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2016/03/14

ヴァイルからソートイの「シンメトリーの地図帳」へ

 久々の連休だったので、午前中、ホームセンターへ行って、砂利や(固まる)土、土壌改良剤や野菜用肥料、除草剤、タイル、手袋などをまとめ買い。

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→ 「夜のアルハンブラ宮殿」 (画像は、「アルハンブラ宮殿 - Wikipedia」より) 「アルハンブラ宮殿」参照。

 そろそろ、庭仕事、畑仕事の始まりの季節が到来する。いつでも作業できるよう、資材だけ、用意。
 自宅では、天気が良くて籠りきりは勿体ないと思いつつ、読みたい本も溜まっていて、読書、そして居眠りに終日を過ごした。

 何度となく居眠りを繰り返したが、その最中には奇妙な夢をあれこれ見た……が、その記録は別の機会に。

 ヘルマン・ヴァイル著『シンメトリー』(遠山啓 紀伊国屋書店)を一気読み……と書くと格好いいが、半ばは理解が及ばない。
 でも、著者が集めた図版が面白くて、その像を視たくて頁を焦るように捲っていった。

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← ヘルマン・ヴァイル著『シンメトリー』(遠山啓 紀伊国屋書店) 「美術,建築,デザイン,生物学,化学など多彩な素材を駆使して,芸術や自然の世界に伏在する〈シンメトリー〉という事実を拾い上げ,その間をつらぬく統一的原理を探り,現代数学における〈群〉概念を説明する」とか。一気に読了。理解不能な個所が多かったけどね。

 さて、本書を読了したのだが、すると、まだ数年前に読んだばっかりの、マーカス・デュ・ソートイ著の『シンメトリーの地図帳』を思い出し(拙稿「地上に叶ったシンメトリー」(2010/11/11)参照)、他の読み止しの本を放って、この本を書棚から引っ張り出し、読みだしてしまった。
 読み止しの本というのは、南方熊楠著の「森の思想」 (中沢新一解説 河出文庫) である。こちらは、粘菌の大家・南方熊楠の本。いつかは読もうと思いつつ、のびのびとなっていたが、微生物関連の本を読み浸ってきた以上は、本家の本を読まないというわけにはいかない。

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→ 「ライオンの中庭」  (画像は、「アルハンブラ宮殿 - Wikipedia」より)

 が、その前に、粘菌とはまるで違う世界であるかのような、シンメトリーの世界に遊ぶ。

 マーカス・デュ・ソートイは、「もし 私が生涯 ある一か所でしか暮らしてはいけないと言われたらシンメトリーの研究者としてきっと グラナダにあるアルハンブラ宮殿を選ぶと思う」と語っている(「白熱教室海外版 オックスフォード白熱教室 第2回」より)。

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← マーカス・デュ・ソートイ/著『シンメトリーの地図帳』(冨永星/訳 新潮クレスト・ブックス 新潮社) 「あまりにも巨大で美しい数学的業績があった。知られざる天才数学者たちの姿!」と銘打たれている。著者も世界的な数学者で、ベストセラーの『素数の音楽』の著者でもある。

「古代ギリシア時代、完璧にシンメトリーな正多面体は5つしか存在しないことがすでにわかっており、それ以外が存在しないことも証明されていました。中世イスラムでは、床や壁のモザイク模様のシンメトリーが17種類しかないことがわかっていました。ただし、それ以外がないことが証明されたのは19世紀になってからです。で、その17種類を見たければ、たとえばアルハンブラ宮殿に行けばよいそうです。というか、著者は実際に行ってしまいます」(「世論調査 - 【ただいま読書中】」より)なんてことも、本書で書かれている。

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