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2014/09/09

せっかくの満月が翳る出来事が

 今日、忙しい中、時間を割いて、庭木の刈り込みなどをした。雑草が生い茂ってきたし、生け垣の枝葉が車道に食み出している(実際には、車道の路肩の溝を含め、我が家の敷地の一部なのだが、公道となっているので、已む無く我が家の責任で刈り込むしかないのである。

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← チャールズ・R.ダーウィン (著)『新訳 ビーグル号航海記 上』(荒俣 宏 (翻訳)  平凡社) (画像は、「紀伊國屋書店ウェブストア」より)

 さて、 ヴィルヘルム・イェンゼン (作)『グラディーヴァ ポンペイ空想物語 精神分析的解釈と表象分析の試み』を読了し、今日から チャールズ・R.ダーウィン著の『新訳 ビーグル号航海記 上』(荒俣 宏 (翻訳)  平凡社)を読み始めた。

 誰でもが知るダーウィンなのだが、恐らく、「ビーグル号航海記」を読むのは初めて。あるいは遠い昔、読みかけたような幽かな記憶はあるが、半分も読めずに挫折したような。
 世界の海をダーウィンと共に、航海するつもりで、ゆっくりじっくり読んでいく。

 昨日、不愉快なことがあった(あるいは不信感をさえ抱かせる出来事でもあった)。
 富山県と富山県タクシー協会主催の「平成26年度おもてなし優良タクシードライバー養成研修」なる催しに参加してきた。
 午後から夕方まで。今年で2回目。県知事の発案での観光を盛り上げるための事業の一環。

 各会社で推薦を受けたドライバーが参加するわけだが、小生自身はどう(自分で贔屓目に)観ても、優良ドライバーではない。会社内には、優れたドライバーが何人もいる。
 会社(営業の窓口)で出ろと言われて、断れなかった小生のようなお人好しが参加する(他に実際に優秀な方も参加していたが、彼も好き好んで参加していたわけではなさそう)。
 その証拠に、売り上げの好い、会社からも推薦されていた人物が参加を断って、フルに仕事していた。
 小生の当日の売り上げは、研修で営業時間が奪われ、悲惨なものとなった。
 まともに仕事したものに、ずっと差をつけられた。

 まあ、頼まれると断れないそんな性分なんだから、売り上げのダウンは諦めるしかない。
 それより、この研修でとんでもないことがあった。
 研修では、「接遇・話し方上級編」とか、「身近な昆布で再発見」、さらには「知事特別講義」、最後にはご褒美なのか、「ます寿司の食べ比べ」があった。

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→ お絵かきチャンピオン 作「曇りっぴ」 (画像などは、小林たかゆき 公式ホームページ「お絵かきチャンピオン」参照)

 何処かの昆布会社の代表が、富山の昆布を巡って、一時間の講演をした。彼、知事の到着が遅れるからということで、講演の時間を引き延ばすよう、係りの人から指示されたとかで、昆布を巡る話からドンドン脱線していく。
 そして、どういう話の流れかよく分からなかったが、今の憲法は押しつけだ、自主憲法を制定しないと、とか、従軍慰安婦問題はでっちあげだ、とか、福島原発で死んだ人間は一人もいないとか、広島・長崎の原爆は、投下された原爆の爆風と熱風で死者が出たんだ、放射能では死んでいないんだとか、滔々と。

 何処かの右翼かタカ派の連中が語る紋切型の主張をアジ風に熱っぽく語る、語る。
 ここだけの話ということで、韓国(朝鮮)人や中国人を侮蔑する別称を幾度も口にする。
 一体、どういう場なんだ。
 政治信条は、誰がどんな見解を持とうと、その人の勝手である。どの国の人を毛嫌いしようと、その人の見識の問題と思う。
 が、県の一般向けの研修の場で、そんな政治的アジテーションみたいな話を、講演のちょっとした脱線を口実に、露骨に行うのはもってのほかではないか。

 富山県などの主催で、ゲストとして呼ばれた講師が、こういう話をするというのは、県の公認なのか、知事の公認での行為なのか。
 それどころか、知事の会場への到着が遅れたから、話を引き延ばせ、という指示が出たと講師自身が語っていたが、もしからしたら、そういう脱線があること(彼ならそういった政治的脱線の与太話をするに違いないこと)を知事は予め重々知っていて彼に時間を余分に与えたのか、などと勘繰りたくなる。信じたくはないが。

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← ヴィルヘルム・イェンゼン (作)『グラディーヴァ ポンペイ空想物語 精神分析的解釈と表象分析の試み』(山本 淳 (訳+著) 松柏社) (画像は、「hontoネットストア」より)

 何がおもてなし優良タクシー養成研修講座かと、富山県(知事)の見識を疑いたくなる。多少でも県(知事)の計画性が目論まれているなら、これは非常に問題である。
 不愉快な印象ばかりが残った。
 この日の夜、煌々と照る満月を愛でることができたが、胸のつかえが澱のようにあって、満月が翳っているように感じられてならなかった。

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