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2017/02/05

ヒトの体の柱である細菌たち

 築60年以上の農家風な家。立派な瓦が乗っかっていて、それはいいのだが、段々屋根の重みに座敷などの襖や障子の開け閉めが困難に。

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← 縁側に面する座敷の縁(敷居)の上に角材、そしてジャッキ。一応は終了形。襖はスムーズに動く。

 昨日、撓んでいる部分に挟み込む柱(角材)を買ってきて、先ほど、嵌め込んでみた。これで調子が良ければ、あと数本、柱をはめ込んでみる。

 ホームセンターで敷居と桟との間に挟む柱的な木材をいろいろ物色。

 一時は、押し入れなどに衣料品を吊るすつっかい棒(突っ張り棒)を見つけ、これを何本か縦方向立てて……なんて思ってみた。
 あるいは、高さが適当な書棚を敷居の上に置いて、高さ調節に板切れを挟もうか、なんてことも考えたり。
 でも、やはり、強さやシンプルさから言って角材に勝るものはない。

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→ ジャッキの部分を拡大。露骨。無骨。

 高さについては、ジャッキを使えばいい。
 ということで、最終的に、角材とジャッキに決めた。幅が10センチほどの角材は3メートルのものしかなかったので、それを真っ二つに切り分けてもらう。
 とりあえず、この2本で試すことに。

 今は、外してしまっている障子や襖を後日、もどして開閉ができるかどうか、確かめるつもり。いずれにしても、応急措置だな。

 この後は、べこべこな畳の部屋などの床を直さないといけない。歩くと、ふらついてしまうのだ。酔っぱらってんじゃないよ。畳を起こして、板か何かを敷き直さないといけない。大仕事になる。まあ、ゆっくり、構えて、そのうちに直すか。

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← そこで、カレンダーで不細工な部分を覆い隠す!

 アランナ・コリン 著の『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた』を読み始めた。
 筆者は、22歳の頃、マレーシアのクラウ野生生物保護地区へ行った。生物学を専攻し、コウモリに魅せられていた筆者は、イギリスのコウモリ学者による現地調査の助手としてマレーシアの自然の中で過ごした。が、現地で暮らす中、ダニに喰われた。それが不快な日々の始まりだった。ダニがもたらす感染症に苦しむ日々。抗生物質を投与するも、一時的に改善するだけ、薬漬けになっても決して根治しない。

 抗生物質に頼るだけでは治らない。もっと根底から人の体を見直さないといけないのでは……。そこから筆者の探求が始まる。
 ヒトの体には腸管内だけでも、100兆個の微生物が存在し、凡そ4000種の微生物が生息している。
 ヒトは進化の過程で、数知れない微生物たちと生存競争を繰り返し、共存の道を探って来た(別の本では、微生物だけではなく、寄生虫とも共生してきたと書いている)。

9784309253527

→ アランナ・コリン 著『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた』(矢野 真千子 訳 河出書房新社) 「あなたの健康を維持している体内微生物の生態系が破壊され、さまざまな問題を引き起こしている」と、警鐘を鳴らす本。

 我々ひとの遺伝子の数百倍という多種な遺伝子が微生物たちにはある。筆者は、腸内細菌が人体にとっていかに重要か、自己免疫性疾患を含む現代病の治療に腸内細菌叢の再建がいかに有効かを訴える。
 但し、この研究の重要性は気づかれ始めて間もなく、まだまだ不明のことが圧倒的に多いことも著者は書いている。

 糞便の移植とか、近年話題になっているが、詳しく書かれている。まだ、緒に就いた段階だが有望な面もある、とも書いてある。
 驚いたのは(欧米、特にアメリカは、抗生物質の使い過ぎもあって、健全で理想的な糞便の持ち主は滅多に見つからないという事実。我が日本も食品添加物の多さを思うと、人事ではなさそう。

 出産についても、人工と自然分娩の異同を語っている。粉ミルクで育てるか、母乳で育てるか。母乳のさい、赤ちゃんを守る微生物たちも引き継がれるのだとか。
 繰り返すが、人と共生する微生物群の研究は未知の部分が多い。けれど、可能性も大いにあるとは思ってよさそうだ。今後の研究に期待する。

 本書については、デイビッド・モントゴメリー+アン・ビクレー 共著の 『土と内臓 微生物がつくる世界 』(片岡 夏実 [訳] 築地書館)での土壌フローラへの視野、読み始めたばかりなのだが、モイセズ ベラスケス=マノフ著の『寄生虫なき病』(赤根 洋子 訳 文藝春秋)にて寄生虫への視野を併せて持てば、もっと寄生虫を含めた微生物の世界、彼らと人間とのかかわりを理解できるだろう。

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