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2016/04/05

『テス』も気になるが、日本に迫る脅威のほうが

NHKスペシャル 巨大災害 MEGA DISASTER Ⅱ 日本に迫る脅威地震列島 見えてきた新たなリスク」を見た。

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← トマス・ハーディ著『テス 上』(井上 宗次/石田 英二訳 岩波文庫) ジョージ・エリオットを想わせる、なかなかの傑作。素晴らしい自然描写と愛情深い人間観察。ビクトリア朝社会の(今の価値観からすると)偽善的な倫理観や道徳観のもたらす悲劇。出会った二人は、結婚を目前にして、互いに自らの過ちを告白する。テスは夫なる彼の放蕩を愛するがゆえに許したが、夫なるクレアは、妻の被った性的過ちを許さない。しかも、(夫が妻たる女性の罪を)許さないことを宗教的に是認してしまう。悲劇だと分かっていても、読む手を止められないのは、上記したように、登場人物たちが愛情を以て描かれているからだし、何より、ヒースの荒野などの自然描写が素晴らしいからだ。 上巻を読了し、次いで早速、下巻へ。いよいよ主人公のテスの奈落の物語が始まる。憂鬱だし億劫でもあるのだけど、読まないわけにいかない。

 あの3・11以降、研究者たちが、それまでのデータを生かしきれなかった反省も含め、次なる巨大地震の到来に向け、危機感を高めて研究してきた成果(の一端)が我々一般にも届けられてきた。

 全文を転記するのは憚られるのだが、重要性に鑑み、上掲のサイトから、可能な限り転記させてもらう:

巨大地震から5年、膨大なデータによって、地震学の“常識”をくつがえすような新たな脅威の可能性が次々と浮かび上がっている。東北沿岸では、巨大地震で沈下していた陸地が数十センチも隆起する一方、沖合の海底ではプレートの複雑な動きが捉えられ始めた。こうした大地の“異変”に、地下深くに存在するマントルの動きが関わっている可能性があることが、最新の研究からみえてきた。マントルの動きによって日本列島の地盤が変形しており、新たな地震のリスクにつながる危険性も浮かび上がっている。さらに、GPSの詳細な分析からは、日本列島がのる巨大な岩盤・プレートが実はいくつものブロックに分かれている可能性も指摘され始めている。日本列島の真下に大地の巨大な裂け目が潜んでおり、そうした場所では大きな地震が発生しやすいことがわかってきている。いま、日本列島の地下で何が起きているのか、その予兆をつかむことはできるのか。加速する地震研究の最前線に迫る。

 今は、原発の立地条件として施設の下に活断層がないことが挙げられているが、上掲の番組によると、「GPSの詳細な分析からは、日本列島がのる巨大な岩盤・プレートが実はいくつものブロックに分かれている可能性も指摘され始めている。日本列島の真下に大地の巨大な裂け目が潜んでおり、そうした場所では大きな地震が発生しやすいことがわかってきている」ということで、活断層の有無だけでは原発の立地条件としては不十分だと認識されつつある。
 あの3・11の巨大地震は、岩盤やプレートだけでなく、その下のマントルの流れをも歪めさせた。
 マントルの流れの歪が逆にその上のプレート、あるいはプレートのぶつかり合う場所へも歪みを齎しつつあり、地震に向けたエネルギーが溜まりつつあるわけだ。

 原発は別にしても、地震の発生源は従来知られていた個所以外にもありえるという脅威は、もっと広く知られていいと思った。

 より詳しくは、「地震列島 見えてきた新たなリスク|NHKスペシャル – テレビのまとめ」を参照願いたい:

「謎の異変続く日本」では、「東北の沿岸では巨大地震の後、いったん沈んだ地盤が急激に隆起するこれまでにない変化が起きてい」るという。
「地震の兆候か?」では、「巨大地震が起きた時、ロシアや中国でも地盤が最大5cm動いていました。しかも地盤は今もゆっくりと動き続けています。地震の前はほとんど動いていなかった地域です。変化は広い範囲に及んでいます。日野さんは異常な動きの要因は地球の奥深くにあるのではないかと考え」、「それは地下50kmより深いところにあるマントル」だとしている。
「地震列島 日本 次はどこで?」では、「全国で確認された活断層は約2000にのぼります。ところが、活断層が確認されていない地域で地震が相次ぎました。2004年に起きた新潟県中越地震、2008年の岩手・宮城内陸地震」!
 さらに、「活断層がないところで相次いだ鳥取の地震、データを見直したところ西村さんはある異変に気付きました。震源の付近では以前から地盤が東に大きく動いていました。ところが南側では地盤があまり動いていません。この違いは何なのでしょうか。西村さんは過去15年間の地震の震源を重ねてみました。すると震源の多くが帯状に並んでいたのです。この付近で地盤の動きが変わっています。地下を見ると地震の震源は深さ30km付近まで1枚の壁のようにつらなっていました。この壁を境に地盤が大きく割れているのではないかと西村さんは考え」たという。
 実は、「一枚のプレートと考えられていた西日本ですが、複数のブロックに分断されている可能性が浮かび上がってきたの」だという!

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