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2015/06/04

遥かな星

 時に星空を眺め上げる。遥かな遥かな星。

 あの星に、いつかは人間が行く。人間はいつかは実現させてしまうんだろうなー。海の底、地の底、宇宙の彼方。人間の究極。

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← 「大気光と夏の天の川」 (画像は、「大気光と夏の天の川 星空の珊瑚礁-ウェブリブログ」より)

 星々は何も語らず、ただ天にあり、地にある。

 天の底、地の果てにあって、輝きを放ち続けている。
 無辺大の凍て付く時空を光で満たそうと、懸命の、しかし儚い試みを続けている。

 窓辺でボクは星たちを眺めている。
 手を差し伸べても、窓枠をほんの少し食み出すだけ。
 星の煌めきがボクの瞳を心を射抜いている。刺し貫いて、ボクを居たたまれないほどに戸惑わせる。

 ボクは居ても立っても居られない。じりじりする想いが沸き立っている。
 ついさっきの夜中の冒険。屋根裏部屋から這い出、屋根瓦を這い蹲って、昼間、こっそり掛けておいた木の梯子を伝って外へ、遠い世界へ旅をしてきたんだ。

 真夏の夜の小さな冒険。
 やぶ蚊と蛙の鳴き声と、カラスか何か鳥の喚き声だけがボクの連れだった。
 月は雲に隠れていて、灯りのない田舎道を歩くのは難儀だった。怖かった。星々だけが冷徹にボクを見下ろしていた。


(原文は、「星だけが知っている」(2013/07/31)、および「遥かな遥かな星」(2015/05/15)より。なお、拙稿「天の川幻想」(2004/11/18)参照のこと)

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