« アガパンサスは愛の花 | トップページ | 遥かな星 »

2015/06/02

奇妙な停電騒動

 過日のこと、御昼前、遅い朝食(兼ねる昼食)を摂ろうと、(庭仕事で疲れ)重い腰を上げて台所へ。
 冷蔵庫の残り物などを取り出し、ヒジキの煮物やら揚げ物を電子レンジへ。
 電子レンジで温めている間に、納豆やら漬物などをお盆に載せようとしていた。

 と、電子レンジを稼働させて十秒も経たないうちに、不穏な兆候。音が突然、止んでしまった。
 えっ、もう、温め終わった? いくらなんでも、そんなはずはない。
 そんなことはあってほしくないと思いつつ、電子レンジの前に立つと、動いている様子はない。
 停電か断線(あるいはコンセントが外れた)! 

 隣の冷蔵庫の扉を開くと、真っ暗。台所の照明を灯そうとするも、点灯しない。
 ああ、これは間違いなく停電だ。この数年、停電など経験したことがない。エアコンなど、使っていないのに、停電なんて、ありえない。

 余儀なく、ブレーカーのある玄関の隣の洗面所へ向かおうとした。
 すると、台所の隣の茶の間にある、テレビには電気が通っている。試しに、茶の間のテーブルの上の電気スタンドや茶の間の照明も点灯する。
 が、である。茶の間の隣の仏間や寝室などは、スイッチを入れてもウントモスントモ反応しない。
 玄関に立って、照明を灯そうとしても、反応なし。が、玄関の隣の洗面所の灯りは点く!

 どうなってるんだ?!
 家の中が斑(まだら)に停電している。そんなことってありえるのか?
 洗面所の壁面にあるブレーカーを眺め上げてみる。全て、オン(青)になっている。
 ブレーカーに(も)詳しくない小生、念のため、ブレーカーのスイッチを全てオフ(赤)に切り替えて様子を見てみる。すると、洗面所も含め、すべて何処も点灯しない。
 急いで元の、全てオン(青)の状態に戻す。
 ブレーカーが原因じゃない? ブレーカーが落ちたわけじゃない!

 何なんだ、この奇妙奇天烈な斑な停電は!
 台所は、真っ暗でも、茶の間は電気が通っているから、当面は生活できるかも…。
 いや、台所の冷蔵庫が稼働しないのでは、今後は食事などが困る。まずは、現在、冷蔵庫に収蔵されている食品類が困る。真夏ではないが、常温になってしまえば、今日は載りきれても明日には腐り始める。
 ああ、でも、玄関が夜になっても真っ暗じゃ、いくら何でも拙いだろう。

 どうにも、理解不能な中、たまたま電話で知人とお喋りすることになった。そんな中で電話を切る間際に、今の惨状をお喋りした。
 すると、知人は、すぐに電力会社に電話しなさいと言う。何処かで漏電しているかもしれないし、電気は怖いよ、と。
 腰の重い小生も、その指摘に押されるようにして、電話。
(その際は、気付かなかったのだが、茶の間の電話機が使えない! 茶の間の照明などはOKなのに! つまり、茶の間でさえ、停電が斑状態だったのである。)

 固定電話がダメなので、携帯で電力会社へ電話。
 一時間もしないうちに訪問しますという話だったが、二十分も経たないうちに電力会社の人がやってきた。
 小生に症状を聞き、まずはブレーカーをチェック。
 その上で、驚くべき説明が為された。

「これはヒューズが切れてますね。外での工事になります」とのこと。
 えっ、外の工事?
 玄関を出て、庭に停めた車でヘルメットをかぶり、安全帯を身につけ、外の電柱をのぼっていく電力会社の方の姿が見える。
 電柱に登っての工事が終わって、ブレーカーを改めてチェックして、これで電気が通っているはずですと云われ、家じゅうの電気をチェック。全てOKに。
 あー、よかった。

 工事の方に説明を聞くと、ヒューズというのは家の中の配電盤の中にあるんじゃなくって電柱の上のほうの、電気を家に引き込むために分岐してあるところについているんだそうな。
 電線は「単3式」とかいうもので、線が3本合わさったものを家に引き込んでいて1本がアースになってて、2本でそれぞれ電気を供給してくれてて今回は、そのうちの1本のヒューズが切れて、こういうふうに部分的に停電になったんだとか。 

 電柱の電線ヒューズは、長い間の風雨で腐食し、とうとう2本のうちの1本がダウンし、今回のような斑な停電になったとのこと。電線ヒューズをこの際、2本ともに新しいものに交換してもらった結果、あっという間に停電は解消したというわけである。
 ブレーカーが落ちなくても停電するってのも、初耳なら、線が3本合わさったものを家に引き込んでいて1本がアースになってて、2本でそれぞれ電気を供給しているってのも、初耳。

 さて、せっかく、工事の方が来てくれているので、現状の50アンペアを40アンペアと、アンペア数を10アンペア下げてもらった。今は一人暮らしなので、家のあちこちで電気を使いまくるってこともないのだし。
 ただ、家が大きいので、30アンペアに下げるのは抵抗がある(今はエアコンが壊れているけど、いつかは新品と交換するかもしれないし)。
 月にすると、220円ほどの基本料金の値下げにしかならないけど、まあ、無駄は避けた方が賢いしね。
 
 とにかく、摩訶不思議な停電騒動であった!

|

« アガパンサスは愛の花 | トップページ | 遥かな星 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

駄洒落・戯文・駄文」カテゴリの記事

社会一般」カテゴリの記事

コメント

うちでは漏電でした。
アンテナを取り外したときに取りきれなかった支線が風で振り回され電線の引き込み線に絡まっちゃって、壁伝いに電気が漏れてたんです

電力会社に連絡したらすぐに来てくれ事なきを得ました。
素人ではわからないですよね

投稿: 姉さん | 2015/06/02 22:49

姉さんさん

電気のトラブルって、いろいろありますね。
自分で対処できるトラブルもあるけど、今回のはどうしようもない。
あのまま放置しておいたら、今頃、どうなっていたか。
特にまだらな停電なんて、初体験だし、初耳。

漏電も怖いですよね。自分じゃ直せないし。

そういえば、我が家にも、裏の農作業小屋への引き込み線があります。小屋はもう、とっくに使用しなくなっているのですが、引き込み線は手つかず。
電気は点かないのですが、ただの球切れかもしれないけど、電気が小屋まで通っているのかどうか、分からない。
例の事件の際、電力会社の人に聞いたら、線は繋がっていないとのこと。
安心しました。

投稿: やいっち | 2015/06/04 16:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 奇妙な停電騒動:

« アガパンサスは愛の花 | トップページ | 遥かな星 »