« 制服のボタン騒動顛末 | トップページ | 「石を拾う」を拾う »

2014/03/12

一か月遅れの春一番

 つい先日の朝、シャワーを浴びようと、ボイラーのスイッチを入れた。
 服を脱ぎ、浴室へ。
 シャワー栓を開いたら、しばらくして湯気を伴って温水が噴き出してくるはずが、一向にその気配がない。ずっと水のまま。
 スイッチを入れ忘れたのかと、裸のまま、スイッチのある場所へ。
 すると、エラー表示の赤い文字が点滅しているではないか!
 故障 ? !

 一昨年の晩秋というか初冬に業者を呼んで、長らく故障していたボイラーを交換し、シャワーや入浴ができるようになった。
 つまり、まだ新規のボイラーが入ってから一年と四か月ほど。
 二冬も越していない。

 とりあえず、気を取り直して、服を着た。
 浴室や隣の洗面所は寒いので、裸のままで思案しても始まらない。
 業者を呼ぶか。でも、あきらめが悪い小生のこと、あるいはボイラーも反省して、今度はスイッチが入るかもしれないと、幾度かトライしてみた。
 ダメ。スイッチは入る。でも、数十秒ほどしたら、エラーのランプが点滅するのだ。
 
 業者を呼ぶのも面倒なので、その日はシャワーをあきらめた。
 午後、買い物の帰り、銭湯へ。
 銭湯へ行ったのは、一昨年の秋以来か。

 銭湯の前の駐車場には、午後の四時前後だというのに、案外と車が多い。
 こうした時間に銭湯に来るのは、年配者かその筋の人。その日も、背中などに入れ墨(刺青)の入っている男が入っていた。
 この銭湯には、入浴に際しての注意として、入浴の前に体を流しましょうとか、縷々断り書きされているが、入れ墨の方の入浴はお断りとは書いてない。尤も、洗い場や脱衣場ではなく、銭湯の入口かフロントに表示されているのかもしれない(あるいは、ないのか)。
 
 脱衣場で服を脱いで、すっぽんぽんになって、恒例ではあるが、体重測定。
 表示された数字を観て、思わずゲゲゲとなった。
 一昨年の秋に比べ、四キロも増えている。最近、太っているなーとは、自覚していたつもりだが、こうして数字として体重増加の現実を示されると、さすがにショックである。
 これには、昨年の冬、そして今冬の小雪が無縁でないと思っている。例年、冬は毎日、除雪で明け暮れるから(春から秋は畑や庭仕事で)痩せないまでも、太る暇がないのである。
 が、この二年の冬は小雪。特に今年は30年ぶりの異常な天気。

 だが、もっと歴然たる体重増加の理由がある。
 それは、昨年末からの悪習のせいに違いないのである。
 仕事が終わって丑三つ時前後に帰宅するのだが、帰宅直後、てんぷらウドンやてんぷらソバを食べる習慣が付いてしまったのだ。

 何か食べないと眠れない、神経が休まらない、ウドンやソバ、そのあとにビスケットと何かの飲料。
 その後、床に就くとして、食後、二時間も経たないうちに就寝では、体を太らせているようなものだ。この年になって、相撲取りにでもなろうというのならともかく、この悪習は止めないといけない。
 実際、二十年前、これで体を壊し、死に損なった痛い過去があったのだし。

 さて、楽しい入浴である。広い湯船。ジェット流が出ているので、背中や特に凝っている首筋をほぐしてもらう。
 それはいいのだが、ふと、手の平で脇腹や背中、手首などを摩ってみた。
 案の定だ。垢がポロポロ出てくる。間違っても爪など立ててなくて、手の平、あるいは指の腹で軽く摩っているだけなのに、これでもかと垢が出てくる。

 若い頃は、風呂に入るのは、髪を洗うのと、垢を擦るためだった。
 垢すりでせっせと擦って、垢をボロボロと出していた。
 そのあとは、垢(死んだ皮膚細胞など)で埋まっていたのが、詰りが取れて息がしやすくなったとばかりに、皮膚呼吸が再開したかのような気持ちよさを感じた。
 また、皮膚も再生したかのような艶々感を呈していた(と思っていた)。

 が、それは、古い皮膚細胞だけじゃなく、新鮮な細胞も無理やり擦られて痛み、その痛みを修復するため、皮膚が懸命に復旧作業しているだけのことだった(傷口から膿が出てくる!)。

 35歳の頃だったか。垢を擦っても、一向に爽や感や再生感を覚えることがなくなった。
 相変わらず垢は出るが、入浴後、皮膚の表面が潤いに欠け、艶もなくなっている。
(シャンプーで洗髪しても、スッキリ感が無くなったのも同期していた。)

 お肌の曲がり角だったのだ。
 その頃、健診で体に苔が生えていると云われたことがある。実際、服を脱ぐと肌に白っぽいものが目立ったのである。
 白癬菌か。

 皮膚が赤擦りで痛めつけられ、外部の細菌の侵入や攻撃に耐えられなくなっていたのだ。
 こうしたことも、垢を擦ることを止めた理由となっていた。

 以来、原則として垢を擦ることは止めた。
 やめると、入浴に物足りなさはあったものの、入浴後に肌が乾いたり、まして白っぽいものが浮いているなんて症状は消えた。
 垢擦りが如何に、自分の肌を痛めつけていたか、今さらながらに思い知ったものである。
 
 久々に銭湯で入浴して、体には垢が溜まっているのだなーと感じさせられたが、だからといって、垢擦りを再開しようなどとは毫も思わない。
 垢より皮膚の健全さを保つほうがはるかに大切だと分かっているからである。

 ごたごた書いたが、銭湯(入浴)は気持ちよかった!

 ボイラーの修理は近いうちに業者に頼むとして、しばらくは銭湯通いが続きそうである。
 今日、昨年より一か月以上遅れて、春一番が吹いたとか。
 となると、冬(積雪の時期)が終わったから、自転車で銭湯に通えるわけである!

|

« 制服のボタン騒動顛末 | トップページ | 「石を拾う」を拾う »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

恋愛・心と体」カテゴリの記事

コメント

ボイラーが壊れましたか、お困りかと。
僕は、三年に一度のガス器具点検というのまだ、やっていない。
業者は、法令に基づき、等と電話してくるけど、法令で義務づけているのはガス会社で、僕ら利用者じゃない。
つまり、僕ら利用者が点検受けなくても、法に反したとして罰せられることはない。
さて、僕はこれから入浴を。
万能細胞のリケジョとやら、怪しくなってきましたね。
博士論文で、コピペとは何考えているのか?
早稲田ってそんな審査が甘いのか?

投稿: oki | 2014/03/12 21:35

okiさん

自宅での入浴は、過日ののぼせ騒ぎで止めています。
自宅の風呂場で、のぼせて倒れ、寒い中、足掻いてました。
なので、入浴は避けて、シャワーだけ。
でも、ボイラーが故障し、シャワーも使えない。
困ったものです。

スタップ細胞の件、危うい事態に至ってますね。
今のところ、第三者による客観的な検証結果が待たれます。

投稿: やいっち | 2014/03/12 22:07

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 一か月遅れの春一番:

« 制服のボタン騒動顛末 | トップページ | 「石を拾う」を拾う »