片や鏑木 片やオースター
車中では、鏑木 清方著の『随筆集 明治の東京』 (山田 肇 (編集) 岩波文庫) を読み始めた。
→ 鏑木 清方 『築地明石町』 (1927年) (画像は、「鏑木 清方 『築地明石町』 1927年 (Kiyokata Kaburaki) Artist Kaburagi (Kaburaki)…」より) 「鏑木 清方(かぶらき きよかた)は、明治~昭和期の浮世絵師、日本画家」。数多くの門人がいるが、小生の大好きな川瀬巴水もその一人。
一方、自宅では、マーティン・ガードナー著の『ガードナーの不思議な最終講義』(阿部 剛久【訳】 青土社)を読了し、次は、ポール・オースター著の『闇の中の男』(柴田 元幸【訳】 新潮社)を読み始めた。
『ガードナーの不思議な最終講義』は、初めの数十頁は、誤植なのか校正ミスなのか、変な文章が続いて、先が思いやられたが、そのあとは、まずまず。
訳者、体調が悪くて、ミスを頻発したのかな。
← ポール・オースター【著】『闇の中の男』(柴田 元幸【訳】 新潮社) (画像は、「紀伊國屋書店ウェブストア」より) 「ある男が目を覚ますとそこは9・11が起きなかった21世紀のアメリカ。代わりにアメリカ本土に内戦が起きている。闇の中に現れる物語が伝える真実。祖父と孫娘の間で語られる家族の秘密」とか。9・11以降の現実の世界は、アメリカの重しが外れ、パンドラの函を開けたように、民族や宗教、宗派、利権を巡る数知れない矛盾が噴出した。そう、アメリカ本土の代わりに、世界で内戦が起きている。
→ 鏑木清方:画、「築地川」(朝日新聞社『鏑木清方展』図録、平成4年)より転載 (画像は、「木村荘八の鏑木清方への私淑は…… - 装丁家・大貫伸樹の装丁挿絵探検隊」より)
さて、上記のように、車中と自宅とで、洋の東西の本を読んでいる。鏑木の文章の達者なことに驚かされる。
鏑木の本は、書店で物色していて、たまたま目にした本。明治から昭和の初期にかけての東京、あるいは日本の世相などを描いている本を読むのが好きなので、本書も目に飛び込んできたのだろう。
← 鏑木 清方(著)『随筆集 明治の東京』 (山田 肇 (編集) 岩波文庫) (画像は、「Amazon.co.jp」より) 「鏑木清方(1878‐1972)の画は、明治の東京の庶民生活を描いて他に類がないといわれるが、彼のエッセイもまた、江戸や明治への郷愁を誘う美しい小品として忘れられない」というけど、ホント、随筆の名手、いい文章です。
オースターの本を読むのは何冊目か。東京在住時代、そして帰郷してからも、図書館から借り出して読んできたが、この二三年、ようやく買って読むことができている。嬉しい。
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