パウル・クレー「忘れっぽい天使」
純粋無雑なる時空に一本の線が生まれでた。
まるでそう導かれることが宿命づけられているかのように、迷うことなく、ある曲線を描いていく。
やがて現れ出てきたのは、紛うことなき天使。
← パウル・クレー「忘れっぽい天使」(1939) (画像は、「 名古屋市美術館 ミュージアムショップ」より) クレーについては、「【日本パウル・クレー協会】」など参照。拙稿に、「綱渡り師とオースターとクレーと(前篇) 」などがあります。
外界の喧噪など知らぬ気に、ひたすら内面を見つめる。
見つめている…のではなく、溢れ出てくる悦びを感じているだけなのかもしれない。
優しげで、幸福感に満ちて、そばに寄ると、魂の温みにこちらまで暖められる。
無垢なる魂であるがゆえの、幼子の笑み。
あどけなさ。でも、この突き抜けた明るさはどうだ!
老いも若きも、弱きも強きも、この無垢の魂の輝きには言葉を失う。
単純の極みの美と喜びがここにある。
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