「ライドシェア」という名の白タク
今日、東京・日比谷公会堂で、「ハイタク労働者総決起集会」が開催された。その後、デモ行進が行われた。
バスが規制緩和されて、重大事故が相次いだことは記憶に新しいってところじゃない、逆に規制が徐々にだが強化されつつある。
まだまだ規制が不十分で、今後、さらに重大事故が発生して犠牲が生じて、さらなる規制強化の動きにつながるだろう。
一方、タクシーは規制緩和となったり、規制が強化されたり、政策が右往左往する中、とうとう、究極の白タクである、「ライドシェア」の動きが出てきた。
一般車どころか、タクシーの自動運転の実証実験も行われ始めている。
タクシーの未来はどうなるのか。
今日は、小生の意見を述べる前に、関連資料(サイト)を示すにとどめておく。
「3.8ハイタク労働者総決起集会で羽田企業団体委員長が「白タク」合法化阻止を訴える。」:
実行委員会の伊藤実代表(全国自動車交通労働組合連合会委員長は「本日は、2002年のタクシー規制緩和でも実現しなかったような、さまざまな産別が一堂に会した歴史的な集会。雇用責任もなく事故や犯罪も自己責任の『白タク』問題への危機感の表れだ。ともに声を上げよう」と参会者に呼びかけた。
「「ライドシェア」 “白タク合法化”に業界猛反発」(2016/03/08):
安倍政権の規制緩和に業界が猛反発です。現在、一般の人が自分の車を使って無許可でタクシー営業することは、いわゆる「白タク行為」として禁止されています。今回、利用者がスマートフォンなどで現在地を知らせるだけで近くにいる一般の車が有料で送迎する「ライドシェアリング」の解禁が検討され、政府も過疎地などに限って認める見通しですが、タクシー業界は安全性に問題があるとして強く反対しています。全自交労連・伊藤実委員長:「利用者の安全・安心を確保するために取り組んできた努力が根本から覆されるものだ」
タクシードライバーらの労働組合は、マイカーに客を乗せて料金を受け取るライドシェアは違法な白タクの合法化で、世界一安全とされる日本のタクシーの安全・安心が担保できないと訴えました。また、これまでの規制緩和によって都市部ではタクシーの台数が大幅に増え、労働者の環境が悪化しているとして台数の適正化などを求めました。日本でも去年、スマートフォンによる配車サービスの実証実験が行われたことを踏まえ、政府は、高齢者や外国人観光客の足として交通手段が少ない過疎地などのライドシェアに関する法案を15日に閣議決定する予定です。
「白タク解禁案 国交相は難色(2015年10月25日(日)掲載) - Yahoo!ニュース」(2015年10月25日(日)):
石井啓一国土交通相は25日の報道番組で、道路運送法上「白タク」として禁じられているマイカーによる有料送迎について、安倍晋三首相が一部解禁を検討するよう指示していることに関し「広く(全国で)やることについては、安全性の確認や利用者の保護の課題もある。一般的に業としてやるのはかなり慎重に考えざるを得ない」と述べた。 (時事通信)
「自家用車で送迎、相乗り?白タク? 国「触法の恐れ」:朝日新聞デジタル」:
スマートフォンを通じ、自家用車による送迎を仲介するサービスが東京都心に登場した。「ライドシェア(相乗り)」と銘打ち、米国でも普及したサービスだが、自家用車の送迎でお金をもらうのは白タク行為として禁じられている。一体どんなサービスなのか。11月末、深夜の東京・六本木。スマホのアプリに記者が目的地を入力すると、8分ほどで黒い高級外車が空車のタクシーをかき分けるようにやってきた。
運転手は男子学生。六本木から東京・豊洲まで送ってもらった。タクシーなら3千円を超える距離だが、運転手に支払ったのは1570円の「感謝料」。この感謝料は利用者が自由に決められるが、アプリには距離に応じた「参考価格」が表示される。現金のやりとりはない。アプリにクレジットカード番号などを事前に登録し、ネットで決済するシステムだからだ。
「車を買い替えるためにお金をためています」。学生はこう言い残し、また六本木へ戻っていった。
このサービスを提供するのは2013年設立のITベンチャーだ。出発地は東京・渋谷―六本木周辺で、利用時間は午後10時から午前2時。送迎希望者がアプリに出発地と目的地を入力すると、登録している運転手に呼び出しがかかり、都合がつけば出発するしくみだ。
道路運送法では、対価をもらって自家用車で人を運ぶ白タク行為を禁止している。このサービスは違法ではないのか。
アプリを運営するITベンチャー社長は、いずれライドシェアの規制が緩和される時をにらんだ「実証実験」だと説明する。たしかに安倍政権では、公共交通の維持が難しい過疎地などで、対価を伴う相乗りを認めることを検討している。
「ウーバー、富山県南砺市で配車実験検討 協定を締結 :日本経済新聞」:
配車サービスの米ウーバーテクノロジーズの日本法人(東京・渋谷)と富山県南砺市は26日、一般のドライバーが乗客を運ぶライドシェアの実験に向けた調査・研究に共同で取り組む協定を締結したと発表した。タクシー事業者がウーバーのサービスを使い、同市内の過疎地や観光地で効率的に配車する方法も検討する。南砺市は高齢化や過疎化が進むなか、公共交通機関にとどまらない住民の移動手段の確保が課題となっている。両者は今後、地元企業や国土交通省、住民とサービスの実現性を探る。市民が自家用車を使う無償の送迎サービスについても検討する。
ウーバーは運転手と車に乗りたい利用者を専用アプリで結ぶサービスなどを世界で展開している。乗車後に運転手と客が互いの態度などを評価し、蓄積された評価をもとに車や乗客を選べる仕組みが特徴だ。
京都府京丹後市は市内のタクシー空白地帯を対象に一般の自家用車で乗客を有償で運ぶライドシェアをめざす。スマートフォン(スマホ)などを使い、車で希望の場所まで運んでくれる人を募る。現在は違法だが、国の特区として認めてもらい、高齢者や観光客らの移動手段を確保する。2004年に6町が合併してできた同市は、人口減などでタクシー会社が相次ぎ撤退し、市域の6割近くでタクシーの営業がない。
「ライドシェア解禁で賛否 過疎地の利便性向上、安全面には課題 (1-2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)」:
一般ドライバーが対価を受け取り自家用車で客を運ぶ「ライドシェア(相乗り)」を認めるべきか-。政府内でそんな議論が本格化している。個人の資産を共同で使う「シェアリングエコノミー(共有型経済)」と呼ばれる新ビジネスとして注目され、過疎地での利便性向上につながる可能性がある。ただ安全面などの課題があり、解禁には賛否両論がある。◆海外でトラブルも
「外国の方々の滞在を便利で快適にするため、過疎地などの交通手段として自家用車の活用を拡大する」。安倍晋三首相は10月の国家戦略特区諮問会議で制度見直しに意欲を示した。
ライドシェアは、利用客がスマートフォンのアプリを介して配車を求めると、仲介業者に登録した近場のドライバーが迎えに来る仕組み。料金はクレジットカード決済で、業者は手数料を得る。
タクシーより割安で消費者のメリットは大きいが、海外では運転手による女性暴行事件などのトラブルも問題となっている。
日本ではライドシェアは道路運送法が禁止する自家用車による営業(白タク行為)に当たる。京都府京丹後市が、住民や観光客の移動手段確保を目的に、自家用車による有償旅客運送の規制緩和拡大を求めたことも機に、政府は検討に着手した。
米国や中国を含め、世界各地で事業を展開する米ウーバー・テクノロジーズの日本法人は「当社の仕組みを地域課題解決に生かしたい」と国内市場に関心を示す。
◆国交省は慎重
国内経済界では、楽天の三木谷浩史社長が代表理事を務める新経済連盟(新経連)が10月末、交通サービスの一つとして法律で位置付けるよう提言。ドライバーがサービスの提供主体であるとして、事故などがあった場合、仲介業者は運送責任を負わないことを前提とした。
白タクとは営業許可を受けず、自家用車を使ってタクシー営業している車のことである。タクシーは事業用自動車になる為、営業許可を受け、緑地に白文字のナンバープレートを付ける必要がある。しかし、無許可で緑ナンバーを受け取っていない場合、自家用車と同じ白地のナンバーを付けてタクシー営業をすることになる。ここからこういった無許可の違法タクシーを白タクと呼ぶ。海外の違法タクシーの場合、ナンバーの色は白と限らないが、これらも白タクという。海外の白タクには法外な値段をふっかけるものも多く、初めて行く国では空港に降り立った際、正規タクシーか白タクかを見極める知識が必要である。
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