地中海は干上がりつつある
過日、真夜中にふと、テレビのスイッチを入れたら、NHK以外は真っ暗。ま、当然かと、そこはそれ、こんな時のために(?)と録画しておいた何かの科学番組を視聴。
← ザオ・ウーキー作「07.06.85」 (画像は、「ブリヂストン美術館の特別展示「マティスの時代」 ( その他芸術、アート ) - 趣味の玉手箱パート1 - Yahoo!ブログ」より)
視聴って、洗濯物を取り込んだり、机の上を片づけたり、あれこれ雑事をこなしながらで、断片的にしか見ていない。が、そのうち、へえーと思わせる学説を説明し始めた。
思わず、録画に見入ってしまった。
「今から約560万年前、地中海はほぼ完全に干上がった状態で、非常に塩濃度の高い塩湖が点在していただけだった」というのだ(「地中海の生い立ち - サイエンスあれこれ」より)。
そこはテレビで、CGでそれらしい画像…動画を見せてくれるから、スペクタクルでもあり、既に専門家の間では常識の事実だったとしても、小生には初耳に近い話。
「その30万年後の氷河期の終わりとともにやってきた海水面の上昇によって、大西洋からの大量の海水がジブラルタル海峡を通って地中海に流入したと考えられてい」るらしい。映像では、地中海に流れ込む、怒涛の海水の様子がリアルに示される(「Access Catastrophic flood of the Mediterranean after the Messinian salinity crisis Nature」など参照)。
あるいは、「蒸発岩 - Wikipedia」によると、「地中海地域では600〜500万年前の地層より蒸発岩(岩塩、石膏、苦灰岩)が見られることから、地中海は地殻変動により一時的に干上がったもしくは塩湖になった(メッシニアン塩分危機)あと、再度、ジブラルタル海峡付近が低下して海水が流入し、現在のような形になったのではないかと」も。
さらに、「地中海の深海底に巨大湖」なども面白いし参考になる。
ここでは、「地中海の原型は今から3500 万年前に形成されたと考えられています。その後600 万―500 万年前の約100 万年の期間に閉鎖された内海となり、海水が急激に蒸発したため海水面が現在より約 3000m低くなり、地中海はほぼ干上がり大部分は塩の砂漠となったと考えられています」とある。
思わず、ノアの方舟伝説の起源は、案外とこんなところにあるのではと一瞬、思ったり。
録画した番組によると、現在、地中海は再度、干上がりしつつあるという。いつかは(数万年後か数百万年かには)、500万年以前と同じように干上がってしまうのだとか。地中海の塩分濃度も徐々に濃くなっているらしい。
なんてことを書き連ねたのは、昨日、紹介した、ザオ・ウーキー作「07.06.85」の迫力ある描写から、脈絡もなしに連想したからである。
なんて、素直で分かりやすい思考過程なのだろう。
さて、今日は、久しぶりに町の大きな書店へ、本の買い出しへ。
時折は、近所などの大きくはない書店へ足を運ぶことがあるが、やはり、本を選ぶ際には選択肢が限られる。
読める本の数など、多寡が知れているのだが、できればより多くの本を物色渉猟したうえで選びたい。
無論、新刊など、現在流通中の本がメイン。
書棚に並んでいない本が圧倒的。たとえば、谷川健一の『白鳥伝説』など、再度、読みたいが、注文したって在庫があるはずもない。
以前、東京在住時代は所蔵していたのだが、引っ越しの最中につい手放してしまった。
折々、自分が一時は所蔵していて、今は手放した本のあれこれを思い出す。
読めないとなると、入手が至難となると、再度所蔵し、ゆっくりじっくり読み返したくなるものである。
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