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2016/06/03

蜜を吸うように本を読む ? !

 自宅では、ピーター・ウォード/ジョゼフ・カーシュヴィンク 著『生物はなぜ誕生したのか 生命の起源と進化の最新科学』(梶山 あゆみ 訳 河出書房新社)を読んでいるのだが、本書・代々木忠著の『つながる セックスが愛に変わるために』は、その合間に気分転換にと手を出してしまった本。

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→ 果樹(キュウイかな)が元気だと虫も精力的に蜜を吸う。我が家の畑にて。

 が、やはり内容が内容だけに、ついつい気分転換のはずが、ホントに転換してしまって、とうとう仕事の場にも持ち出し、暇の徒然に読み浸り、一気に読了させてしまった。

 本書の内容案内には、「体はつながっても、心が満たされない――。テクニックでは解決できない性愛の悩み。大切なのは感情を解き放ち、相手の目を見つめる「目合(まぐわい)」。その先にパートナーと溶け合うようなオーガズムがある。5000人以上の女性たちと向き合ってきたAV界の巨匠が豊富なエピソードを交えて“恋愛する力”を高めるためのヒントを伝える。「性」について深く知りたいあなたに優しく寄り添う名著」とある。

 著者の代々木忠氏のプロフィールは、
「1938(昭和13)年、福岡県生れ。高校中退後、華道と極道の世界を経て、29歳でピンク映画の助監督となる。プロデュースしたピンク映画の1作がワイセツ表現をめぐって日活ロマンポルノ裁判の対象となる。1980年に無罪が確定し、映画からビデオに転身。アダルトビデオの監督作品は現在までに600タイトルを超える」とか。
 まあ、この手の作品が好きな人なら、名前を知らない人はいないかもしれない。


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← 代々木忠/著『つながる セックスが愛に変わるために』(新潮文庫) AVの有名な監督。膨大な数の女性と絡み、膨大な数の絡みを間近で凝視してきた。俗人にはうかがい知れない世界。性が軽く扱われる一方で、男女共に性的に心の上でのつながりの欠如や困難さに直面している。撮影の対象にはなりたくないけど、ベテランの女性に心から気持ちのいい絡み、つながりを体験させてもらいたいな。

 といいつつ、小生、むかーし、AVビデオは何本か買ったことがあるが、監督名で作品を選んだことはない。むしろ、ジャンルや趣向というか、好みで。
 学生時代などは、仙台の場末(っぽい)の町はずれの、ポルノばかりを扱う映画館へは何度か足を運んだものだ。
 ロマンポルノ全盛の頃は、さんざん(というほどではないが)お世話になったもの。早く裸や絡みのシーンを視たいので、ストーリーの場面はもどかしくてならなかった。
 では、今の絡みオンリー、行為そのもの、局部ばかりの映画がいいかというと、すぐに飽きる(飽きたからって、二度と見たくなくなるわけじゃないが)。もっと過激なもの、もっとマニアックなものをと、エスカレートするだけ。
 絡みを視たいと思いつつ、シチュエーションは自分なりに妄想する。
 自分が特にどんなシチュエーションが好きかは、いつか別の機会にするとして、絡みだけを蜿蜒と見るってのも、ある種、辛いものがある(気がする)。

 さて、本書では著者は、絡みでもなく、セックスでもなく、AV作品であっても、目と目で通じ合う目合(まぐわい)の世界を大事にする。
 そうした男女の性交の場面ほど、迫真に迫り嫌らしく、ねちっこく、情熱的で、見るほうも感動するものはないという。
 心から体を許し、心から体を欲し、互いに相手を求めあう、気持ちが通じ合うのは、やはり互いに目と目を見つめ合い、気持ちが一つになり、やがて絡み合う中で体も、何処からどこまでが自分であり、どこからが相手なのかも分からないほどに心身が一体となる。
 監督自身、子供の頃に親の事情もあって(家が売春宿みたいになって)、虐待も受け、心に傷を負ったとか。そんな自分を受け入れるのは、難しかったという。そう、心から自分を受け入れ赦し受け入れてくれる相手に出会うことで傷が寛恕されたようだ。

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→ 蛍袋がいよいよ庭先に灯るように咲き始めたよ。

 心底から満足できる目合(まぐわい)の世界。互いに相手に寄り添い、心を開き切る熱い世界。そんな体験をできる人なんて、世の中にどれほど居ることだろう。

 本書、最後は、呼吸法を含め、どうやったら心身を赦し合える目合が可能になるかの方法論になっていて、体験に基づいての持論だけに説得力があるが、ちょっと流して読んでしまった。
 自分のスケベ心は、どうやら著者の域には遥かに及ばないからなのだろう。

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コメント

AVの話題に触れる以上は、こういった現実も知っておかないと:
AV強要 出演までに起きたこと mixiニュース http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&id=4059397&from=home&position=7 
 

投稿: やいっち | 2016/06/24 19:58

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