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2015/01/02

新春放談…日本の将来に向けて

 年の始めとて、今日はやや放談気味な話をしてみたい。

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 チャンプwxp作「目ん玉花 」(2014年12月31日) ホームページ:「小林たかゆき お絵かきチャンピオン

 日本の明るい将来への展望を開く意味で、以下の二つのビジョンを示したい:
「太平洋側と日本海側のそれぞれの人口を少なくとも等分にするよう、政策的誘導を図る」
「日本のエネルギー・ミックスにおいて再生エネルギーを少なくとも50%に設定し、その実現を可及的速やかに実現する」

◎太平洋側と日本海側のそれぞれの人口を少なくとも等分にするよう、政策的誘導を図る。

 過日、「地震動予測地図最新版公開!30年で震度6以上の地域増加」といったニュースが流れ世情を賑わせた:

地震調査委員会により最新の地震予測MAPが公開された。これは今後30年間において、震度6以上の地震が発生する確率をあらわすもので、赤色が濃い地域ほど発生確率は高い。東海地方は昨年に続き高い確率で発生すると予測されている。また関東でも広い範囲で色が濃くなっており昨年よりも危険度が増していることが判明。

 この際、2014年版の特徴という図が示されたが、その図を一瞥して、予測のただならぬ深刻さに驚かないものがいたら、危機感を覚えないものがいたら、それこそ驚きである:
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 この図や示された説明によると、「発生しない確率もゼロではない」とは云うものの(これは予言ではないので、当然だろう)、「―太平洋側は特に危険」という:
何度も巨大地震が発生している太平洋側や日本最大級の活断層「糸魚川‐静岡構造線断層帯」の周辺などで確率が高い。北海道道東地方、三陸沖~房総沖、南海トラフ、相模トラフ沿いで高確率 揺れやすい地盤の厚い平野部で高確率となっている。
そのほか、高知市で70%、北海道根室市で68%、静岡市で66%、大阪市で45%、名古屋市で43%、横浜市78%、千葉市73%、水戸市70%、さいたま市で51%、東京の都心46%だ。

 この地震動予測地図最新版について、より詳しくは:
全国地震動予測地図 ~全国の地震動ハザードを概観して~

 このことからも(というのは、今はたまたまアメリカの景気がいいが、これからは明らかに中国そしてインドを中心とするアジアの時代になることを踏まえている)、従前のように東京・名古屋などを中心とする太平洋側に経済や文化・政治の中心軸を置くのではなく、日本海側にも繁栄の軸をしっかり敷くべきだと云える。
 太平洋側は、東海道を中心に高速道路も新幹線も早々と敷設され、繁栄してきた。
 これからは少なくとも日本海側にも北陸道や山陰道を中心に高速道路網のみならず、新幹線も通すべきなのである。
 北海道から少なくとも九州まで、太平洋側と日本海側に新幹線の軸を可及的速やかに敷くべきは明らかではないか。
 その上で、両方の新幹線や高速道路を繋ぐ横軸網を充実させるべきなのである。
 北陸新幹線は、今春、東京から長野を経由して金沢までが開業となる。敦賀までは延伸が決まっているが開業はずっと先。しかも、敦賀から大阪へは計画が定まってさえいない。
 上掲の全国地震動予測地図を見たら、計画は即刻決定し、北陸新幹線が新潟から大阪まで早く接続すべきと考えずに居られようか。

 望むらくは、高速道路や新幹線を朝鮮半島などに接続すること、あるいは北海道からサハリンを通じてユーラシア大陸とも接続されることも視野に入るなら万々である。
 これは、大陸と日本列島とが朝鮮半島だけじゃなく、北方の大陸とも繋がるのが安全策だと考えるからでもある。


◎日本のエネルギー・ミックスにおいて再生エネルギーを少なくとも50%に設定し、その実現を可及的速やかに実現する。

エネルギーミックスを検討するため「長期エネルギー需給見通し小委員会」を設置します(METI-経済産業省)」といった報道があった。
「経済産業省は、本年4月に閣議決定された「第4次エネルギー基本計画」の方針に基づき、長期的なエネルギー需給の見通しについて検討を行うため、「長期エネルギー需給見通し小委員会」を設置」するという。
 日本にとっての最適なエネルギー・ミックスとは、いかなる配分のものなのか。
 公平のために(?)、「エネルギーミックス - 電気事業の特質と市場構造 | 電気事業連合会」の説明を使わせていただく:

発電設備にはさまざまな種類があり、それぞれの特性を踏まえ、経済性、環境性、供給安定性などの観点から電源構成を最適化することを「ベストミックス」または「エネルギーミックス」という。

発電設備のタイプには、水力、石油火力、石炭火力、LNG(液化天然ガス)火力、原子力、太陽光や風力等の新エネルギーなどがあり、それぞれ、燃料・資源調達の安定性、稼働・運用特性、環境負荷、経済性(設備費用や燃料費)などの特性がある。
ベストミックスはそれぞれの特性を評価した上で、できるだけ安価に、かつ安定的に電力を供給できるよう電源設備のバランスを図ること。これまでは主に一般電気事業者が取り組んできたが、今後どのように実現を担保していくかが課題となっている。


 言うまでもないだろうが、電力会社は、原子力を相当程度加味したベストミックスを想定している。彼らの経済原理からしたら、他に選択肢はないのだろう。
 が、日本の将来を考えると、小生の持論である、環境への負荷の可能な限り少ない、エネルギーをメインに据えるのが理想なのは、言うまでもない。

 一部の識者なるものは、理想は理想だが、現実的な案を考えるしかないと、尤もらしい理屈を述べる。
 電力会社の考えるベストミックスはみんな、原子力をベース(ロード)電源に置き、その上で、それぞれのエネルギーミックスを組み立てている:
北陸電力 日本の電源構成(エネルギー・ミックス)

 だが、日本列島の置かれている地理的条件を考えると、原子力はあまりに事故の際の危険度が高すぎて(さらには事故が起きる確率も、他国と比べて高すぎて)、現実性が薄いことが露見してしまっている。
 事故が発生した際、地域住民が安全的確迅速に避難行動をとれるとは到底、思えない。
 だからこそ、原子力規制委員会の安全基準にも、住民の避難計画は入っていない。最初からできっこない、これを基準に入れたら、一基たりとも原発が稼働できないと分かっているからである。
 なぜに、こんなに危険なものを抱えて今後を生きなければならないのか。原発周辺数十キロの住民の不安はあまりに強い。

 知られているように、「再エネ買い取り制度」は曲がり角に来ている:
時論公論 「曲がり角に来た 再エネ買い取り制度」 時論公論 解説委員室NHK
 ここにも電力会社側の都合打算が透けて見える。
 出力調整が難しいという太陽光発電などの再生エネルギーだが、対策がないわけはない。
「電力会社のエリア間をつなぐ「地域間連系線」という送電網の増強」や「大規模な蓄電池の活用」である。
 再生エネルギーの買い取り価格も(つまりは電気料金への上乗せ額)も、当面は高くとも、技術力のアップで徐々に下がっていくことは言うまでもない。

 小生は、環境への負荷の少ない再生エネルギーのベストミックスに占める割合を少なくとも近い将来において50%とする目標を立てるべきと考える。
 再生エネルギーのメリットは、エネルギーの地産地消の究極の手段でもありえることだ。
 各地域、どころか地域の自治体や会社や各家庭でエネルギーを供給し消費できるのだから、地域の活性策にもつながる。

 
 政治家は以上挙げた「太平洋側と日本海側のそれぞれの人口を少なくとも等分にするよう、政策的誘導を図る」と、「日本のエネルギー・ミックスにおいて再生エネルギーを少なくとも50%に設定し、その実現を可及的速やかに実現する」との二つのプランを示してもらいたい。
 それでこそ、日本の将来に安心安全の確保と夢が持てるというものである。

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コメント

やいっちさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
地震は怖いです。
たぶん、こちらは危険でしょうね。
見事に赤い地域に入っていますもの。
災害袋は用意していますが、役に立つのかどうか。
火災などの二次被害もありますし。

投稿: 砂希 | 2015/01/03 20:33

砂希さん

明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。

昨年末に公表された地震の危険度マップは衝撃的でしたね。
災害の際、火災も怖いし、路上が瓦礫や車でいっぱいで、安全に避難できるかどうか、都会だと難しい気がします。その前に原発がまたどこかで事故を起こすかもしれない(こちらは日本海側が危険)。
とにかく、日本は地震国火山国原発国です。この認識を前提に列島の交通網などを考え直さないと。急務です。

投稿: やいっち | 2015/01/05 21:36

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