秋の色を賑やかに
いよいよ晩秋である。雪のちらつく日も近いのかもしれない。
そうはいっても、今日はやや暖かな日和。日中は部屋の中に居る限り、ストーブに縋らなくてもいい時間帯もあった。
自転車を駆ってあちこち移動しても、手袋は要らない。手が悴むような辛い寒さを一時、忘れさせてくれた。
雪の舞う季節の到来も近い。雪吊りは難しくとも、雪囲いの真似くらいはしておこうかと思ったが、外出の所要が重なっていて、やめた。本を読みたいが、前日の仕事の疲れもあり、若い時のようにぐっすり長時間眠れないまま、日中、ダラダラと起きていることもあって、ほんの数頁読むと、うつらうつらして、ハッと気が付いてまた読み返す…を繰り返す。
外出の用が済んでから、せっかくなので我が家の庭をぐるっと巡ってみた。
自転車を玄関から出そうと、ドアを開けた瞬間、内庭のカエデの紅葉の鮮やかさに、これは写真に収めたいと思わせられていたからだ。
忙しさにかまけて、ほとんど世話の出来ていない我が家の庭だけれど、それでも、カエデもドウダンツツジもウルシも紅葉してくれる。山茶花は次々と開花し始めている。
カキの実は、もう熟れ過ぎて収穫の時期を逸してしまった。昨年は、カキが大収穫で近所の方たちに分け与えたものだったが、今年は鳥の餌か、熟し過ぎて地の肥やしになってしまうようだ。
昨年は、梅もカキもミカンも豊作だったが、今年はそのミカンも、影も形も見えない。近くに寄って目を凝らしてみたけれど、実の生る兆しさえ、垣間見ることができなかった。
どうしてこうも、昨年と様相を一変させてしまったのか、理由がさっぱり分からない。
まあ、隔年で実の生りようが変化するのだろうと、無理にも納得しておくしかない。
思えば、秋の収穫は、何もミカンやカキなどの実が生ることばかりではなかろう。
まさに、紅葉黄葉こそが秋の実りの極め付けではないか。
そうそう、街中を巡っていて、イチョウの黄葉の見事さに、改めて気づかされた。
そうだ、近いうちに我が家の庭か畑に、一本くらい、イチョウの木を植えてみよう! そう思い立ったものだ。
クリの木は、そう思い立った一昨年から昨年と、3本ずつ苗木を植えて、まずまずの成長ぶりを見せている。一昨年植えたクリの木には、早くも実が生り、それでもそのまま放置しておいたら、殻が割れ、中から立派な実が顔を覗かせていた。地上に幾つもイガイガの実が落ちていて、手袋をした手でも、持ち上げるのに恐る恐るといった感じであった。
「日本のクリは縄文時代人の主食であり、青森県の三内丸山遺跡から出土したクリの実のDNA分析から、縄文時代にはすでに本種が栽培されていたことがわかっている」(「クリ - Wikipedia」より)とか。
一方、イチョウは「裸子植物門イチョウ綱の中で唯一の現存している種であり、そのため生きた化石と呼ばれる」(「イチョウ - Wikipedia」)とか。
「仏教の伝来に伴って中国から移入されたと考えられ」ていて、「一般には平安後期から鎌倉時代にかけてとされている」とか。
イチョウも植えるとなれば、我が家の庭に、やはり生きた化石と呼称されるカエデと併せ、生きた化石の居並ぶ庭となるわけだ。クリやカキ、ウメも併せ、なんだか楽しい、賑やかな庭になりそうである。
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コメント
紅葉スポット花盛りの昨今です。
でも、身近な場所でも紅葉は楽しめます。
やいっちさんも、イチョウに気づいてよかったですね。
実は、職場に行く途中にイチョウ並木があります。
まだ黄色になっていませんが、色が変わると見応えありますよ。
今度写真を撮らなくては。
天気がいい日でないと、葉の美しさが映えませんね。
投稿: 砂希 | 2014/11/22 16:03
砂希さん
イチョウ並木に気付いたーー。実は、恥ずかしながら、会社の目の前にもイチョウ並木が! 秋になり色づくと気がつくというか、思い出す。昨年も感動してたって。
そうそう、銀杏拾いをする人を見かけたり。
冬になると、すっかり忘れちゃう。
情けない。
投稿: やいっち | 2014/11/22 18:42