『応仁の乱』を読んだ
今日は晴天で暖かいと予報で聴いていた。が、日中、外出したら、寒い。書店へ自転車で向かっていたのだが、ジャケットの前のジッパーを下した。
春を思わせる陽気ってのは、北陸じゃなかったってことか。
→ 朝食後、ふと外を見たら、この尾長な野鳥たちが庭の内外に屯している。名前、昔、教えてもらったけど、忘れちゃった。鳥たちに訊いても教えてくれそうにないし、誰か教えて。
もう一昨日となるが、呉座勇一著の『応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱』 を読了した。
応仁の乱は歴史において地味な扱い。それは、他の方の感想にもあるように、乱の発端も不明確なら終わりも締まりがないし、経過がさらに複雑怪奇。授業などで一行で片付けて(?)、さっさと戦国時代に移ってしまうのも、無理はない。
本書の内容案内によると、「室町後期、京都を戦場に繰り広げられた内乱は、なぜあれほど長期化したのか」とある。
長いのも問題だが、何が発端で、どういう形で終息したのかが、高校の時に勉強したはずだが、一向に要領を得ることはなかった……ような。
← ニフティから誕生日祝いに貰った絵。作者不明。壁紙に、だって。でも、使えない。だって吾輩、壁紙はオートバイです(時々、女性)!
足利義政の暗愚ぶりに辟易するし。せいぜい、金閣寺とか銀閣寺、連歌師の登場などといった、文化面に焦点を合わせて済ませるのも無理はない。とはいっても、本書においては、尋尊と経覚という性格の対照的な僧の活躍ぶりや、彼らの当時者としての目線を軸に描いていて、それはそれで面白かった。
乱の舞台は京都のようで、実は大和や興福寺など奈良にてドラマは動いている。経覚のやや軽率なまでの行動家ぶりとは対照的に尋尊は冷静沈着に状況を分析し先読みして動く。足利義政も暗愚なのか、権威に縋りすぎるのか、それでも彼を中心に動くのも無理はない。
登場人物も日野富子とか畠山義就など個性的な人物がいて、枚挙にいとまがない。昔、大河ドラマで扱われて視聴率が最低だったとか。
← 呉座勇一著『応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱』 (中公新書)
でも、脚本家次第では、どんなドラマでも作ることが可能かもしれない。
まあ、一寸先は闇といった闇鍋のようなドラマになりそう。ある意味、混迷する現代のような歴史の転換期に相応しいドラマにだって仕立てることができるかも、なんて。
それにしても、小生、どうして本書を手にしたのか。買った頃は未だ、これほどの売れ行きを示してはいなかったはず。思い返してみると、新聞の書評が刺激になったような。
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