窓のない日々
久しぶりに二日以上の連休となった。五連休!
といっても、何処へも出かけず、ひたすら畑仕事、庭仕事に精を出した。
← マーク・ローランズ著『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』(今泉 みね子訳 白水社)
畑の方は、ほぼ春の準備は終わった。庭仕事の方はまだまだ先が長いが、それでも、(他人にはいざ知らず)顕著な変貌ぶりを呈したと思う。
庭については、例年、春先から五月にかけて、草木類の植わっていない、通路やエントランス的な部分には、除草剤を撒かないといけない。
ボトル数本を使う。一本だけでも千円はする。
だったら、除草剤にカネを費やすより、防草シート、そして砂利などを撒いて、雑草の生えづらい庭にしようと、一昨年の晩秋から徐々に実行に移してきた。
実際、昨年度は、例年だったら、ほぼ毎日、春から秋にかけての草むしりに日中の時間が奪われるのが、ほぼ半分になった。
昨年の前半までは、防草シート張りがメインだったが、昨年の後半からは、砂利を撒く作戦に切り替えていった。
防草シート張りはほぼ終えたから、その上に砂利を撒く段階に来たわけだ。
裏の縁側から覗ける小さな庭にだけは、瓦チップを撒いてきている。一袋500円以上。もう、10袋近くは撒いたか。
庭のあちこちに散在していた古い瓦も、どうせ放置しておくならと、その裏庭にハンマーで砕いて撒いている。
砂利を撒く作戦は、まだまだ延々と続く。砂利をこれまで20キロ入りの袋を30袋は撒いたが、まだ同じくらいは最低、撒かないと通路面を覆うことはできない。
カネも手間もまだまだ掛かる。
連休で取り組んだテーマにはもう一つある。それは駐車場を作ること。
庭の一角に空きスペース(昔、番のキュウイ棚があった場所。3年前、枯れてしまった。多分、除草剤のせい!)を作り、そこにパイプ車庫を設置する予定。
とりあえず、整地モドキだけは終えた。あとは、パイプ車庫を設置してみて、足りない整地を行う。
車庫は業者に工事を発注したいが、そんなカネはまるでない。
工事用のパイプを組み立てることも随分、検討したが、パイプ代だけで相当費(用が嵩むことから諦めた。
パイプ車庫は、被せる幌というかシートの耐久性が弱いし、強風が吹き荒れると、吹き飛ばされる恐れもある。
安物買いのゼニ失いになる可能性もあり、工夫すべき知恵を練っている。
そのほか、この連休中、昨年の晩秋に刈り込みした枝葉の整理もした。
伐採したり刈り込んだりした枝葉は、その場所に放置したままだったのである。
特に、昨秋、薔薇の木の無駄な枝を随分と刈り込んだ。その枝は拾うのが厄介だと予想され、手を付けずに来たのだ。
でも、もう、五月。さすがにこのまま放置とはいかず、棘のある枝を慎重に拾って袋に詰めていった。
薔薇の枝(茎)は、腐敗が始まっているし、乾燥していて折れやすいのだが、棘は逆に一層、鋭さを増している。
そして、作業後、シャワーを浴び、読書。この連休は、子母澤寛著の『勝海舟』(新潮文庫)全六巻の残りの三巻を読み切った。全体で4000頁近くある大作。
まあ、この連休は、畑や庭仕事、そして『勝海舟』に明け暮れた日々として記憶されるだろう。
この連休の間、親戚も含め来訪者は皆無。孤独というより、孤立している。友達も恋人もいない。近所付き合いもない。小生、近い将来、孤独(孤立)死確実である。
ペットを飼うことも考えないわけではないが、大切に飼うことが自分にできるという自信がない。
高校時代からショーペンハウエルに傾倒してきたが、彼のようなペットだけがパートナーという生活スタイルも、夢の夢である。
人と関わり合う能力がない人間なのだとつくづく感じさせられた。
あるいは、生き物全般と付き合えない、捻じ曲がった人間性。
我が家は、淋しさも空しさも越えて、脱力するほどの無風地帯である。誰か生きた人間がいるかどうかすら、世間に気付かれていないかもしれない。
自分をあきらめきったわけではない。恋をしたいという欲求はある。でも、窓はない。
せめてものパートナーは本だけ。ということで、今日からはマーク・ローランズ著の『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』(今泉 みね子訳 白水社)を読み始めた。
「本書は大学で現代哲学を講じる気鋭の哲学者が、一匹のオオカミとの出会いからその死を看取るまでのユニークな知的読物である」とか。
人間の中のサル性(打算的でずるがしこい)に対比するオオカミの野性。オオカミとのほぼ24時間一書の生活から見えてくるものとは。
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