「青い目の人形」富山にも6体
NHKの夕方の番組(ニュース 富山人)の中で、「青い目の人形」の特集があった:
「とやま未来遺産(高岡ケーブルネットワーク)「青い目の人形」
→ 「インディアナポリスに贈られた答礼人形」 (画像は、「青い目の人形 - Wikipedia」より)
人形については若干は知っていたし、まして、童謡も昔は結構、耳にする機会があった。
ただ、それは、本居長世が作曲した童謡「青い眼の人形」なのか、野口雨情の詩である「青い眼の人形」とを合わせたものなのか、無頓着ではあった。
自分の中では、「青い目の人形」の話は、「赤い靴、はいてた女の子」の逸話と混同していたし、さらに時代背景がまるで違うことを上掲の特集で初めて知った。
「赤い靴の女の子」については、以前、本ブログでも採り上げたことがある。東京在住時代、この歌(詩)にちなむ町の近くに住んでいたから、親しみを覚えたこともあって、話題の俎上に載せたのである。
ここには、ちゃんとしたサイトを紹介しておく:「きみちゃん像と「赤い靴」 麻布十番商店街」
「青い目の人形 - Wikipedia」によると、「青い目の人形は、1927年に、アメリカ合衆国から日本に贈られた人形のこと」だとか。終戦直後との思い込みが全くの認識不足だった。
「日露戦争後に日本が満州の権益をにぎると、中国進出をうかがっていたアメリカ合衆国とのあいだで政治的緊張が高まっていた。また、1924年に成立したジョンソン=リード法(通称「排日移民法」)もまた、両国民の対立を高めつつあった。そんななか、1927年(昭和2年)3月、日米の対立を懸念し、その緊張を文化的にやわらげようと、アメリカ人宣教師のシドニー・ギューリック博士(1860年 – 1945年)が提唱して親善活動がおこなわれた。その一環として、米国から1927年3月3日に間に合う様に日本郵船の天洋丸で日本の子供に12,739体の「青い目の人形」が、遅れて鳥羽丸で各州代表の人形48体とミス・アメリカが贈られた。仲介者は渋沢栄一であった」とのこと。
13,000体にも及ぼうという数の「青い目の人形」が贈られたのだ。
「12,739体の「青い目の人形」は全国各地の幼稚園・小学校に配られて歓迎された」が、「太平洋戦争(第二次世界大戦)中は反米・反英政策により敵性人形としてその多くが焼却処分された」という。
「現存する人形は2010年現在、323体にすぎないが、日米親善と平和を語る資料として大切に保存されている」という。
→ 「アニメ映画「青い目の人形物語」」 (画像は、「青い目の人形資料館」より)
我が富山でのローカルな特集だった「青い目の人形」では、富山には323体のうちの6体が残っているということだった。
贈られた人形は、「人形に添えられたギューリックの手紙では「友情の人形」と呼称されて」いたとか。
野口雨情が「青い眼の人形」の詩を1921年(大正10年)に発表し、「これに本居長世が作曲したのが童謡「青い眼の人形」で、1923年にはアメリカでも演奏され、好評を博していた」という。
「青い目の人形」との呼称は、これに因んで付けられたと思われる」のである。
なお、「アメリカから贈られてきた人形は野口の詩にあるセルロイド製ではなく、多くがビスクドール(素焼き)であった」というのも、面白い。
参考:
「青い目の人形資料館」
「青い目の人形-写真資料集 日米友情の人形交流の記録- - 磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]」
「日米友好の人形贈る 富山・国際大付高生、米小学校訪問 - 富山のニュース - 都道府県別 - 47NEWS(よんななニュース)」
「青い眼の人形 - 童謡・唱歌 - 歌詞・動画 歌ネット」
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