禁じられた遊び?
つい先日のこと、富山市のやや郊外にある施設を訪れた。
仕事でのこととて、小生は、お客さんの用事が終わるまで、車内などで待機。
その場所についた途端、おお、これは! と思った。
というのも、その前日の日記で小川のことに触れていたからだ。まるで話題がこの土地を呼んでくれたような(日記「「さらさらと」をさらっと」参照のこと)。
嬉しくて、お客さんが戻ってこられるのを気にしながらも、主に小川を中心に周囲の風景を撮影。
この撮影の趣旨などについては、日記「富山市の地貌」を参照願いたい。
この風景を巡るメインの日記は書いた。今日は、スピンアウトというか、ちょっとした余談を書いてみる。
当地を訪れたのは、午後の三時半ごろだったか。
嬉しくて、小川や近くの小高い丘、崖、小川に懸かる橋(の下)の風景を持参のデジカメでぱちぱち。
実は、小川の淵や橋の下には、小学生の男の子たちが遊んでいた。
魚を採っていたのか、それとも、人目のつかない場所で何やら遊んでたのか。
小生は、子供らには興味はないし、写真は人物の載らない風景画像に限っている。ブログに載せるのが目的だからである。
子供らの姿は写らないよう、注意深く撮影していた。実際、手元に残った写真データにも、見た限り、一枚も子供の片鱗すら移ってはいない。
が、どうも、子供たちの様子がおかしい。何か、こちらを用心警戒している雰囲気が漂っている。
なので、一層、注意深く、風景だけが写るように、さらに、子供らにも自分には子供らの姿の入らないように撮影していると察せられるように撮っていた…つもりだった。
心の中で、大丈夫だって、君らのことなど、撮ってないって、呟きつつ、構わず撮影。
小川の淵に居た二人、小川の橋の下辺りに居た二人がそれぞれ、小川の淵のやや急な坂をよじ登ってきて、四人が集まった。何やらひそひそ相談しているようでもある。こちらは、それを幸いに、人影のなくなった小川を自分に都合のいいアングルで改めて撮影。
お客さんはまだ戻ってこない。
いい加減、近隣の緑濃い小川を中心とした風景を撮り終えた。まあ、これくら撮れば、あとはブログにする際に取捨選択ができて都合がいい…なんて、思いつつ、車に戻ってきたら、そこへ四人の子供らが寄ってきた。
「あの、すみません、ぼくら、小川で魚、採ってました、もうやりませんから」などと、弁解を始める。
こちらは、当惑するばかり。そうか、彼らは吾輩を子供らの悪事…は大袈裟、悪戯を取り締まり、あるいは学校に通報するため、証拠写真を撮っていると誤解していたのだ。
つまり、彼らは自分らが悪いことをしているという自覚があったわけだ。後ろめたい思いがあるところへ、挙動不審な大人が来て、自分らの悪事を撮っている、学校に通報される、こうなったら、早めに謝るのが手っ取り早い、云々。
無論、小生にはそんな意図など毛頭ないし、その意思のないことは強調して安心させようと思ったが、子供らは本当かなーという怪訝な、ややひきつったような表情を崩さない。
別に川で魚を採るな! とも、もっと採りなさいとも言えない。釣りが禁止されているエリアかどうかも分からない。あるいは市などの当局ではなく、学校で、危ないことはするな、危ない場所へは行くなときつく言われていて、その小川の周辺もそうした立ち入り禁止エリアだったのかもしれない。
小生などがガキの頃は、あれよりもっと危ない場所がいっぱいだったっけ。
子供らのびくびくものの悪戯。他愛無いものなのだが、学校は、責任を問われたくなくて、禁止しているだけなのだろう。
なんだか、滑稽なような、淋しいような、小さな<事件>なのだった。
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コメント
ここは八ケ山の周辺でしょうか。
富山市の中心市街地からも遠くない場所ですが、山はあり、畑はあり、川もありで、随分と自分が住んでいる地域とは違う様相を持つ地域だと思っていました。2枚目の写真の道路は、昔の射水線の跡でしょうか。
投稿: SILVIAおじさん | 2014/06/09 20:14
SILVIAおじさんさん
そうです。八ケ山の周辺、石坂、桜谷の近辺です。
富山市の中心部は、平坦で、起伏が少なく、土地としてのメリハリの少なさを感じます(歴史の厚みの乏しさはともかく)。
その点、中心から車で十分ほどなのに、様相を一変する風景の地。
富山市の中心部に近いところを舞台の小説は、久世光彦のものだけ。それも、五艘(安養寺)の呉羽山への上り坂近辺。
なんとか、小説の想を練りたくなるような富山市の風景に出合いたいです。
ところで、「写真の道路は、昔の射水線の跡でしょうか」というのは、ありがたい指摘です。なるほど!
投稿: やいっち | 2014/06/09 22:24