安倍首相が戦後70年談話を公表するのなら
安倍首相は、今年8月の終戦記念日に合わせて戦後70年の談話を公表するという:
「「アジアや世界に貢献」 安倍首相、戦後70年談話に:朝日新聞デジタル」
← 千鳥ケ淵戦没者墓苑の六角堂 (画像は、「千鳥ケ淵戦没者墓苑 - Wikipedia」より) 「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」など参照。
この談話では、「先の大戦への反省、戦後の平和国家としての歩み、今後アジア太平洋地域や世界にどのような貢献を果たすか、英知を結集して考え、新たな談話に書き込んでいく」と述べたとか。
彼の言う、「積極的平和主義の下、世界の平和と安定に一層貢献する明確な意思を世界に発信したい」と意欲を示したらしい。
小生としては、自身が東アジアの不安定要因である同氏には、できれば談話など発信してもらいたくない。
どうしても談話を出すなら、村山談話やせめて、「2005年当時に小泉純一郎首相が発表した談話も「植民地支配」「侵略」「痛切な反省」「心からのお詫び」の文言を盛り込んだ」小泉談話を原文そのままに読んでもらいたい。
なぜなら、同氏は、「1995年の村山談話に盛り込まれた過去の「植民地支配」と「侵略」への反省を表明した記述を変更する可能性を示し」ているからだ:
「安倍首相:「植民地支配」「侵略」記述変更の可能性も-戦後70年談話 - Bloomberg」
これでは、多くの識者が語るように、「誤ったメッセージ」を発信することになりかねない。
国立追悼施設が本気で「村山談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいく」というのなら、その本気度を示す格好の象徴的行為がある。世界の誰もが認めるに違いないシンボルとなりうる。
それは、国立追悼施設を作ることだ。
安倍首相らタカ派や保守派の一派は、靖国神社に参りたいようだ。
だが、靖国神社へは、中国や韓国はもとより、アメリカを始め世界のどの国も追悼のためには向かわない。国内の心ある人たちも多数、追悼の場とは認識していない。
「植民地支配」と「侵略」世界の平和を願い、戦争のない世界を目指すというのなら、きちんとした国立の追悼施設を作り、先の戦争を戦った世界の国々の人々が共に追悼し、平和を希求しえる場を早急に提供するしかない。
それだったら、仮に、「植民地支配」と「侵略」といった文言のない談話を公表しても、安倍首相を始め、現政権も先の戦争を本気で反省し、平和を望んでいることを信じるかもしれない。
せめて、千鳥ヶ淵戦没者墓苑の拡幅を行い、安倍首相らが追悼の場として尊重することを願いたい。
→ 2005年11月7日、千鳥が淵へ。千鳥が淵戦没者墓苑近くから皇居を望む。穏やかな湖面、そして豊かな森。 拙稿「誰もいない森の音」参照。
千鳥ヶ淵戦没者墓苑については、以下に示される認識が小生としては納得できる:
「千鳥ヶ淵の桜のライトアップ1 写真とパピオン大好き3」( 2015-04-05 )
千鳥ヶ淵緑道を挟んだ隣に1959年(昭和34年)千鳥ケ淵戦没者墓苑が造られ、第二次世界大戦の折に海外で死亡した身元不明の日本人の遺骨が安置されています。靖国神社については色々な異論があります。千鳥ヶ淵戦没者墓苑をもっと活用すべきだと思います。外国の公人が公式に日本を訪れた時には靖国神社へは行きません。全員が千鳥ケ淵戦没者墓苑で献花をします。靖国神社は戦争で天皇のために戦死した軍人だけを祀る神社です。したがって戊辰戦争(ぼしんせんそう)で賊軍とされて戦死した人や西南戦争で西郷軍に参加して戦死をした人達は祀られていません。千鳥ケ淵戦没者墓苑は無名戦士の墓なのか、国立墓苑なのか、いまだに良く分からないところがあるのです。しかし国際的には無名戦士の墓と言われるのは千鳥ケ淵戦没者墓苑です。少なくとも靖国神社は国営の神社ではありません。今後、安倍の推し進める戦争が出来る国「日本」となると戦死をする自衛隊員が続出する可能性があります。靖国神社は天皇のために戦死をした兵士だけが祀られるので、靖国神社へ祀る事は出来ないでしょう。当然、安倍政権としても考えていると思いますが靖国神社へ祀る事は出来ないでしょう。結局は千鳥ケ淵戦没者墓苑に無宗教で祀る事になると思います。
(「千鳥ヶ淵の桜のライトアップ1 写真とパピオン大好き3」より)
参考:
「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」
「千鳥ケ淵戦没者墓苑 - Wikipedia」
「国立追悼施設を考える会 - Wikipedia」
「今年は千鳥ヶ淵戦没者墓苑創建50周年」
「荒れ野の40年」
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コメント
こんばんは。
安倍の頭は狂っているのか頭が本当に悪いのかどちらでしょう?
このままでは日本は間違いなく戦争への道を歩みます。しかし悲しむべき事に、多くの国民が理解をしていないのです。
投稿: シゲ | 2015/04/13 21:22
シゲさん
首相は頭はいいけど、視野が狭く、マスコミなどの言論の自由への認識の甘さも含め、政治家としての料簡の狭さを感じます。
靖国は、国内外の戦争の関係者の慰霊の場。戦争の相手は他国なのだという認識が薄い。
天皇皇后やドイツの戦後の姿勢を見習ってほしいとつくづく思います。
投稿: やいっち | 2015/04/14 21:20