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2015/11/29

人間臭さから虚構の極みへ

 いろいろあって、数日の連休となった。組合の会合(当然のごとく、関連書類作り)、町内会の会合、そこへ不意に入ってきた親戚の訃報と葬儀、車検、タイヤ交換、灯油の買い出しなどなど。

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← ポール・オースター【著】『最後の物たちの国で』(柴田 元幸【訳】 白水Uブックス) (画像は、「紀伊國屋書店ウェブストア」より)

 会社でのトラブルがあって憂鬱な日々でもあった。不祥事は自分が引き起こしたわけではないが、責任は役員たる自分に問われてくる。会社の姿勢に落胆失望。
 でも、諦めるわけにはいかない。

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2015/11/28

蓑虫

 自分が融けていく。
 固い殻に自分が守られているはずだったのが、 気が付いたら殻が裂けてしまっていた。
 中身たる己が、ドロドロの粘液以外の何ものでもなく、その液体が外界へと漏れ出し始める。

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↑ 絵画錬金術師ドクターカオス作「まさに狂気だ彼は現代美術をノコギリでバラバラに解体するつもりなんだ」( 11月23日) ホームページ:「 小林たかゆき お絵かきチャンピオン」)

 逆に外界の剥がれ飛んだ浮遊塵が、瘡蓋の中の肺腑に浸潤し、世界は輪郭を失ってしまったのだった。ちょうど砂嵐状態のテレビ画像のように。

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2015/11/27

葬儀で涙してくれる人は…

 組合関係やら町内会(会長選出のための会合)やら、(家事はむろんのことだが)いろいろ雑用が多くて、連休を取った(後で、休みの多さのゆえに、乏しい給料明細を見てショックを受けるのが必定)!

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← 星野博美著『みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記』( 文藝春秋BOOKS)

 そのうえ、今日は、昨日電話があって、親戚の家に不幸が。ということで、今朝、葬儀に参列してきた。 
 昨日からの寒波が富山も直撃。葬儀の最中に氷雨が霙(みぞれ)に変わっていたようで、葬儀後、車に近づいていったら、ウインドーに雪が。

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2015/11/26

町内の寄り合いへ

 久々に町内会の寄り合いに出席した。
 たぶん、7年ぶり。帰郷した年に町内の班の班長になっていたので、その年に会合に出席。それ以来。

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← V・S・ラマチャンドラン (著)『脳のなかの天使』(山下 篤子 (翻訳)  角川書店) なかなか面白い。今日にも読了かも。

 最初の数年は父母の介護などで時間が取れず、父母の死後は、タクシー業務に携わったこともあるが、一人暮らしになったので、我が家の庭や畑、家の中のことを切り盛りするのが精いっぱい。
 しかも、一昨年からは会社の組合の執行委員(昨春からは執行委員長)になったので、猶更、家のことがおろそかになってしまった。

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2015/11/23

ちょっとだけよ~

 この前の日記には、ほんのちょっと除雪をするつもりが、ついムキになり、夢中になって雪搔き作業に没頭し、気が付くと、汗が背中に滲みだし、喉が痛みはじめ、気管支が変になり、ついには肺までが痛くなっている、そんな情けない体験を幾度も経験した、なんてことを書いた。

 大概は手袋さえ嵌めていない。手や指までが痛み出し、これじゃまずいと、途中から玄関にある手袋はするが、マスクを取りに茶の間にまで行くのを面倒がってしまう。この不精が命取り…になりかねない。
 
 ちょっとだけよ~は、ほかにもある。たとえば掃除。

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2015/11/21

千松 信也著『けもの道の歩き方』を読む

 連休だった。大概の人は、今日の土曜日から来週の月曜にかけて連休なのだろうが、普通の人とはやや違うスケジュールの仕事なのである。

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← 千松 信也著『けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然』(リトル・モア)

 連休と言いつつ、のんびりはできなかった。まずは、車検。車検切れに先日、気づいて、大慌てで業者を探し、無理を言って依頼。
 何が無理って、急な…それこそ飛び込みの車検なので、代車がなかなか見つからない。
 なんとか用意はしてくれて、タクシーで業者から自宅へ往復って最悪の事態は避けられた。

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2015/11/20

本の寄付をお願いします!

 過日、「本の寄付をお願いします!」という表題のチラシが投函されていた。

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← 千松 信也著『けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然』(リトル・モア) 「現代社会の隙間を縫うように暮らす。獲って、さばいて、食べる。「生活者としての猟師」が今、求められている」とか。

 一度ならず二度までも。
 ハンディキャップのある方々の事業所(一般社団法人)からのもので、そういった方たちに「就労と生産活動の機会を提供する」のだとか。

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2015/11/18

『ナナ』から『脳のなかの天使』へ

 会社の仕事のほうはやや不調である。会社の壁には売上表が張られ、小生は全体の中の中くらいがやっと。
組合の役員をやっているせいで、中途半端になりがち。どっちも半端。…なんてのは言い訳に過ぎないのだろう。

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← V・S・ラマチャンドラン (著)『脳のなかの天使』(山下 篤子 (翻訳)  角川書店)

 我ながら情けない。いろいろやらないといけないことが多いが、それでも、時間を搔き削ってでも、本を読む時間を確保している。雑務に関心がつい吸い寄せられるが、かなりの努力を払わないと、読書に専念できない。
 というより、ホンの数頁読むと、ああ、そうだ、あの用事があった、あの件で電話しないと、あの件はどう考えをまとめようか、などと本の世界からまるで違う日常の猥雑な世界に引き剥がされていく。

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2015/11/17

蒼白の美を生きる

 炸裂する瞬間。
 吹き出す命。

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→ itumademo ikitenai  (ホームページ:「小林たかゆき お絵かきチャンピオン」)

 振り返っても、前を向いても、あとはない。
 一歩一歩が綱渡り。
 
 誰かが大真面目な顔をして言ったっけ。
 川を歩いて渡るには、どうするか? まず、一歩、岸辺から右足を踏み出す。
 その足が水に沈む前に左足を踏み出す。
 左足が没する前に、大急ぎで右足を踏み出す。
 以下、この要領で一気に川を渡ればいい!

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2015/11/14

ペレットストーブに肩透かし

 今日は休み。朝からどんよりした空模様ながら、それほど寒くはない。というより、午後、一時、外に出たら生温かな風が吹いてきたりして、寒いはずなのに寒くなくて、体感的に奇妙な違和感を覚えた。

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← ペレットストーブの例 (画像は、「ペレットストーブ - Wikipedia」より)

 本のほうは、前間 孝則著の『ホンダジェット  開発リーダーが語る30年の全軌跡』を昨日読了し、読み止しだったゾラの『ナナ』を再び手にしている。文庫本だが、700頁以上もあり、まあ、ゾラの筆力溢れる文章にどっぷり呑み込まれている。

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2015/11/13

「真冬の満月と霄壤の差と」再び

 昨夜の月はほぼ天頂にあった。そして小生はまさに天底にある。首が痛くなる ほどに見上げないと月を真正面に眺めることができない。それほどに高く月は照っていたのだ。天頂にあってこの自分を見上げさせている月は、私に影さえも 与えてくれない。

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→ 「Moon」 (画像は、「月 - Wikipedia」より)

 真冬の夜の満月は何か恐ろしいものを感じる。まして昨日は、日中、冷たい風 が吹いていたし、冬ということもあって湿度も極端に低い。冴え冴えとした月を実感する条件が揃っていたのだ。
 満月が煌煌と照っていたにもかかわらず、星々も東京の空とは思えないほどに煌いていた。

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2015/11/12

『意識と脳』に続いて『ホンダジェット』へ

 気忙しい日々が続いている。家での雑用(と言い切れないが)を可能な限りさぼって、読書と居眠りする時間を確保している。

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← 前間 孝則著『ホンダジェット  開発リーダーが語る30年の全軌跡』( 新潮社) (画像は、「hontoネットストア」より)

 ほかに楽しみのない小生には、わずかな読書の時が唯一の憩いの時なのである。
 といいつつ、やはり限られた時間の中では読める本の数もたかが知れている。積読本が増える一方なのは、悲しい現実。読むペースが遅いってのもある。
 まあ、マイペースで行くしかない。

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2015/11/10

最後の一葉

 晩秋の風に葉っぱたちが揺れている。残り少ない、黄色や赤の葉っぱたちが、枝先にしがみついている。
 吹き飛ばされたら最後、命の絆が断ち切られる。懸命に、そう、必死になって。

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→ お絵かきチャンピオン 作「吊られて」 (ホームページは、「小林たかゆき お絵かきチャンピオン」)

 でも、樹木の滋養は限られている。それより、滋養じゃなく、樹木の中の老廃物を葉っぱに吸い込んでもらって、風と共に消え去ってもらって、本体は身綺麗になって、冬の先の復活を忍び待つのだ。
 そう、お前はトカゲの尻尾、樹木の捨て石、捨て駒なのだ。

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2015/11/08

安物買いの……でないことを祈る

 この二三日は、それほどの寒さじゃなかった。というより、日中は、部屋にじっとしていても暖房は要らないほど。
 けれど、朝夕の寒さはさすがに霜月で、暖房なしじゃ居られない。

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← 『Pieria パネルヒーター ダークウッド 』(ドウシシャ) 小生が衝動買いしたのは、この器具。使い勝手は……、あるいは性能は……後日、書く……かも。聞いたことのないメーカー製品。目新しい外見に惹かれて手を出した……なんて書けないよね。 (画像は、「Amazon.co.jp 通販」より)

 所要があって車で外出したので、その足で電気店へ。
 もちろん、目当ては暖房器具。といっても、エアコンではない。エネファームでも床暖房でもない。
 いずれも、予算の都合がつかず、眼中にあるのは電気ストーブである。

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2015/11/06

北陸最大級! 文苑堂書店・豊田店へ

 今日、天気も良かったので、絶好のサイクリング日和。
 といっても、雑用が多くて、自由になる時間は限られている。
 行く先は、今朝、何かの広告で、ああ、そうだったと気づかされた場所。
 それは、「富山に北陸最大級の書店が!」ということで、本年9月に開業していた文苑堂書店・豊田店である。
 どうやら、TSUTAYA も併設されるらしい。
 そのことは、実は、CMなどではなく、お客さんからの情報や、同業の方からの口コミでも、当日…どころか事前に既に知っていた。

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2015/11/05

辺野古海岸から土器 遺跡認定なら移設計画に影響も

 今朝、朝日新聞を読んでいたら、「辺野古海岸から土器 遺跡認定なら移設計画に影響も」(朝日新聞デジタル)といった記事に目が。

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← 新湊内川へ昨日、再びいった。一昨日は視察で、昨日はお客さんを案内。写真は、内川に懸かる10ほどの橋の一つ・東橋で接写

「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設作業が進む同県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内の海岸で、土器や石器が見つかっていたことが分かった」というのだ。

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2015/11/03

日本のベニス・新湊内川へ

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→ 今日、日本のベニスと銘打っている、「内川」(射水市)へ行ってきた。映画やドラマの舞台に近年、よく使われるようになってきている(石橋冠監督の新湊舞台映画「人生の約束」や、自主映画「真白の恋」など)。富山湾に(ほぼ)面し、庄川と新湊(海王丸パーク)の間にある。個性豊かな橋が何本も架かっているし、橋などから眺め下す川の佇まいがいい。富山県には歴史に絡むスポットが少ないが、この新湊内川地区は、比較的歴史を感じさせる。「室町幕府10代将軍 足利義材(あしかが・よしき)の銅像が設置されている」放生津橋(ほうじょうづばし)もあったりして、散策するのも楽しい。…と言いつつ、小生、初めてこの地を訪れたのだ。詳しくは、「新湊内川橋物語」など参照のこと。

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2015/11/01

ハロウィンの夜に想うこと

 昨日は仕事だった。ハロウィンパーティの日。暮れるにしたがって、いかにもそれらしい仮装をした若者が街中に目立ってくる。

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← ハイチのゾンビのイラスト (画像は、「ゾンビ - Wikipedia」より) 拙稿「ゾンビーと幽霊の間に」など参照のこと。

 そういえば、昨年もそうだったなーと思い出したが、今年は一層、賑わいが増している気がする。
 近年、根付きつつあるハロウィンだけど、やがてはクリスマスのように、お祭りの一種として、この時期には当たり前の光景として見られるようになるのか。

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