メタボな日本に将来は?
脱原発を訴えるにしても、原発に蕩尽する数兆円(あるいはもっとか)というカネを福祉や介護や医療や災害対策に振り向けよう! とでも訴えたら随分、説得力を持つのではないか。
リサ・ランドール著の『宇宙の扉をノックする』(向山 信治【監訳】/塩原 通緒【訳】 NHK出版)を読んでいたら、カーメン・M・ラインハート/ケネス・S・ロゴフ著『国家は破綻するーー金融危機の800年』(村井章子 訳 日経BP書店)なんて本に言及されていた。
さすが欧米の科学者は視野が広い。
せっかくなので、小生自身、読んでいないので、概要だけでも触れておきたい。
「興味深いことに日本の『失われた10年』の全体像は、本書でも示すように、金融危機前後の年に多くの国が経験したこととさしてちがわない」だって。
その後のリーマンショックも、多くの経済評論家や政府筋の専門家は、「今回はちがう」と、強弁してきた。
不安や懸念をひた隠し、露見し、危機が問題となると、だれか特定の人物に責任を転嫁し、政治家の一人か二人、銀行のトップか誰かの首を挿げ替えて、問題を矮小化し、ほとぼりが冷めると、またぞろ同じことを繰り返す。
預金者が犠牲になり、銀行などは税金で救済される。
← カーメン・M・ラインハート/ケネス・S・ロゴフ著『国家は破綻するーー金融危機の800年』(村井章子 訳 日経BP書店) (画像・情報は、「日経BP書店|商品詳細 - 国家は破綻するーー金融危機の800年」より)
日本の銀行は最高の利益をあげたとか。だからといって、預金者や国民に還元するってことは、皆無。暴力団には優しいくせに。何か変だ。
本書は、「「今回はちがう」シンドロームによるバブルの生成とその崩壊を契機に、銀行危機、通貨危機、インフレ危機を経由して対外債務・対内債務のデフォルトを引き起こしてきたのが金融800年の歴史」の書だとか。
著者の一人、カーメン・M・ラインハートは、夫は元 FRB金融政策局長のビンセント・ラインハートってこともだが、「キューバ難民の子供。両親とカバン3つでアメリカに逃れてきた」とか。日本も、こういう難民を受け入れてこそ、一流の国際国家たりうると思う。
でも、金融緩和で銀行をつまりは日本経済をメタボにし、原発を維持する…つまりは銀行の債権を守る一方の政策を続けている限り、日本は戦艦大和のように沈没していくんだろうなー。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 急がば回れ…逃げるが勝ち(2023.02.03)
- 『フランダースの犬』が読みたくなった(2023.02.02)
- 真冬の過ごし方…(2023.01.30)
- 気付いた時には遅かりし(2023.01.26)
- 夢の背後には強大な意識の海が(2023.01.25)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 急がば回れ…逃げるが勝ち(2023.02.03)
- 『フランダースの犬』が読みたくなった(2023.02.02)
- 真冬の過ごし方…(2023.01.30)
- 気付いた時には遅かりし(2023.01.26)
- 夢の背後には強大な意識の海が(2023.01.25)
「社会一般」カテゴリの記事
- 今日も雪降りやまぬ(2023.01.29)
- 太陽光発電を南の壁面に…(2023.01.21)
- 知的障害ではなく、精神疾患でもなく(2023.01.16)
- 浴室の温風機は微妙(2023.01.05)
- 夕方までには雪になりそう(2023.01.04)
「写真日記」カテゴリの記事
- 『フランダースの犬』が読みたくなった(2023.02.02)
- 真冬の過ごし方…(2023.01.30)
- 夢の背後には強大な意識の海が(2023.01.25)
- 休日は休日にあらず(2023.01.22)
- 太陽光発電を南の壁面に…(2023.01.21)
コメント