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2014/04/21

学生時代の日記より

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1/28(金)小雪
  
    1時半頃、一度目覚め 首筋の凝りと寒気を覚えた昨夜は、7時頃寝入ったのだし、もう少し眠りたくて……すると今度目覚めたのは丁度PM3時で、しばらく茫(ぼう)としている頭が冴えてくるのを待って そして『夏の花』を読みだした。気が付くと4時で あわててget upして 今日は買い物に出掛けようか ――今、オー・ダーリンを聴くため中断していた、昨年の11月以来 久しぶりにレコードをかけている ―― どうしようかと冷蔵庫の中をのぞき込みながら思案して  今日一日はなんとか食いつなげそうなので 出掛けない  あと必要が生じたら外出すればいいと考えた。

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    今 トイレへ行ってきた すると外には小雪がチラついていた。高台のあの家の二階には今日も灯りがついていた。冷え冷えとする夜半すぎがいつも僕の頭の一番冴え出すときなのだけれど、しかし最近は首筋などの凝りようが一段とひどくなっていて苦しく 何か血のめぐりが悪くて新鮮な血はあまたの方へ流れていかないし 又 栄養分を補給し 廃棄物等々を呑み込んだどす黒い血は首のところで溜まっていて 頭に悪い毒や熱がこもって熱く感じられてしまう。
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    時計はさっきAM2時を回っている。こうしてノートに向っているのは 哲学のレポートを書かなければならないからだ。先週でラテン語の課題を終え つもりとしては 今週中に哲学のレポートを仕上げるはずなのだったけれど本を読むことにかまけていて 少しも手につかなかったのだ。しかし 日も迫ってきたし 今日はようやくせっぱつまって ペンをとっている次第なのである。  課題は<言語の意味について論ぜよ>とある。あの先生はきっちりとした着実な論文を好む人らしいし 昨年のあの失敗を繰り返さないためにも なんとか丁寧なものを今年はやらなければならないと思う。
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    今頃になうと このアパートも静かだ。ほんとに物音ひとつしなくなる。たまに誰かがいまだに起きていたりすると 戸を開けたてする音などが聞こえてくるぶらいで、普段はそうせいぜい ストーブの上にかけてあるやかんの蒸気の音ぐらいなものだろう、耳をすませばそれだけがやけに気になってくる位に静かそのものだ。 こういった静けさ僕を包んでくれていてくれないと僕はペンをとることはできないし 本を読んだりするすることもできないのだから、夜半すぎだけが僕の静かなひとりの時といってよいだろう。
    さて 戯言もこれくらいにして そろそろホントウに仕事にとりかからなければならないのだが、しかし頭の中は全然動いてくれないのよ、これが。

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    言語とは何か という問いは 例えば人間とは何か、哲学とは花とは 等々の問いと同一の地平上にあるのだろうか。我々の心には答に窮する様々な問いかけがどとうの如く打ち寄せてきて 我々が精こんこめて作った何かしらの解決という砂山をきれいにぬぐいさってしまい せいぜいなだらかな波打ち際の砂の起伏だけが人の気配や営みの跡をそれと気づかせるのだっが それさえも波はいつしか 跡形もなくしてしまう。 それでも我々は生きているかぎり問うのである。人間理性の宿命として人間の理性のあらゆる能力を越えていて答えることのできない問いに悩まされる我々はそれでも 生きているかぎり解決不可能な問いを発しつづける。人間とは何か 宇宙とは あるいは神とは……と。哲学は可能かという疑念はそんな我々には無縁だ、我々は哲学せざるをえないのである。

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→ 本日、雨の中、ナスやキュウリ、トマト、カボチャ、唐辛子などの野菜の苗。加えて、ヒマワリやコスモスなどの花の種を買ってきた。防草シートも。雨では、外仕事ができないので、材料類の買い出しである。いよいよ今週から来週にかけて、苗や種を畑に!

[以上は、1977年1月末の日記からの抜粋。この日の日記では、以下、哲学のレポートのための草稿(下書き)が延々と続く。]

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コメント

言語の意味ですか。
東大哲学科大学院の入試問題には
The meaning of word is a value of valiable
を説明せよ、という問題が出たことがあります。
語の意味は、変更値の値である、と訳すのかな。
普通の学部生には何言っているのかわからない。
で、東大哲学科は大学院に入るために浪人する人が出てくる、渡邊二郎さんが厳しかったんですね。

投稿: oki | 2014/04/21 22:26

oki さん

さすが東大大学院の入試問題はレベルが違いますね。

渡邊二郎さんじゃ、さもあらんかな。


学生時代などの日記が一部、残っています。今読むと、赤面しちゃうような内容。
本ブログでは、学生時代やサラリーマン時代のことはあまり書いていないので、折々、日記を転記してみようかなと。
大袈裟にいえば、初心に返るため!?

投稿: やいっち | 2014/04/22 21:21

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