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2015/04/03

弊社の抱える問題その1

 弊社はほぼ完全歩合制賃金である。
 完全歩合型賃金は、定昇、ベアはもちろん、賞与という概念はなく、言い換えると、完全歩合給とは、給料をもらえる保証がなくて、すべてにおいて個人の業績や売上高によって報酬が支払われる方式を言う。

 よって、運転手は、長時間労働やスピード違反、駐車違反などの交通違反や事故と背中合わせの状況に陥りやすい。法人タクシーに限れば、単位距離当たりの事故は、一般車に比べ高いという統計もある。
 稼ぐことに夢中になる余り、まともに休憩時間や食事時間も取れないことも珍しくない。

 食事は、何処かの食堂に車を止めて、テレビでも観ながらゆっくり食べる…なんて優雅な営業ができるドライバーはどれほど居るだろう。
 かつて規制緩和のための諮問会議の委員が、タクシー業界は、失業者のためのいい受け皿だと嘯いたとか。
 年金受給者が携わるにちょうどいい業界だ、などとも。
 タクシー業界をその程度に認識しているのだ。

                             (以下、別記)

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コメント

ご無沙汰しております。「お気に入り」に入れたままで気が付いてコメントいたしました。

体調崩して、ようやく退院、養生しています。週2回くらい時間を限って出勤しています。
「福光美術館 館長の部屋」にもアップしましたが、棟方志功の企画展スタートしました。4月8日の朝日県版のコラムを予定しています。
北陸新幹線開業騒ぎがが落ち着いたら、腰を落ち着けて富山の風土を知ってもらうための働きかけを始めたいと思っています。よろしく願います。

投稿: 奥野達夫 | 2015/04/04 16:06

奥野達夫さん

久しぶりです。来訪を賜り、光栄です。
入院されていたことは知らず、吃驚です。
徐々の復帰、こちらとしても嬉しく思います。
「福光美術館」へは、数年前、帰郷して間もない頃、伺ったことがあります。
大好きな向井潤吉展でした。

富山のことについて、啓蒙活動を再開されるとのこと。小生も強い関心を持って期待しています。

投稿: やいっち | 2015/04/05 22:34

こんばんは。
いずこも大変ですね。労働条件は首都圏も厳しくなっているようです。やはり不況なのです。
富山は新幹線の開通で賑やかになっているでしょう。

投稿: シゲ | 2015/04/07 22:47

シゲさん

タクシー業界は、規制緩和され、業界への参入条件が緩和されて以降、タクシーの会社そして台数が増え、会社は台数さえ増えて、営収さえ確保できればいい。乗務員の売り上げ、つまり収入がどれほど少なくても、関係ない。
つまり、会社と乗務員との利害が一致しづらくなってしまった。
完全歩合制の導入。規制緩和が諸悪の根源。

今は働くものを大切にする社会へ向かうのか、働く者がどんなに悲惨な状況であっても、会社さえ利益が出ればそれでいいという酷薄な社会へ向かうのかの分水嶺にあります。
小生は執行委員長として、会社の体質自体を変えたいと思っています。新しい社長の意向ともかなうものと思っています。
その際、まず、改善すべきは、弊社のギスギスした雰囲気の原因である、配車室の人員や体質の徹底的改良です。
労務管理もなっていません。決まっているはずの営業時間(残業時間)の厳守や健康管理もなっていない。
配車室の一部の人間の入れ替えも必要です。

春闘で要求したいことはいろいろありますが、まずは会社や配車室の体質改善がないと、何をやっても焼け石に水だと認識しています。

富山、新幹線駅開業効果は今のところ、薄い。
金沢に圧倒されています。開業の日が27年春(3月)と何年も前から決まっているのに、新駅の開業は中途半端。
とにかくスタートが遅い。腰が重い。せっかくのチャンスをみすみす逃してしまいました。

ところで、貴ブログの国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑を巡っての記事を参照させてもらう記事を書くつもりです。引用(転記)もさせてもらうかも。

投稿: やいっち | 2015/04/09 17:44

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