富山市の今は花水木の町に
富山市の町は、四月の下旬ごろから、随所で花水木の並木が目立つようになる。
言うまでもなく、花水木は何年も前から植えられ、並木が作られている。開花が一斉に始まって、ああ、花水木の並木だったと気づくわけである。
← ハナミズキ(花水木) (画像は、「ハナミズキ - Wikipedia」より)
桜並木の道、ケヤキの道などといろんな並木道があるが、この頃、開花のせいもあってか、花水木の並木道がやけに目立つ……気がする。あるいは、年々、花水木の並木道を増やしているのか。
断っておくと、花水木は、富山市の花ではない。県の花でもない。
そういえば、富山市には、その名も花水木通りというメインストリートがある。
この通りには、洒落たセンスの小さな店がポツポツとあって、散歩がてらに店を巡り歩くのも楽しそう。
ただ、小生、東京在住時代のうちの10年ほどを過ごした、港区の花で、四月の途中から日比谷公園など、随所で見かけたもので、その意味で、富山で親しく見ることが出来て、嬉しいし懐かしい。
「ハナミズキ - Wikipedia」によると、北アメリカ原産で、「日本における植栽は、1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄が、アメリカ合衆国ワシントンD.C.へサクラ(ソメイヨシノ)を贈った際、1915年にその返礼として贈られたのが始まり」だとか。前段は小生も知っていたが、後段は、知らなかった(自分の中で銘記されていなかった)。
「季節の花 300」によると、別名は「アメリカ山法師(やまぼうし)」だとか。
「アメリカから渡来したときに、日本の山法師に似ているのでとりあえずこの名前がつけられた」というが、山法師と言われてもピンとこない。
調べたら、植物の名前だった。
→ ヤマボウシ(山法師) (画像は、「ヤマボウシ - Wikipedia」より)
小生、山法師というと、「平家物語」などに出てくる、比叡山延暦寺の僧兵くらいしか思い浮かばなかった。
「賀茂川の水、双六の賽(さい)、やまぼふし。これぞわが心にかなはぬもの」という言葉は有名である。
これじゃ、とても花のイメージに繋がりようがない。
ところで、上記の引用文で、「東京市長であった尾崎行雄が、アメリカ合衆国ワシントンD.C.へサクラ(ソメイヨシノ)を贈った際」とあるが、そこには、「高岡生まれ、金沢育ちの化学者高峰譲吉博士らの尽力」があったことは、地元の方でないと知らないことかもしれない。
2年前、「高岡生まれ、金沢育ちの化学者高峰譲吉博士らの尽力で米国ワシントンに桜が寄贈され てから100年の節目に、米政府から「返礼」として日本に贈られたハナミズキ3千本の うち70本が、石川県内に植樹されることになった」といったニュースが石川では報じられたようだ(「北國・富山新聞ホームページ - 石川のニュース」)
「米政府は高峰博士らの尽力で東京市(当時)が桜を 寄贈した100年前にも、花言葉が「返礼」であるハナミズキを日本に贈ったとされる」が、そのハナミズキは、さて、何処に植栽されたことやら。富山ではないようだが。
あるいは、現在の富山県高岡市生まれの高峰 譲吉ゆかりの花ということで、ハナミズキを富山に根付かせ市民にも親しんでもらおうという狙いがあるのか。
← 南面する車道沿いの細長い花壇。今は、笹竹の巣窟になっている。その雑草の野に咲いている野花。
いずれにしろ、花水木の花は、清楚だし、何といっても、開花の時期が長い。桜と違って、慌ただしく気忙しいこともない。
これも、吾輩の憶測にすぎないのだが、案外と、長く花を愛でられるというのが、一番の選択の理由なのかもしれない。
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コメント
ハナミズキって、こういう字を書くんですね。
花も知らなかった。
日比谷公園にはあるんですか。
都会のオアシス的存在ですものね。
うちのほうではメジャーでないようです。
桜並木ばっかり。
緑の多い練馬区なのに。
投稿: 砂希 | 2014/05/04 16:04
砂希さん
この記事を書いて、その翌日、改めて富山市内(市街地)を気を付けて走行してみました。
すると、思っていた(感じていた)以上に花水木ストリートが多いことに、驚きを越えて、笑っちゃうほど。
どうして、花水木に偏愛しているのか、謎です!
投稿: やいっち | 2014/05/04 21:59