人間も微生物の海に漂う
15年ほど前、本書マイケル・D.ガーション 著の『セカンドブレイン―腸にも脳がある !』を読んで、腸への認識を新たにした。トンでも本かなと思ったが、門外漢ながら、本書の主張に説得力を感じた。
← マイケル・D.ガーション 著『セカンドブレイン―腸にも脳がある !』(古川 奈々子訳 小学館 (2000/03)) 「頭にある脳が身体すべてを支配するという考え方に大転換を迫るのは、「第二の脳」とも言うべき独立独歩の腸神経系の発見であった」という本。拙稿「西原克成著『内臓が生みだす心』」参照。
本書の場合、あくまで、「第二の脳」とも言うべき腸神経系の発見に関わるものであって、当時は未だ、腸内細菌など細菌に関する知見はそれほどなかった。よって、「腸には、その他の末梢神経系すべてを合わせたよりも多くの神経細胞があり、神経伝達物質もそろっていて、頭の脳との連絡をすべて断ち切られてもやっていける独立独歩の存在がある」という知見に留まるものだった。
今や、腸神経系のみならず、腸内細菌、否、身体の内外の細菌(マイクロバイオーム)と相俟っての認識が問われるに違いない。
プール通い、14回目。なんだか、体が重いというか辛かったので、今日は12往復止まり。これまで行くたびに1往復ずつ増やしていたが、ちょっとピッチが速すぎるみたい。これからは、週に1往復ずつ増やす。五月の連休の頃には20往復。そこまで行ったら、あとは改めて平泳ぎなどを加えていく。
昨日の13往復はあやしい。体調なのかな。
← マーティン・J・ブレイザー 著『失われてゆく、我々の内なる細菌』( 山本 太郎訳 みすず書房)
マーティン・J・ブレイザー 著の『失われてゆく、我々の内なる細菌』を読了した。
内容案内によると、「19世紀に始まる細菌学によって、人類は微生物が病原になりうることを知った。そしてカビに殺菌力が見出される。抗生物質の発見である。以来この薬は無数の命を救う一方、「念のため」「一応」と過剰使用されてきた。これは、抗生物質は仮に治療に役立たなくても「害」は及ぼさない、という前提に基づいている。しかし、それが間違いだとしたらどうなのか――」ということで、まさに警世の書。「〈我々の内なる細菌〉は抗生剤の導入以来、攪乱され続けてきた。帝王切開も、母親から細菌を受け継ぐ機会を奪う。その結果生じる健康問題や、薬剤耐性がもたらす「害」の深刻さに、我々は今ようやく気づきつつある」というのだ。
抗生物質は有効だが、的確に処方しないといけない。そうでないと、ターゲット以外の必要な、あるいは無害な細菌をも駆逐しかねない。
今や抗生物質に限らず除菌剤など、薬漬けの我々。日本もいよいよアメリカ並みに、肥満やアレルギー症状、自閉症、などなどの抗生物質の過剰投与に由来する、マイクロバイオームの異変という事態が本格化する。
本書には最後に、不必要な帝王切開と抗生物質の使用制限などの打開策も示されている。
念のために断っておくが、本書の著者に限らず、緊急時の抗生物質の投与や帝王切開は、大いに進めている。絶対必要とも。大事なのは、的確な対応であり処方、そしてこれが一番難しいが、理想的な腸内(に限らず、身体の内外の)細菌バランスなのである。
ある人の呟きで、「源氏物語って、なんでR指定されてないんだろう……」とあった。少なくとも当時は宮中に常識人のモラルなどない(あるいは、一般人には理解不能な決まりがある?)。後白河法皇のように、平気で孫娘を愛玩するんだもの。:
「鳥羽上皇と崇徳天皇の対立 日本の歴史 解説音声つき」
栞、大好き。ただし吾輩は、美術展などで売られているような、美麗な栞じゃなく、書店の店頭にある栞を集めている。数百枚はあるかな。ちょっとした展覧会は可能かも。
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