何はなくともバルザックへ
10月31日の定期大会が終わってから、この三日は久しぶりの連休だった。
たまっていた、畑や庭仕事に精が出せる…と思っていた…のだが、生憎の天気に翻弄されてしまった。
← バルザック (作)『艶笑滑稽譚 第3輯 結婚せし美しきイムペリア他』 (石井 晴一 (訳)岩波文庫) 「社会・風俗への諷刺をきかせたエロティックで大らかな笑いの世界が繰り広げられる、文豪バルザックの隠れた名作」だってさ。久しぶりに、バルザックで息抜きです。 (画像は、「hontoネットストア」より)
最初の二日は雨や風に悩まされ、自宅待機。二日目は、無駄に過ごせないと、知り合いの家へ行き、所要を済ませたりして、あとは、読書と居眠り。
三日目の今日は、好天に恵まれた。真っ青な空で、立山連峰が年に数回しか拝めないほどにくっきり鮮やかに浮かび上がっていた。
では、今日こそ、外仕事…のはずなのだが、生憎、今日は、我々の組合の上部組織の大会。
小生も執行委員なので、参加せざるをえない。タクシー業界を囲む環境は厳しさを増すばかり。課題山積であることを知る。
午後は、この大会で潰れ(有意義な会合なのだから、潰れるという表現は穏やかではないと承知しているのだが)、日暮れ間近の時間に、高枝切鋏で、枝葉の剪定を気休め程度にやっただけ。
畑などの養生は、また先伸ばし。
昨日、砂利や養生シート止め金具などを買ってきたので、時間さえ取れれば、すぐに取り掛かれる…はずである。
→ 『娼婦の栄光と悲惨(上)――悪党ヴォートラン最後の変身 バルザック「人間喜劇」セレクション 第8巻』(飯島耕一 訳=解説 藤原書店) 本書については、「欧米文学ファン 『娼婦の栄光と悲惨』 バルザック(藤原書店)」が参考になるかも。
そんな中、松本 健一著の『「孟子」の革命思想と日本―天皇家にはなぜ姓がないのか』(昌平黌出版会)を読了させ、その前は、桜井 進/坂口 博樹著の『音楽と数学の交差』(大月書店)を楽しみ、会社では、谷川 渥著の『肉体の迷宮』(ちくま学芸文庫)を読み始めているなど、やや固めの本が続いたので、久しぶりに小説を読もうと、バルザック 作の『艶笑滑稽譚 第3輯 結婚せし美しきイムペリア他』 を手にしだした。
小生、バルザックのファンというわけではないが、それでも、『ウージェニー・グランデ』、『ゴリオ爺さん』、『谷間のゆり』、『従妹ベット』くらいは読んできた。他にも読んだ作品があったような。
次に読みたいのは、題名からして気になる、『娼婦たちの栄光と悲惨』である。
これまで二度は読んだ、イギリスの作家サマセット・モームの書いた『世界の十大小説』のなかで、モームは「バルザックを「確実に天才とよぶにふさわしい人物」と述べている」。
これだけスケールの大きい、とんでもなく多作家のバルザックは天才と呼ぶしかないのだろう。
← 『娼婦の栄光と悲惨(下)――悪党ヴォートラン最後の変身 バルザック「人間喜劇」セレクション 第9巻』(飯島耕一訳 =解説 藤原書店) ?「社会の管理化が進むなか、消えていくものと生き残るものとがふるいにかけられ、ヒーローのありえた時代が終わりつつあることが、ここにはっきり描かれている」(池内紀氏評) とか。
「長くはない一生において実に多彩な傾向の物語を著しつづけた天才的な才能の持ち主であり、その多作・速筆にも関わらずアイデアが尽きることはなかった」のだから(「オノレ・ド・バルザック - Wikipedia」より)。
ということで、小説(文学)に舞い戻ったからには、またしばらくは、文学作品が続くかもしれない。
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