地を鎮めるため、天上の神々は火山の神々と闘う必要があった。火山の神々をなだめ、その協力をとりつけることによって、日本列島の国づくりは始まった。したがって天上の神の子孫として、この列島に君臨した王は、火山と地震により象徴される大地の活動をコントロールできると信じられた──。
過日、本ブログや某SNSでも、北朝鮮の「白頭山噴火」が起きたら、北朝鮮のみならず東アジア全般が大変なことになる、などと呟いたことがあるが、なんと下記のようなニュースが飛び込んできた:
「金正恩も憂慮「白頭山噴火」で北朝鮮崩壊!|ニフティニュース」
← 石 弘之著『歴史を変えた火山噴火 自然災害の環境史』(世界史の鏡 環境1巻 刀水書房) 「火山噴火が人類の歴史に与えた影響を辿る、最新の環境史誕生。七万年前のトバ噴火は甚大な 被害を人類にもたらし、近くはナポレオンのロシア遠征失敗は噴火による“火山の冬”が原因 ・・・等々。終章では、巨大噴火の可能性がある世界各地十一か所の火山(日本は鹿児島姶良カルデラ)を紹介する」といった本。拙稿「太陽がいっぱい火山もいっぱい」や「「古事記」は火山巨大噴火の記録だった?|BOOKS|BOOKS|日刊ゲンダイDIGITAL」など参照。
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