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2017/03/09

ナボコフの塊に反骨心の塊

 今日もプールへ。25メートルを10往復半。徐々に20往復まで持っていって、あとは淡々と続けるつもり。夏には20往復が目標です。

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← ウラジーミル・ナボコフ作『ナボコフの塊 エッセイ集1921-1975』(秋草俊一郎編訳 作品社)

 ほぼ常に曇天の心なので、暗澹たる心持を切り替える必要性など考えられない。ただただ目の前の乏しい視界を手探りで歩いているだけ。これを飄々と生きると称している。

 昨日の夕方は雪がちらついていたけど、宵闇の黒の世界だったのが、今朝起きたら、真っ白な世界に一変。積雪十センチほどだけど。これで日中、降らなければ(我が家の庭を除いては)ほとんど溶けちゃうだろう。
(ホントに、午後にはあっさり日向は溶け去った。我が家の庭のような日陰、特に屋根からの落雪の塊が消え残るだけ。)

 自分の蔵書で一番、冊数の多いのは誰なのか。一度は調べてみたい。でも、無精なので数えるのが面倒で、未だに果たしたことがない。ドストエフスキー(全集二つに文庫本、単行本も数々)か埴谷雄高(五十冊以上)か夏目漱石か、小泉八雲か、ショーペンハウアーも多いな。
 同じ作品を何度も買った作家だと、ショーペンハウアーかな。「意志と表象としての世界」は、違う訳者で4回、買った。いや、読んだ。
 あ、「罪と罰」が一番、いろんな訳者の本で読んだ。英訳でも読んだから、通算すると6回か。

 今日、ウラジーミル・ナボコフ著の『ナボコフの塊』を読了した。言わずと知れた、『ロリータ』の作者。今まで二度、読んだが、そろそろ再読したいものだ。
 辛口のナボコフの批評。なのに惹かれて読んでしまうのは、世の軟弱な評論に対する、自分の中のバランス感覚なのか。ロシア語英語の双方で作家活動するナボコフの翻訳論は、特にロシア語の小説や詩を翻訳する者には興味深いところだろうが、残念ながら(ロシア文学好きだが)ロシア語など、まるで門外漢の自分にはほとんどチンプンカンプン。ちょっと悔しい。
 ただ、営々とプーシキンやガルシンなどからロシア文学を読んできた自分としては、ではさて、日本語訳はナボコフはどう評価するのか、真実を知るのが怖い。そこは日本の有能なる翻訳家らを信用するしかないのだろう……いや、信頼してます、これからもよろしくお願いします!

 本書の特色は、「作品社ナボコフの塊」によると、「多彩な顔をもつナボコフの50年余にわたる散文」で、「翻訳論、創作論、文学講義補講、言語学習のコツ、蝶の採集記、書評、追悼文、ボクシングのレポート、朗読会メモ、没原稿、レシピまで、全39編を網羅した、世界初のオリジナル・エッセイ集! ロシア語・英語・フランス語、すべて原典からの直接訳、ほぼ本邦初訳作品で構成」という点。
 蝶や蛾についても、プロ級の研究を残していて、特に蛾については、現代にも残るような業績があると、専門家も評価している。

Muranisi

← 村西 とおる【著】『村西とおるのコワーいAV撮影現場の話』(宝島sugoi文庫)

 上掲書と相前後して、村西 とおる著の『村西とおるのコワーいAV撮影現場の話』を読んだ。
 スケベ心を擽るためにも、Hな写真があったらなー、なんて高望みしちゃうが、今はネットの時代なので、そこは自己責任で?
 本書の内容案内によると、「AV界の帝王・村西とおるが明かす業界のコワ~い話。「スリランカ聖地で裸の撮影をし、共産ゲリラに命を狙われる」「ハワイの別荘での撮影中、FBIに突入される」といった撮影現場のコワ~い話から、「中国人の富豪に買われるAV女優たち」「急遽女優にキャンセルされ、ゲイビデオを撮られるハメになった二人の男優」といったAV業界のコワ~い話まで、身も凍る話が満載の一冊」とか。

 スケベ心全開で期待しつつ読んだんだが、そんな浅はかな自分を圧倒する、まさに怖~い話満杯だった。いまだに裏社会扱いで凡人の私にはうかがい知れない世界の、それでも吾輩の想像の範疇を越えない話(どこまで吾輩の妄想は飛んでるのか…)。
 撮影の地でアメリカ軍に追われ、反政府組織に追われ、ベイブリッジでの駅弁撮影トライで警察に…。
 1988年のなだしお事件で海上自衛隊潜水艦と衝突し沈んだ遊漁船の第一富士丸(の船長)は、直前まで撮影の現場として過度な営業を強いられていたってのは、驚き。へえー、そんなウラ話があったんだ。ってことは、衝突の真因は彼らにあった? 
 AV嬢の一部には薬漬けの人が居たり、とりわけ自殺が多いことは仄聞していたが、中国の金持ちに連れられ中国に渡って、そのまま行方不明ってのは、恐怖。
 それにしても、AV業界やホストなどに食い物にされる女性が多いってことは知られているとして(世間知らずの女性を手玉に取る手口は徹底している!)、AV関係者やその筋の大物を食い物にする女性がいるってのも、これはこれで怖い話だ。

 自ら業界に飛び込む女性も少なからずというが、だまされたり脅されたりして、逃げられずに嵌まった女性のほうが圧倒的に多いとか。年間、数千人の女性がデビューする! 世間知らずの女性(男性も同じようなものだろうが)が多いってことは、ちゃんとした教育が親からも学校からもされていないってことではないのか。

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