夏の雨
今夏は、天候不順というのか、猛暑だったかと思うと、一転、豪雨に見舞われたり、あるいはさほど強い雨ではなく、むしろ梅雨の雨のようなぐずついた天気の日が続いたり。
ふと、夏の雨という言葉が浮かんできた。
俳句の世界では、「夏の雨」というのは、季語の一つで、「夏の雨の代表的なものは梅雨、夕立など。これら以外の夏の雨の総称。日照り続きの多い夏に降る雨は涼しさをもたらし、恵みの雨となることが多い」と説明されている(「季語・夏の雨」より)。
この説明を読むと、少なくとも今般の大きな被害をもたらした雨とは随分と様子が違うと感じられる。
むしろ、遠い記憶の中の夏の雨…という印象を受ける。
昔のことだから、自分も若かったし、夏に限らず、寒くない時期の雨というのは、厄介であり邪魔っ気なものではあるが、その実、急に降り出した雨の中を、衣服が濡れそぼるのも構わず、走り出していくその胸中は、何かヒーローっぽいというか、物語の主人公になったような気持ちを抑えられなくなる。
濡れたって、風邪を引くなんて懸念は皆無で、降るなら好きなだけ降りなよ、幾らだって濡れて見せるぜ、といった何処か挑戦的な気分をさえ、自分の中に呼び覚ます。
そう、周りの誰彼が自分を観ているような錯覚。その実、誰一人、自分のことなど観ていないってことに、もう気づき始めている年齢だったりもする。
「日照り続きの多い夏に降る雨は涼しさをもたらし、恵みの雨となることが多い」というが、あれだけ特定の地域に長時間、集中的に降ってしまうと、被害ばかりが募ってしまう。恵みどころか、災難であり、コメも野菜も収穫が妨げられると思わざるを得ない。
ところで、今日は晴れた。暑くはあったが、猛暑というほどではなかった。夕方、もうすっかり暮れた頃、雷鳴と共に土砂降りの雨。
雷がまた、地面も建物も揺れるような勢い。あるいは揺れたのは築六十年を超えている我が家だけだったのか。
今日のような天気だと、上記の説明も当てはまらなくもない。
ところで、夏の甲子園、我が富山県代表の富山商業を始め、北信越勢が元気である。
8月20日(水)は、星稜が第一試合、敦賀気比が第四試合。8月21日(木)は、富山商が第一試合で日本文理(新潟)と。近江(滋賀)が第三試合に出場。壮観。
残念ながら、今日、佐久長聖 (長野)が負けたので、北陸勢と言い換えないといけないが。
北陸(北信越)勢が元気なのは、何故なのか。雨天や雪の日でもしっかり練習できる環境が整ってきたから?
まあ、理由の詮索はさておいて、この勢いがどこまで続くのか、楽しみである。
夏の雨日照りの日々の恵みかも (や)
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