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2014/11/08

敷島の味

 前々から気になっていた看板がある。
 富山平野を二分する呉羽山の切通しの西詰辺りにある、富田昆布店に掲げられている、「敷島こんぶ」の看板である。

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← 「敷島昆布6箱入」  (画像は、「 【楽天市場】北九州市観光協会ONLINE SHOP」より) 料理写真 西村商店[食べログ]

 商品名は、正しくは、「敷島昆布」なのか「敷島こんぶ」なのか、分からない。
 気になるというのは、夜、その近辺を通りかかると、その看板がライトアップされて一際目立つから、でもあるが、やはり、何といっても小生のささやかな思い出に関わるからであろうと思う。

 思い出といっても、格別何があったというわけではない。
 小学生の頃、遠足が年に一度、あった。遠足にはお袋が作った弁当と共に、お菓子類が楽しみだった(他に、当時は病人でないと食べられなかった、バナナが必ず入っていた!)。

 お菓子には、明治のチョコ(中でも、マーブルチョコ)や森永のキャラメル、等と共に、必ず(だったと思う)「敷島こんぶ」がひと箱、入れられていた。
 入れられていた、というのは、他のお菓子はともかく、これについては、自分で選んで求めあとは考えられないからである。 

 別に、嫌いだったわけではない。お八つに無駄口で食べたりすることも稀にあったようだし。
 ただ、お菓子というと、やはり甘いものが中心だったはずで、その中で「酢昆布」というのは、やや異色と言わざるを得ない。

 昆布自体は細長く切られているし、やや薄い生地になって食べやすい。ただ、口にした瞬間、酸っぱい! と、思わず、顔を顰めてしまう、が、即座に何やら甘いというのではないが、酸っぱ味を緩和してくれる、甘酸っぱい感触が口の中に広がって、子供でも美味しい! と感じさせてくれたのである。

 薄い生地になっているから、噛み切りやすい。食べることに貪欲だったり、せっかちだったりする子供には、すぐに呑み込めるというのも、ありがたい。
 もう、半世紀も昔のことである。今の子供の遠足に、こんな渋めのお菓子は自分で選ぶ形ででは、仲間に入ってはいないだろう(推測だが)。

 その昔は、必ずのように入っていたのは、何故なのだろう。当時の流行だったのか、当たり前に流通していたとして、ローカルな商品が偶々身近にあったに過ぎないのか。
 そもそも当時、当たり前に遠足の友となっていた「敷島昆布(こんぶ)」は、富山の店である、(有)富田昆布店の商品だったのか。
 それとも、北九州の店である、「西村商店」の商品だったのか。

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← バルザック (作)『艶笑滑稽譚 第3輯 結婚せし美しきイムペリア他』 (石井 晴一 (訳)岩波文庫) 「社会・風俗への諷刺をきかせたエロティックで大らかな笑いの世界が繰り広げられる、文豪バルザックの隠れた名作」だってさ。久しぶりに、バルザックで息抜きした。本日、読了。 (画像は、「hontoネットストア」より)

 そもそも、「敷島昆布」あるいは、「敷島こんぶ」は、個別の商品名というより、「添加物を一切使わず主に酢で加工を施した酢昆布」を呼称する通称として由緒あるものなのか、その辺りの事情が分からない。
 富山は北前船廻船問屋のあった地で、昆布街道の北端でもある:「(有)富田昆布店」:
日本の味・とやま昆布街道/南北廻り 越中とやま食の王国

 ああ、記憶があいまいで、何がゆえに遠足の友となっていたのか、事情がさっぱり分からない。もどかしい!
「敷島」というのは、「崇神天皇の宮が置かれた地、磯城(しき)に由来する日本の古い国号のひとつ」だとか。

 その敷島に昆布である。最強の組み合わせではないか!
 改めて買い求めて口にしてみたら、思い出すのだろうか。

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コメント

茶屋町の交差点にあります長屋のようなお店ですよね。
どうして昆布店があるのだろうと以前から思っていました。
私は千石町通りの「八嶋昆布店」で量り売りで昆布を買いますが、全国何処の町にも量り売りの昆布店は存在するのでしょうかね。全国一の昆布消費県だからなのか、以前から気になっていますconfident

投稿: SILVIAおじさん | 2014/11/09 15:39

SILVIAおじさん
そう、呉羽山の旧8を通るたび、気になる看板が。
日本一の昆布消費県。どこにどんな歴史と特色を持つ店があるか、探訪の余地、大ですね。
気になります。

投稿: やいっち | 2014/11/10 22:09

酢昆布は好みじゃないです。
でも、好きな人もいるんでしょうね。
先週、同僚からお菓子をもらいました。
その中に「都こんぶ」が入っていました。
これも酢昆布のようです。
怖くてまだ食べていません(笑)
誰かにあげちゃおうかな~。

投稿: 砂希 | 2014/11/15 20:54

砂希 さん

酢昆布、好きとか嫌いとかじゃなく、ガキの頃の思い出の味なのです。
未だに、なぜ、当時、敷島昆布が遠足の友だったのか、謎です。富山が昆布消費県だからという一般論は分かるのだけど。
「都こんぶ」もいいね。
あれば、あっという間に口の中です。

投稿: やいっち | 2014/11/16 22:16

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