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2017/09/25

銀輪を転がし浴びる秋の風

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← 中村 高寛 著『ヨコハマメリー かつて白化粧の老娼婦がいた』(河出書房新社) 「白塗りの厚化粧で横浜に出没した老娼婦メリーさんの失踪後、さまざまな人々に取材した同名映画の監督による赤裸々な真実の記録」。

 中村 高寛 著の『ヨコハマメリー かつて白化粧の老娼婦がいた』を読了した。
 書店で衝動買いした本。内容以上に、表紙の写真に写る、ほぼ生涯娼婦だったメリーさんの姿に衝撃を受けて、というのが正直なところ。
 戦後、アメリカ軍の兵隊相手にパンパンたちが働いた。メリーさんもその中の一人。一般の兵隊じゃなく、高級将校のみを相手にする、プライドの高い娼婦だったとか。
 本書はメリーさんを巡る人物群を筆者が映画化した。その映画化の経緯を縷々語る本というべきだろう。

 ほぼ同時並行して、森 光子著の『吉原花魁日記―光明に芽ぐむ日』を読んでいた。
 現代は、AVビデオの世界がある意味、廓の代用なのか。一般の風俗もあるようだが。年間、数千人の女性がAVデビューするとか。苦界は、どうやっても美化はできない。必要悪として正当化することも。にもかかわらず、人類最古の商売の一つとして今後もあり続けるのか……。

 近所の自転車店。もう一か月以上も閉店のまま。でも、休業のビラは貼っていない。仄聞するところでは、七月ごろに、不幸があったとも。でも、忌中の紙も貼ってない。自転車のない生活は不便。近所のスーパーへ行くのに車は大仰。天気さえよければ、自転車を駆って出かけるのは気分転換になる。なのに、パンクで動けない。今日、自転車を押して、30分ほどの自転車店へ修理へ。すぐに直してくれて。早速、自転車を駆って買い物へ。ああ、秋風が気持ちいい。
  

銀輪を転がし浴びる秋の風

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→ 彼岸花の群生をあちこちで見かけるように。近所の川の対岸にも。
  

曼珠沙華深まる秋を紅く染め

 シャッターを押していたら、左奥の川面から野鳥が。アオサギか。私の勇姿も写せよって? この川もアオサギの縄張り。撮影スポット。
  
アオサギや秋の川にもなごみけり


 富山市街地の某店の前、歩道上に突如、熊が。子熊だけど、熊が。と思ったら、動かない。そうか、剥製か精巧な子熊の人形なんだ。でも、最初に見た瞬間は、熊が市街地に出没かと、心臓がドキッとしたよ。人騒がせな店だ。

 誰かの呟きで、豆腐ハンバーグの画像が載っていた。ふと、学生時代、自炊していて、ハンバーグ作りに挑戦したことを思い出した。が、どうやっても固まらない。ひき肉に卵に、玉ねぎなどを加えて、フライパンで炒めたんだけど、ばらばらで、まるでひき肉入りのスクランブルエッグに。何か、入れないと丸く固まらない……のだが、何かが分からないまま。まあ、スクランブルでも美味しかったんだけど。

Oiran

← 森 光子【著】『吉原花魁日記―光明に芽ぐむ日』(朝日文庫) 「親の借金のため19歳で吉原へ売られた光子が、花魁・春駒として過ごした日々を綴った壮絶な記録」。

 森 光子著の『吉原花魁日記―光明に芽ぐむ日』を本日、読了。
 苦界に沈められた女性の肉声を知りたくて。筆者は、あきらめの心と戦い、日記を書くことで生き抜いた。廓モノというと、西山松之助著の「廓」(至文堂)を筆頭にあげたい。
 昔、古書店で発見し、読み始めたら一気読み(最後の百頁ほどは、破り捨てたいほど教条的)。
 西山は、「伏見の遊郭の子として育」った。
 以前も引用したが、「女郎の人生なんて、3Kの極地かもしれない。男の欲望の掃き溜め。死ねば死骸は投げ捨てられるし」。
 本書については、「西山松之助『くるわ』(昭和38年 至文堂) P202-206より文章と表を引用」を参照のこと。

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