私は見者(けんじゃ)だ!
昨日(土曜日)は、忘年会シーズンということもあってか、夜半を回っても、富山の中心街は人で溢れていた(← 大袈裟)。
← 池上 英洋 著『官能美術史 ─ヌードが語る名画の謎 』(ちくま学芸文庫)
普段なら真夜中の一時前後には仕事を切り上げるのに、三時近くになっても、会社から無線が入り、配車の指示。帰宅は四時になった。
景気がいい? 忙しいのは週末だけ。これが週末以外にも忙しさが及べば、凄いと思うのだが、期待していいのかどうか、分からない。
余談だが、最近、しゃっくりが止まらないという客を何度か乗せた。ずっと、しゃっくり。しゃっくりが流行っている? さて、どうやって止めたらいいのか。
→ ウィリアム・アドルフ・ブグロー(William Adolphe Bouguereau)作「The Nymphaeum」 (1878) 「ウィリアム・アドルフ・ブグロー - Wikipedia」 拙稿:「ブグローの官能の美の徒(ただ)ならず」を参照。
さて、車中では、池上 英洋 著『官能美術史 ─ヌードが語る名画の謎 』を待機時の友にと持参している。
幸いにして忙しいので、二度の営業でも、やっと冒頭の数十頁を眺めただけ。嬉しい悲鳴かな。
本書を読まずとも、「性のモラルの厳しいキリスト教社会で裸体を描くことがどうして可能だったのか?」って想いは、誰しもが抱くかもしれないなぞ。
「神話や聖書を題材」とするのは、ヌードを堂々と描くための方便なのかなって、ド素人の小生は憶測してしまう。
まあ、そんな真面目くさった問いはともかく、「200点以上の図版(ヌードの!)とともに楽しくアートの世界へ誘う極上の美術案内」ってのが、本書を入手した一番の理由。車中の友として本書(の画像)を愛でるつもり。
← Jean-Léon Gérôme「Selling Slaves in Rome」 (画像は、「Selling Slaves in Rome - Jean-Léon Gérôme - www.jeanleongerome.org」より) 拙稿:「ジャン=レオン・ジェローム (1:ヌードを描くアトリエを嫉視する?)」参照のこと。
ところで、本書の冒頭で、懐かしい作家たちに再会。
数年前、本ブログでも扱った、ブグローやジャン=レオン・ジェローム、クールベなどである:
「ブグローの官能の美の徒(ただ)ならず」
「ジャン=レオン・ジェローム (1:ヌードを描くアトリエを嫉視する?)」
「クールベや始原の旅のあたたかき」
→ ギュスターブ・クールベ『世界の起源(L'Origine du monde)』 (画像は、「imageL'Origine du monde.jpeg - Wikimedia Commons」より。) 拙稿:「クールベや始原の旅のあたたかき」参照
ヌードというと、何故か顔を隠した状態で描かれている者が多い…ような気がする。疾しいから? あるいは、見る側からすると、眺められる者の視線が邪魔…鬱陶しいから?
まあ、そんな疑問より、とにかく、見ることだ! ああ、私は見者(けんじゃ)だ。但し、ランボーの意味において、ではないが。
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コメント
池上先生の本ですね。
まあ、裸体画と言っても、イエスの十字架の場面は、イエスは裸体であるはずなんですが、それでは怖れ多いと、皆、腰巻きみたいなのをつけ加えてますよね。
日本では、明治期に、裸体画なんてけしからんと、一悶着ありましたね、黒田清輝の時代。
今の世の中で、おまんこアートを標榜する、ろくでなし子さんが、まだ逮捕されているのも妙なもので、明日、東京地裁で、裁判官の、拘留理由開示が開かれます。
彼女は、わいせつとは何?って問いかけたら逮捕されたと週刊誌に語りましたが、再逮捕これは如何?
投稿: oki | 2014/12/21 22:04
ろくでなし子!
フランスでは、「女性芸術家、自分の体を使って「世界の起源」を現す」って騒ぎがありましたね:
http://deki-ch.ldblog.jp/archives/39282712.html
まあ、若い女性芸術家なら、一度は開陳したくなるんでしょうね。
若いうちです!
キリストを描いた絵というと、小生はドストエフスキーの影響もあって、ハンス・ホルバインの絵に惹かれてきた:
『墓の中の死せるキリスト』
ただ、この絵にしても、腰に布。
リアルに描くのは難しいってことか。
投稿: やいっち | 2014/12/21 22:12