富山市の中心部に森と水のゾーンを
富山市に帰郷して最早8年余り。
郷里での生活に慣れた…のだろうか。
でも、無いものねだりとは重々承知しつつも、町に物足りなさを感じてしまう。
それは、ブラタモリでタモリが度々言うように、坂や段差が少ないから、なのかもしれない。。
東京暮らしが30年と長すぎたし、その前の仙台暮らしも6年。つまり、郷里を36年も離れていたことになる。
東京は、23区だけでも、坂(道)が800ほどもある:
「坂学会/東京23区の坂」
「東京23区(の坂道」
仙台も、杜の都という別称からも想像されるように、案外と坂が多い。
というより、小生が学生時代に過ごしたアパ ートや大学が坂や山の上にあるから、その印象が強いのかもしれないが。
ちなみに、「富山市 坂道」でネット検索すると、「坂のまち八尾」が検索の上位を独占する。
確かに、「おわら風の盆」でも有名な八尾は、特に祭りに絡む地区は、車でも歩いてみても、坂の町という呼称は伊達じゃないと分かる。
但し、小生がないものねだりしてしまうのは、富山市の中心部なのである。
富山市の中心に富山駅がある。そこから一番近い場所にある坂道というと、「久世光彦がペンネーム市川睦月の名義で詞を提供、玉置浩二が作曲を担当し、それまで香西が発売した演歌色のない楽曲」である、「無言坂」である。実際には無言坂は「ごろざか」と通商されていたようだが。
「久世の出身地・富山県富山市の坂をモチーフとした楽曲」なのである。
(拙稿「無言坂…早く昔になればいい」など参照のこと)
この無言坂は、富山平野を二分する呉羽山の麓付近にある。その「五艘・安養坊地区の坂道は、正確には富山市民俗民芸村周辺の坂道」なのだ。
ここへは、富山駅からは車でも、渋滞に嵌らなくても、十分は要する。歩いたら……相当にかかる!
悲しいかな帰郷して8年以上も経ったのに、富山市の中心街のことさえ、よく知らない。あまり、歩いてない。
富山駅から一番近い坂道がこの無言坂なのか、断定は避けておく(新装なった富山駅構内の煩雑な上り下りの階段は、もっと敬遠したくなる)!
他にも駅周辺に坂道はないのか。むろん、神通川などの土手への坂は論外としておく(実際には、高校時代から大学生の頃に掛けて、神通川の土手はよく散歩したものである。自転車でも何十回となく。
しかし、坂道とわざわざ呼称するのは気が引ける。
富山市は、特に中心街や海辺の地区は、戦争時の空襲で壊滅的な状態となった。
仮に江戸時代や明治・大正の頃まで大きな神社や仏閣の類があったとしても、ほとんど残らなかった。
富山市の中心街を単調ならしめているのは、中心街に大きな境内の神社や寺がなく(護国神社や日枝神社くらいか)、境内の森の中を散策するって趣向がありえないことが大きいと感じる。
松川という旧神通川に沿って、長い桜並木があり、その川を遊覧船が走っている。これはこれでいいのだが、あともう一歩である。
何か物足りない。森や林とは呼べない。こうなったら、松川の桜並木と富山城の城址公園をもっと関連付け、その際、城址公園を広場ではなく、森にしたらと思う。市民や観光客が、市街地の中で森の中を散歩できるようにするわけだ。
市街地をループ状に走る路面電車のど真ん中に城址公園がある。その公園を森にすることで、かなり大きな散策の場が生まれる。
富山市民は、ちょっと離れると田圃があり、一戸建てには樹木の鬱蒼と茂る庭があったりするし、車で十数分も走ると森があることを知っているし、目を東へ遠望すれば、立山連峰の雄姿が見えるじゃないか……
だが、観光客には、市街地のど真ん中にあってこそ、森のかけがえないものと感じられるはずである。
富山駅の北口には親水(環水)公園がある。南口をちょっと行くと、県庁前の噴水公園があるが、規模的に今一つなので、ここに森となった城址公園が繋がれば、なかなかの緑のシンボルゾーンとなる。
お堀もあるし、水と森のゾーンも不可能じゃない。
富山市は観光地化するのは、難しい。だったら、緑と水に恵まれた、自然の町として憩いの空間を謳えばいいのではないかと思うのだ。
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