アスリートの心
ちょっと大げさと言うか、身の程知らずな題名にしてしまった。
言うまでもなく、自分がアスリートなわけがない。
リオでのオリンピックがメダルラッシュだし、日本では高校野球などが佳境を迎えている。
小生などは、全くアスリートなんかじゃなく、そもそも目指したことすらない。
ただ、若いころは、走ることもボール競技も決して嫌いじゃなかった。
中学・高校を通じて、クラブ活動には参加せず、一言でいえば、帰宅部。
高校入学して数か月後、なんとか受験校とされる高校の授業にも付いていけると安心し、ついフラフラっと、サッカー部に入ったが、半年で退部した。
団体生活が苦手なのだ。まして体育会系は猶更。
でも、半年ほどのサッカー部生活は、自分には貴重な体験になっている。夏場、炎天下の練習に励んだし、真冬は雪国とあって、グラウンドでの練習ができなかったが、体育館の中での走りは、今も印象が鮮烈である(何故に鮮明なのかについては、後日、書く…かもしれない)。
概して、帰宅部だった自分だが、例年冬休みに行われる寒稽古には欠かさず参加した。自分は剣道で参加したが、三学期には、剣道大会があって、結構、上位に行けたっけ。
高校二年の時には、秋の体育大会で、5キロのマラソンに飛び入り参加した。
前年までは、学校の外でのロードのマラソンだった。それが魅力で参加を志願したのだが、突如、理由はいまだに定かではないのだが、グラウンドのコースをぐるぐる回ることになってがっかりしたものである。
それだったら、参加はしなかった。
体育会系ではなかったが、大会の日の一か月前からマラソンの練習をはじめ、二年のマラソンでは5位となった。
三年の時も参加し、7位になった。
学生になってからも、年末、それこそ大晦日に行われる大学のキャンパス(青葉山)を巡るマラソンで、百人以上が参加した中で、十何番かになって、中瓶くらいのお酒を景品でもらった。
社会人になってからも、ミズノのマラソン大会や、青梅マラソン(30キロ)にも参加した(このことは、本ブログで詳しく書いた記憶がある)。
社会人になり、サラリーマンになって、会社ではスポーツが盛んで、同僚たちと、ゴルフ、卓球、テニス、スキーなどを楽しんだ。
スポーツと言えるのかどうか分からないが、二十歳からはライダーとなり、二年のブランクを挟んで、30年間、オートバイ(最後はスクーターになったが)に乗って来た。
通勤や買い物はもちろんだが、東京在住だった小生は、関東一円をツーリングしてまわったものである(雨が降っても、強行した)。
そんなささやかなスポーツ人生。
オリンピックに限らず、高校野球やサッカー、ゴルフ、体操、柔道などのアスリートを見ると、見るたびに感じるのは、自分が(特に受験生だったころ)いかに料簡が狭く、社会が小さかったか、ということである。
受験生の頃は、クラスで何番、あるいは学年で何番なんてことに血眼(そこまでは頑張れなかったが)だったが、一方、アスリートたちはどうか。
彼らは、市で何番、県で何番、日本で何番、それどころか、世界でトップを目指して頑張っていたのだ。
クラスで何番かに神経を尖らせている自分に比べ、彼らスポーツのチャレンジャーたちは、もっと次元の違うところで、自分を高めようと鎬を削っていたわけである。
何たる違い!
社会というか、世間の狭さを受験生だった自分に対し咎めても、無理というものだろうが、でも、視野の狭さというのは、あまりに情けないとは思う。
一応は、中学生の頃から読書を楽しみはじめ、高校時代には、世界文学に目覚め始めていたとはいえ、井の中の蛙だったことは、否めないのである。
加我の違いのあまりの大きさよ、なんて今更、嘆いても仕方ないが、やはり、情けないこと限りない。
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