池に落っこちそうな謎の美女
→ Warwick Goble(22 November 1862 – 22 January 1943) 作「Sita finds Rama among the Lotus blooms」 英国の妖精画家。「はるかな世界を描いた英国の画家 Warwick Goble camarade」なども参考になる。このブログによると、東洋趣味が流行っていた頃、花咲か爺さんなど、日本の昔話なども絵のテーマに選んでいたようだ。アルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha)ほどには、様式美的に洗練されているとは言えないが、でも、好感を持てる画風ではある。こうした画家がお好みなら、アーサー・ラッカムもきっと気に入るだろう。「Warwick Goble - Wikipedia」や「Art Passions Fairy Tales - Fairies and Fairy Tale Art illustrations」など参照のこと。最近、著作権の保護期間が切れたようだ。
赤坂真理 著の『東京プリズン』(河出文庫)を読み始めた。寝床で読むつもり。日中は、分厚い(重い)本を読んでいるので、寝床で読むには辛く、それではと、文庫本である本書を選んだ。
「戦争責任の問題を曖昧にしたまま、バブルとその崩壊を経て、やがては大震災も起こる平成日本の現在までもが、この作品に取り込まれ、分厚い虚構の時空を形成している」ってことに一番、惹かれた。
広島・長崎への米軍による原爆投下や敗戦の日が迫っている。しかも、アベ政権は自衛隊が海外でも(後方支援という名目で)米軍などと共に戦闘に参加できるよう、戦争法案を成立させようと突っ走っている。
だからだろうか、朝日新聞の読書欄に、上掲書が紹介されていて、改めて本書に注意が喚起されたのである。
赤坂氏の本というと、何年か前、テーマに惹かれて『ヴァイブレータ 』、さらには『ヴァニーユ』を読んだことがある。なかなか面白かった。
← Warwick Goble作「Sita finds Rama among the Lotus blooms」 (画像は、「「Artists - Warwick Goble」を Pinterest で発見 妖精 と おとぎ話」より) 冒頭の絵と同じだと思うのだが、こちらは、水面に後光(?)に輝く美女の顔が浮かび出てる。その光景があって初めて、女性が池の面をほとんど落ちんばかりに覗き込む理由が分かろうというもの。冒頭の絵だと、何か落としたのか、女性がホント、池に落っこちそうな滑稽な絵になりかねない。
日本にあって、東京裁判や特に昭和天皇の戦争責任を問うなんて、勇気が要っただろう。応援の意味もあって、じっくり読みたい。
それにしても、テーマがテーマだからだろうか、富山市内でもイチニを争う大型書店で本書を物色したが、どの会社の文語本コーナーを探しても、あ行である赤坂氏の本が見当たらない。
ほとんど諦めかけて、他の本を物色しようと、河出文庫のコーナーを改めて覗いてみた。
すると、あるではないか! 赤坂氏の文庫本(の実物)があるのは、この一角(出版社)だけだった。
← 赤坂 真理 著『東京プリズン』(河出文庫)
今一番の流行作家じゃないかもしれないけど、名の通った芥川賞作家なのに、各出版社の扱いは、こんなもの。やはり、天皇の戦争責任をまとも問うなんて、忌避されるということなのか。
へそ曲がりの小生、河出文庫の姿勢に共鳴し、同文庫からナボコフやG・ドぅルーズなど、数冊を選んだ。むろん、赤坂氏の『東京プリズン』も!
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コメント
東洋な西洋ですなぁw。
で、西洋な東洋がこちら。
http://japan.digitaldj-network.com/articles/25212.html
投稿: 青梗菜 | 2015/08/05 01:14
青梗菜さん
Warwick Goble は、まあ、東洋風が流行っていた、ということで。
それより、紹介していただいた、作品群は、実に興味深いです。絵画作品としての芸術性は分かりませんが、当時の風俗をリアルに描いているようで、ホント、見入っちゃいます。
投稿: やいっち | 2015/08/10 02:31
青梗菜さん
紹介された、ロバート・ブルーム画集を買っちゃいました。
投稿: やいっち | 2015/09/04 20:19
おおおおお~っ!
投稿: 青梗菜 | 2015/09/06 12:28