漱石や流石に漱石枕流は忘れざる
蒸し暑い。昨日11日、富山は全国で一番暑い37.3度を記録した。しかも、蒸す!
某SNSサイトで、ワンちゃんの散歩のことが話題になっていた。体毛は夏毛に変わっているというが、全身、綺麗な毛に覆われていることに変わりはない。
そこで、ふと「羊だと、夏場は体毛を丸刈りしても、非難されない。ワンちゃんを暑いだろうからって、丸刈りしたら虐待って非難されるだろうなー」なんて呟いてしまった。
バーバラ・N・ホロウィッツ/キャスリン・バウアーズ共著の『人間と動物の病気を一緒にみる』を読んだことを思い出した。森友問題で獣医師が話題になったので、思い出したのである。
題名(テーマ)に惹かれ、昔、読んだっけ。面白かったし、本来、人間だって動物なんだから、当然の視点。そう、獣医師って本気でやったら大変なんだ。安易にペット医にはならないでほしい。
← バーバラ・N・ホロウィッツ/キャスリン・バウアーズ共著『人間と動物の病気を一緒にみる 医療を変える汎動物学(ズービキティ)の発想』(土屋 晶子【訳】 インターシフト) 「ヒトの病気の治し方は、動物に聞け!がん、肥満、心臓病、うつ、依存症、性病、ストレス性疾患―動物もかかる病気の研究から、ヒトの新たな治療法が生まれる」といった内容の本。 (画像や情報は、「紀伊國屋書店ウェブストア」より) 「人間と動物の病気を一緒にみる インターシフト」で目次などを見ることができる。
最近、ナスやキュウリなどの浅漬けを食べる機会が増えている。
浅漬けだと、塩分が気になる。
その塩分だが、ふと、ナスの浅漬けの塩分を少しでも減らそうと、容器の中から今日の分を取り出し、皿に移す際、手のひらでギュッと絞った。その瞬間、昔、食卓に上るナスの浅漬けがいつも、捩れるというか、絞られていたことを思い出した。 そうか、塩分の濃さを少しでも減らそうという生活の知恵だったのだと、今頃になって気が付いた。
トマス・ハーディ著の『呪われた腕―ハーディ傑作選―』を読了した。面白かった。
本書の解説を読んで、ハーディがショーペンハウエルの厭世思想に私淑していたと知った。
実は、小生も高校時代からのショーペンハウエルの愛読者。
彼の主著は、それぞれ訳者の違う版で四度、読み通している。
特にショーペンハウエルの本に読み浸っていた当時もだが、小生は、ショーペンハウエルの思想が厭世思想だと世上、評価されていることに違和感を覚えていた。彼の本を読んで、どうやったら厭世思想が読み取れるのか、理解できなかった。
むしろ、彼の思想は、西欧的な弱肉強食の野獣性を感じた。ある意味、その過剰な野性が厭世的と言われるのかもしれないが、小生は、地球だけじゃなく、宇宙スケールの発想を嗅ぎ取っていた。
生きる意味など人間には分からない、分かるはずもない。生命が宇宙(地球)に生まれた訳も分からないし、まして何故死んでいくのかも分からない。生は、とことん盲目的にある。生の海で我々は溺れずに生き抜くのがせいぜいなのだ。
← トマス・ハーディ/著『呪われた腕―ハーディ傑作選―』(河野一郎/訳 新潮文庫) あの『テス』の作家。さすがに読ませる。日に一つか二つの短編を読むだけにとどめている。一気に読み通すのはもったいない。「19世紀末の英国ヴィクトリア時代。風が渡る荒野(ヒース)とハリエニシダの茂る情景の中で、運命に翻弄される主人公たち……」の中の、ヒースの茂る荒野という一節に惹かれて本書を手にした。なんだって、小生には、「ヒースの丘」という拙稿があるのだ。
さて、ハーディは、これらの短編でも悲劇的な終わり方で小説に結末をもたらしているが、人生の出会いや別れなどの偶然性をしばしば描いている。
偶然性は、小説を書く際の鬼門となっている。ご都合主義に映りかねないからだ。だが、人生に何が起きるかは、たとえ偶然と思わずとも、誰にも(自分にも、神様にも)分からないのだ。偶然と思えようと、人間のちっぽけな知能や判断力では宇宙という大河の流れが見えないだけに過ぎないのではないか。
ま、そんな理屈はともかく、ハーディの小説は面白かった。
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