« 奥田村における國重知事の住居について | トップページ | ウルフ 著『ダロウェイ夫人』を読み始めた »

2015/12/16

熱音響機関に興味津々

 過日、夕食時にテレビの電源をオンにしたら、偶然、「夢の扉+中井貴一▼捨てる熱を“音"に変えて発電! 『熱音響システム』」といった番組をヒットした。
 番組の途中からだったが、興味ある話題でチャンネルはそのまま。

31tutd33jwl__sx230_

← ミシェル・ウエルベック 著『服従』(大塚桃訳 河出書房新社)ウエルベックの本を読むのは、『素粒子』以来。今、シャルリー・エブドのテロ当日に発売されたこともあって、本書は話題の本らしい。ようやく、読み始めることができる。

 同番組の関連ツイッターを追ってみると

次回の「夢の扉+」は、家庭のガスレ)ンジや給湯器等で発生する熱。これらの廃熱をエネルギーとして再利用する画期的な装置❝熱音響エンジン❞の実用化!!若き研究者を追いました。

バーベキューのときに発生する熱で飲み物を冷やす“熱音響エンジン”。この不思議な装置で、廃熱から新たなエネルギーを作るという。実用化に向けて動き出した若き研究者!

第44回 熱を音に変えて加熱・冷却、発電する“熱音響機関” [東海大学]|エネルギー新時代|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト] 」を参照すると、「2012年5月、東海大学工学部動力機械工学科の長谷川真也講師らのグループは画期的な熱音響機関を発表した」という。すでに知る人は知っている情報のようである。

 さて、小生がこの話題を取り上げるのは、話題そのものに興味津々ということもあるが、ちょっとした事情もある。
 というのは、過日、お客さんとの雑談の中で、環境やエコについては、まだまだやること、できることがいっぱいある…ということで、小生、たとえば、この運転中の車だって、エアコンだって、稼働させることで、熱がいっぱい出る。出た熱は捨てる一方だけど、こんな勿体ないことはない。
 これらの廃熱(排熱)を集めて、実用に供するよう、技術開発ができれば、膨大なエネルギー源が新たに生まれることになる、そんな思いつきめいた話をしたのだった。
 雑談を交わしたのは、夏で、車のボディにしても、直射日光で目玉焼きができそうなほどに熱くなっている。

 熱があちこちで無駄に生まれ捨てられている。何を動かすにしても、例えば、コンピューターにしても、熱をどう処理するかは、常に問題課題となってきたし、なっていく。
 エアコン、車、コンピューター、冷蔵庫、船、列車……。

 自分でも、理屈は間違っていないが、現実に技術の問題として解決に至るには、相当な年月を要すると思っていた。困難な課題であることは、科学や技術に弱い自分にだって、容易に想像が付く。

 ところが、そんな雑談をしていた最中(確か去年の夏)にはすでに、一部で夢の技術ではなく、現実の世界への応用がメーカーをも巻き込んで動き始めていることを上記の番組で知ったのである。

 工場にしろ、家(屋根や窓や壁や)にしろ、熱が随所に発生し、扇風機などで吹き払って、熱を何処かへ追いやるしかない。バラバラに発生する熱を集めるなんて、土台、無理な話、虫の良すぎる話なのかなー、なんて思っていたら、「第44回 熱を音に変えて加熱・冷却、発電する“熱音響機関” [東海大学]|エネルギー新時代|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト] 」に見られるように、思いもよらない方法で熱がエネルギーに変換できるというのだ。
 つまり、「廃熱エネルギーを熱音響機関によって音波に変換し、その音波で冷却システムや発電システムを作動させるという技術。これが実用化されれば、現在この地球上に捨てられている大量の熱エネルギーが有効利用できる可能性がある」のだ!

9784480421777

← ミシェル・ウエルベック著『素粒子』(野崎 歓訳、筑摩書房刊) 「人類の孤独の極北に揺曳する絶望的な“愛”を描いて重層的なスケールで圧倒的な感銘をよぶ、衝撃の作家ウエルベックの最高傑作」だって。拙稿「ウエルベック著『素粒子』と文学の命」(2011/06/05)を参照のこと。

 しかも、長谷川さんらは、もっと先を行っていて、「今回の熱音響機関は音波で冷却・加熱するだけでなく発電もできる。原理はスピーカーの逆の現象だ。スピーカーは電気エネルギーを空気振動(音、波動)に変換するが、熱音響機関は空気振動(音波)を発電機に与えて電気を発生させる」というのである。
 ああ、技術者ってのは、偉いものだ。ただただ感服するばかりである。
 

|

« 奥田村における國重知事の住居について | トップページ | ウルフ 著『ダロウェイ夫人』を読み始めた »

テレビ情報」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

科学技術評論」カテゴリの記事

コメント

伝熱に音圧を使うのは理解できましたが、温度差から音波を発生させるということですね。従来のヒートポムプのシステムは媒質の気化蒸発のプロセスでのエネルギーの受け渡しとなりますが、これの場合は温度差で生じる音圧の変換となりますね。

その変換をスピーカーもしくは可逆のマイクロフォンを例に挙げているとすると、そこでは電気エネルギーを磁気に変えて振動としている訳ですが、ここではエネルギーをメガパスカルの音圧に変える温度差の大きさを作る機構が味噌ですね。

写真で見るとヘリウムを通す網目の周りを熱するようですが、その熱する方法が分かりませんね。熱せられるパイプの内側と外側の二重構造になるのでしょうか。ご指摘のように熱をどのように集める、つまり冷却するかが問題ですね。

熱を集めるのは、ヒートポムプでは大きな池とか土壌とかが媒質となって熱を溜めるのに対して、こうした場合内燃機関等の冷却相当の熱を奪わなければいけないということですね。車でいえば、空冷や水冷に相当する熱交換ということですね。

投稿: pfaelzerwein | 2015/12/17 07:53

pfaelzerwein さん

コメント、ありがとうございます。
メカニズムについては、小生、チンプンカンプンです。

実用化に向けて着々と動き始めていることを番組などで遅まきながら知って、ただただ感心するばかりでした。

自分なりの、ただ排気熱、廃棄熱として捨てられる熱を勿体ない、何とかして使わないと…という<アイデア>が、すでに実用化も視野に入っていることに、今更ながら技術者や研究者らの凄さ立派さを感じたのでした。

投稿: やいっち | 2015/12/18 21:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/52847/62870327

この記事へのトラックバック一覧です: 熱音響機関に興味津々:

« 奥田村における國重知事の住居について | トップページ | ウルフ 著『ダロウェイ夫人』を読み始めた »