30年、持ってくれ!
諦めの悪い小生、洗濯漕をのぞき込み、下の方の回転する羽根を手で回してみる。何かが引っかかっているわけではなさそう。
往生際の悪い小生、茶の間で暫し嘆いたあと、洗面所へ戻り、一旦、水を全部抜いたうえで、再度、少々水を注入して、洗濯漕を回してみる。
すると、なんと、下の方の羽根が回るではないか。
さっきは何だったのか。
だけど、何とも動きが鈍い。水を多めにしたら回らなくなった。
故障の原因は分からない。
長いこと、働いてくれた。酷使した。特に父母の介護に日々追われていた当時は、日に4度、5度と洗濯を余儀なくされ、時には、洗濯機では間に合わず、表に出て、盥(たらい)でゴシゴシやったこともあったっけ。
思い出が浸み込んでいる商品。
次の商品を買っても、家電リサイクルには出さす、しばらくは家の何処かに置いておこう!
商品は、日立製で、82年の製品である。
まさか、当時、父母が中古を買うはずもない。ということは、32年間、現役でいてくれたわけである。
近年の日本の電化製品は、製品としての寿命が短くなってきているとか。せいぜい十年も持てばいいほうだとも。
永く丈夫で持ってくれる、信頼の製品づくりはどうした。あるいは消費者のほうが気が短くなってきているのか。 あるいは、新製品の開発期間、商品としての寿命が短い?
たまたま新聞の折り込みチラシに載っていた製品を買いに店へ。
行くと、現物の在庫はなくて、あるのは、中国製(日本で売られている日本のメーカーの商品でも、大概は中国製だったりするが、メーカー自体が中国)の商品だけが店頭に並んでいる。チラシの商品よりグッと安くなっている。
思わず、食指が動きそうになる。
でも、商品を買うとき、発作的にナショナリストになってしまう小生、製造ではなく、メーカーが中国の商品は敬遠した。
高くても、日本製の、チラシの商品という決断は変えない。
偶然なのかどうか分からないが、チラシに載っていた目玉商品は日立製だった。
次の洗濯機も、前のと同様、30年、持ってくれよ!
……と書いたけど、その前に、吾輩自身が30年は持たん!
いえ、吾輩の体も30年、持ってくれ!
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