先手必笑
肉は煮え滾る鍋の中に。
視線と肉欲とのごった煮鍋。
眼窩は胃の腑に直結し、煮えくり返る腸が高嗤いしている。
→ 魲 万理絵(Marie Suzuki)作『全人類をペテンにかける』(制作年:2007年/素材:紙に油性ペン) (画像は、「境界線を溶かす芸術「アール・ブリュット」とは?~エシカル百科事典Vol.1~」より) 「アール・ブリュット」と呼ばれたりするけど、そんなことより、絵の迫力に圧倒される。
眼下の敵は誰だ。それはお前自身。
たらーりと溢れ零れる涙と汗と涎が、鍋の恰好の隠し味。
何一つ見えない、分からない、聞こえない、言葉にならない。
← 魲 万理絵作『濁濁濁(だくだくだく)』(制作年:2010年 技法:マーカーペン、紙 サイズ(HxLxD):465x534 mm) (画像は、「作家紹介|ART BRUT FROM JAPAN」より)
生まれながらに踏みつけの運命。腸までもが貪り食われる。
食い意地が凄いって。
だったら、自分で自分を焼き焦がすまでだ。肺腑までを剥き出しにしてやる。先手必勝だもの。
先手必笑、これしかないじゃないか!
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 竹にまつわるエトセトラ(2024.12.12)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
- そんなことすらわかっていなかった!(2024.07.24)
- 緑茶にほうじ茶に昆布茶まで(2024.07.22)
- あの住職が急死!(2024.06.03)
「美術エッセイ」カテゴリの記事
- ひたすら好奇心(2025.01.09)
- 水の流れが変わった!(2024.08.12)
- 自分で自分を厳しく律する(2024.08.11)
- 梅雨明け宣言は出たものの(2024.08.05)
- 緑茶にほうじ茶に昆布茶まで(2024.07.22)
「駄洒落・戯文・駄文」カテゴリの記事
- 柳 宗悦著『民藝四十年』に学ぶこと多し(2024.11.11)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
- 「昼行燈2」を夜になって書いた(2023.09.16)
- 新しいスマホで野鳥を撮る(2023.09.14)
- 光は闇を深くする(2023.09.10)
「祈りのエッセイ」カテゴリの記事
- 沈湎する日常(2023.02.23)
- 日に何度も夢を見るわけは(2023.02.17)
- 観る前に飛ぶんだ(2022.10.25)
- 月影に謎の女(2019.12.26)
- 赤いシーラカンス(2018.08.30)
コメント