水墨美術館あるいは五福山水苑
過日、高岡市美術館へ歌川国芳展を、富山県水墨美術館へ「この絵師に敵なし 円山応挙と四条派」展を観に行った。
← 入口の門をくぐると広がる、水墨美術館の全容。
定期大会前の準備に忙しい最中だが、連休だったこともあり、思い切って。「円山応挙と四条派」は会期が終盤に迫っていたし、高岡市美術館の「江戸の劇画家 歌川国芳の世界」は、開館20周年記念ということもあるが、行ったその日が展覧会の最終日だったのである。国芳を見逃すわけにいかない:
「高岡市美術館開館20周年記念 江戸の劇画家 歌川国芳の世界のイベント情報|ウォーカープラス」
「富山県水墨美術館」
さて、ここでは、展覧会の内容より、富山市にある水墨美術館について少々(以下、「富山県水墨美術館 - Wikipedia」
など参照)。
「富岡鉄斎や横山大観、竹内栖鳳など近代における水墨画の大家の作品をはじめ、富山県砺波市出身の日本画家・下保昭の代表的な水墨画が常設展示されている」という凄いところ。
だが、何といっても売りは、「門をくぐると池がある芝生の庭園(前庭)が広がる。美術館外観は和風の鉄筋コンクリート造り、平屋瓦葺きの建物」だろう。
いかにも美術館です、展示施設ですという威容を誇ることはない。
敷地が広いので、平屋瓦葺きの建物であっても、「常設展示室、企画展示室、映像ホール、情報コーナー・図書室のほか、喫茶室、茶室、ミュージアムショップなどがあ」るという充実ぶりである。
常設展示は、「近代水墨画の系譜」や「下保昭作品室」がある。
なんと、「大きなガラス張りの通路から広がる芝生の中庭をベンチに座って眺めたり、回廊のある中庭に出て散策することもできる。また日本庭園を有する数寄屋造りの離れ、茶室「墨光庵(ぼっこうあん)」が美術館一番奥にあり、無料で見学できるほか、立礼席での抹茶の提供(有料)と茶会のための茶室の貸出し(有料)を行っている」のである。
この「富山県水墨美術館」のある一角は、別名、「五福山水苑」と呼ぶゆえんである。
この五福は、富山大学のキャンパスがあるなど、富山市の文教地区である。
→ 「茶室墨光庵」 (画像は、「富山県水墨美術館|観光スポット|とやま観光ナビ」より)
「五福山水苑」は、「神通川堤防沿いのさくら並木越に立山連峰を望める豊かな自然環境を生かし、水墨美術館のイメージを生かした空間として個性化」されているのだ。その中に、「富山県水墨美術館」が上手い具合に溶け込んでいる。
「五福山水苑」は、美術館の中に入らない限り、無料。なので、美術館の門前はもちろん、美術館の庭園を散策することもできる。
まさに、庭園美術館なのである。
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コメント
ほう、水墨美術館で、応挙なんてやるのですか?
チラシはあるなと思ったけど、内容は忘れたので。
水墨美術館というから、書の展示が主なのか、と思いましたよ。
富山はガラス美術館も来年出来るでしょう、どんなものか知らないけど、美術好きには嬉しい。
庭園美術館と言うと、弥一さんもご存知のように、東京には、旧朝香宮邸が庭園美術館となってあります。
ずっと、休館していたのですが、この11月から再開、東京は美術館の数が多いから赤字のところも多いでしょうね。
投稿: oki | 2014/10/22 21:44
okiさん
応挙には水墨画もありますからね。
過去の主な企画:
あつまれ墨画アーティスト 夏のお化け美術館
生誕90周年記念 山下清展
立山曼荼羅 絵で知る立山信仰の世界
日本刀 の世界
江戸伝承版木による北斎漫画と冨嶽三十六景展
http://www.pref.toyama.jp/branches/3044/exh_0000.htm
庭園美術館じゃないけど、東京在住時代(高輪在住時代)、近所にあるのに、友人にも勧められていたのに、行かなかった場所に、国立科学博物館 附属自然教育園(植物園)があります:
http://park.tachikawaonline.jp/plantes/22_kahaku.htm
今時、美術館などは、ピカソやルノワールなどのポピュラーな作家でないと、難しいでしょうね。
投稿: やいっち | 2014/10/22 22:53